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季節の記憶(中公文庫)
  • みんなの評価 5つ星のうち 4.3 54件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:1999.9
  • 出版社: 中央公論新社
  • レーベル: 中公文庫
  • サイズ:16cm/376p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-12-203497-3
  • 国内送料無料
文庫

紙の本

季節の記憶 (中公文庫)

著者 保坂 和志 (著)

【谷崎潤一郎賞(第33回)】【平林たい子文学賞(第25回)】【「TRC MARC」の商品解説】

季節の記憶 (中公文庫)

802(税込)

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みんなのレビュー54件

みんなの評価4.3

評価内訳

紙の本

猫嫌いで保坂ファンっていう人には超お奨め

2004/06/14 21:56

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:pipi姫 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 今になって気づいたことは、『カンバセイション・ピース』になぜのめり込むような魅力を感じなかったのか、その理由は「猫」にあったこと。問題は「猫」だ。
 要するに私は猫が嫌いなのだ。亡き猫への愛着を恋々と書かれるとうんざりしてくる。だから、『この人の閾』に猫の代わりに犬が登場したときとても好感を抱いたし、こんどは動物が出てこないから、いっそうよい。

 猫や犬の代わりに、と言ってはなんだが、今回は5歳の子どもが登場する。主人公であるフリー編集者の「僕」は、離婚して5歳の息子と一緒に鎌倉に引っ越してきた。そして、息子を媒介にして知り合った近所の人々とのつきあいや、古くからの友人・昔の仕事仲間などとの交流が綴られる。

 相変わらず何も起こらない淡々とした日常生活と思考が描かれるといういつものパターンであるが、今回は登場人物の魅力が傑出していて、さらには子どもの言動が生き生きと描かれているので、小説世界に引きこまれたまま時間が心地よく過ぎていった。保坂自身が、よい小説はいつまでも読んでいたいと思わせるものだと『書きあぐねている人のための小説入門』で書いていたが、まさに本作はそのような小説だ。

 魅力的な登場人物の一人、「僕」の息子クイちゃんの言動のおもしろさというのはあくまでも親の目から見たものであって、それは同時に私の息子たちが5歳だった頃の子育ての記憶を呼び覚ましてくれ、改めて感動したり懐かしく切ない思いに胸ふたがれた。「そうそう、子どもってすごいよね」とか、「うわあ、よくそんな細かいところまでちゃんと人間を観察してるね」などといつの間にか主人公と対話している自分に気づく。

 何より、「僕」の子育ての構えがいい。子どもにだって手を抜かずに、世界を掴むための説明を怠らない。だから、読者は「僕」が子どもに説明する「時間ってなに」とかアリやゾウにはそれぞれが選んだ大きさがありそれに相応しい形が決まっている、というような世界の成り立ちについての説明とかを聞くと(読むと)、自分が子どもになったような気になってクイちゃんと一緒に肯いたり眼を輝かせたりしてしまう。

 細やかな日常生活の転写とともに思考の軌跡が語られるために、すすっと登場人物たちが酒を飲んでいる居間に上がりこみ、「そうそう、そういうのってわかるわあ」とかなんとか言いながら私も一緒にビールを飲んでしまいそうになる、そんな小説なのだ。

 「僕」をめぐるごく狭い人間関係の中に、ある日ナッちゃんという異質な人物が闖入してくる。ナッちゃんに対して「ぼく」はよい印象をもてないのだが、日が経つにつれ、そのナッちゃんへの感情が微妙に変化していく様が印象深い。軽い嫌悪感を催すような他者への距離感やその人物像を観察する目が少しずつ変わっていく様子も好感が持てる。他者への眼差しが変化していく心理をこと細かく描く保坂の言葉の力は、他者と自己との距離のとりかたや自己と世界との折り合いの付け方の一端を見事に描いていて、私は思わず引き込まれてしまった。

 そして、唐突に終わるこの物語は、撒いた種の結果を読者に知らせず宙づりにしてしまう。だが、よく考えれば日常生活には死ぬまで「終わり」や「結末」なんてないのだ。たとえ小説の中で何らかの決着をつけたって、登場人物たちはその後もきっと小説世界でずっと終わらない日常を生き続けるに違いない。だから、この小説の宙づりほど小説世界の永遠を感じさせるものはないのだ。

 保坂の作品を全部読んだわけでないのに断言してしまおう、これが保坂和志の最高傑作である。だらだら感などみじんも感じられない、きっちり計算され尽くし、ある収束点に向かって見事に編み上げられた作品だ。

