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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2009.2
- 出版社: 日経BP社
- サイズ:20cm/366p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-8222-4630-3
紙の本
ザ・タートル 投資家たちの士官学校
著者 マイケル・コベル (著),遠坂 淳一 (監訳),秦 由紀子 (訳)
1980年代のシカゴで誕生したトレーダー養成学校「タートル」。全米から集まった素人投資家(タートル)たちは、何を学び、億万長者への階段を駆け上ったのか? 主宰者リチャード...
ザ・タートル 投資家たちの士官学校
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商品説明
1980年代のシカゴで誕生したトレーダー養成学校「タートル」。全米から集まった素人投資家(タートル)たちは、何を学び、億万長者への階段を駆け上ったのか? 主宰者リチャード・デニスの素顔と実験の全貌を解明する。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
マイケル・コベル
- 略歴
- 〈マイケル・コベル〉投資コンサルタント、金融ジャーナリスト。TrendFollowing.comの代表、TurtleTrader.comのマネージングエディター。著書に「トレンドフォロー入門」がある。
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紙の本
儲けるために真に必要なものは何だろう?
2011/10/17 20:09
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:rindajones - この投稿者のレビュー一覧を見る
投資で金持ちになる方法は
誰にでも教えることが出来るのか?
言い換えると
投資で儲けるには特別な才能が必要なのか?
これを証明する実験が1980年代、当時既に莫大な富を稼いでいた投資家(トレーダー)二人により企画・実施された。これは賭けでもあった。片や「教えることができる、特別な才能なんて必要ない」、片や「教えることなど出来ない、全ては才能だ」という賭け。
その結果は、実験期間中の被験者(トレードの仕方を教えられて実際にトレードする所謂「生徒」)の運用成績、つまりどれだけ儲かったかで判断するならば、明らかに
教えることができる、特別な才能は必要ない
ということになる。
教えられた内容はトレンドフォローイング(順張り)手法であり、昨今の有料のテクニカル分析講座で教えるものと大差はない(という私が、そんな講座に参加したことも内容を調べたこともないので間違っているかも... スミマセン)。あるいは、この講義内容は想像以上に薄いものだったとも想像できる。
このトレード方法と実験のポイントは
この単純な売買ルールに従って、売買を続けられるか否か
つまり
ルールを信じてトレードを続ける精神を維持できるか
にある。
「猿の投げたダーツにより売買を決定」した運用成績が、一般のファンドマネージャーに勝っていたという実験は有名。しかし、これは「必ず猿が勝つ」ということを意味してはいない。また「全ては運で決まる」ということでもない。「運」は大切な要素だが、それで誰もが成功するほど世の中は甘くはない、残念ながら。
私は、テクニカル分析派でもファンダメンタル分析派でもない。言うなれば「両方のミックス派」でありたいと思うが、ファンダメンタル分析するには時間と情報が足らないのが正直なところ。思うのは、どちらの派であったとしても、自らの売買ルールを貫ける意志と精神力が試されるのはどちらも同じ、ということ。
本書を読む前に、投資家(トレーダー)に関する本を4、5冊ほど手にしたのだが、最後まで読んだのは本書だけ。その中に、一人のタートル(この実験の生徒)の本もあったが、中盤あたりで読むのを止めた。その著者のことも本書では触れられているが、どちらの主張が正しいか否かよりも、私は一人のトレーダー自らの主張よりも、複数のトレーダーを俯瞰して読める本書の方が興味深かった。
更に本書の面白いのは、実験の内容そのものだけではなく、被験者(生徒)や先生(賭けの張本人の二人)のそのものが面白い。人間性や思想や哲学、それらがぶつかり合った時の挙動などリアルに想像できる。そして実験後の彼らである。それこそが本書のミソだと思うし、実験の重要な成果でもある。
どこまでを天性の才能と呼ぶかは分からないし興味はない。しかし、「成功」するための方法の多くは万人に平等に存在すると信じる(各人の成功の定義は除く)。とはいえ、成功するための世界一優れた方法と、それを使って実際に成功するまでには、超えなければならないハードは少なくないと思う。
Easy Come, Easy Go
簡単に手に入れたものは直ぐに消えて行く
ずっと好きな言葉で、ことあるごとに思い出す。