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商品説明
作ることと作らざるものの関係を問う「もの派」運動から半世紀。AIと新型コロナによって世界に大きな変化がもたらされたその先に、表現は、芸術と人間の在りようはどうなるのか。常に書き続けてきた著者の68の文章を収録。【「TRC MARC」の商品解説】
「私は制作行為はしているが、アートを作っているのではない。私は筆や絵具やキャンバスに働きかけて、アートを引き起こす作業をしている。まるで近代的な植民地のように、キャンバスをアーティストの理念の実現で埋め尽くすこととは違う。私は自己を磨き限定しつつ、世界と刺激的に関わり、アートが発生するよう願う」――
練磨された自己の身体を介して、描かざるものと描くもの、作らざるものと作るものが出会う時、作ること自体の出来事性、現場性の中で、まわりの空間が刺激され、見る者をも関わらせながら、ぶつかり合い、響き合う。
「もの派」運動の支柱として芸術を解体構築し、新たな地平を拓いた1970年代から、東洋的、オリエンタリズムというレッテルを峻拒して、独自の作品を生み出してきた半世紀におよぶ道のりの中で、絵筆とともにつねにペンを握り、書きつづけてきた李禹煥の文章を編む。【商品解説】
目次
- I
- 春先の雑木林の空
- 破片の窓
- 雑念礼賛
- 私の小さな机
- 赤ん坊の笑顔、死者の笑顔
- 待つことについて
- 表現としての沈黙
- 純粋時空
- 無意識について
著者紹介
李禹煥
- 略歴
- 〈李禹煥〉1936年韓国生まれ。日本大学文学部卒業。美術家。多摩美術大学名誉教授、パリ国立エコール・デ・ボザール招聘教授。著書に「李禹煥全版画」「出会いを求めて」「時の震え」など。
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