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紙の本

好きです。

2002/05/22 02:35

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:はな - この投稿者のレビュー一覧を見る

保坂氏の本は「プレーンソング」を人にすすめられて読んだのが最初です。でも、そのあとにこの本を自分で買って、ものすご〜く幸せな気持ちになったのでした。このなんでもなさそな日常がとてもいい。思わず、鎌倉に散歩しにいきたくなる感じ。最初は軽く読む。そして、2度目はじっくり読む。1冊で2度楽しめます。もちろん、2度目のほうがいい感じです。

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紙の本

静かに刺激的

2001/04/20 17:29

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:白井道也 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 良い小説かどうかは分からないけど、好きな小説ではある。
 妻と別れた男とひとり息子との日常が淡々と綴られるが、この小説で面白いのは物語の展開ではなくてその親子の会話。子供ならではの哲学的な疑問(例えば、時計は僕が見ていない時にも動いているのか、のような)に、父親が真剣に(決して子供騙しではなく)答える。その問答がまず刺激的。
 そして、父親は息子に文字を教えようとしない、という設定も、著者の言葉に対するなんらかの姿勢を表明しているように思える。
 なにげない小説ではあるけれど、刺激は多い。そして中公文庫は文字が大きくて読みやすい。

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紙の本

日常の思考

2003/09/04 16:23

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:king - この投稿者のレビュー一覧を見る

主な登場人物は四人。主人公であり語り手の「中野」、その息子「クイちゃん」こと圭太、近くに住む便利屋の「松井さん」とその年の離れた妹である「美沙ちゃん」。自然の多い稲村ヶ崎で暮らすこの四人の日常が、最初から最後まで続いていく。
日常とはいっても何も起こらないのではなく、日常のなかで起こる様々な些細な出来事—友人が来たり、遠くへラーメンを食べに出たり、山のなかの廃屋に入ったり—はある。逆に大きな事件や不思議な出来事はほとんど起こらない。しかし、大きな事件が起きなくては小説として面白くないというわけではない。
問題は、その日常をどう捉えるか、ということだ。

それは冒頭からすでに提示されている。
クイちゃんが時間とは何か、を父に問うところから始まっているこの小説は、子供のクイちゃんを起点として日常の不思議さや疑問を素通りすることなく誠実に思考することを大きな特徴としている。哲学的、と言ってしまうこともできるだろうが、疑問に対しなるべく平易かつ子供にも解るような説明を心がける語り手の思考は、〈哲学的〉と言ってしまうには違うような気がする。日常言語のなかで、日常を捉え直すとでもいうのだろうか。
それらの考え方に特徴的なのは、人間中心主義的なものの見方を一貫して放棄しているところだろう。
クイちゃんは蜘蛛の巣がかっこいいからという理由で好きであるのだが、語り手が不意に破ってしまった蜘蛛の巣のことを、蜘蛛に謝ろうかという言葉に対して、クイちゃんは、蜘蛛には耳がないから謝っても意味がないというようなことを言う場面がある。ふつう、というか子供に対する定型の決まり文句ならば、蜘蛛さんに謝るとなるはずだが、ここではそうはならない。そういった説明のおかしさ、蜘蛛に〈人間〉を当てはめる思考の型というようなものに対する徹底した懐疑がここにある。それはナッちゃんという美沙ちゃんの知り合いが嫁ぎ先から戻ってきて、血液型性格判断みたいな台詞や考え方をしゃべり続けることに批判的であることにも繋がっていると思う。A型人間、B型人間といった人を分類し、それぞれのあり得べき性格を判断の基準に据えることに対して、語り手は不快感を覚える(松井さんは、「私はO型だから、そういうことは気にすることはできない」という風に、血液型によるアイデンティティを限定的なものに言い換える台詞を言うのだが、とても面白い言い方だ。アイロニカルでもあるし、自分へそういう視点を送ることができるというのは面白い)。

決まった思考のパターンというものを、語り手は嫌う。そういうのはだいたい人間が人間を語るためにできたような言葉で、自然を自然のまま語ることができるような言葉にはなっていない。言語に対するこだわりも語り手の特性のひとつで、それはクイちゃんに字を覚えさせたくないというところによく現れている。字を覚えてしまうと言うことは、今のような柔軟な思考をいったん幼稚な概念に後戻りさせてしまう、と語り手は感じている。

「象徴化とか抽象化の機能はとても効率がいい。だから文字を持った人間は次々に抽象と抽象を結び合わせて膨大な情報を処理して保存していくわけで、そうして文字によって強化された言語の脳はとても強くなって、ほかの視覚、聴覚、嗅覚、触覚なんかの生の感覚を抑圧する、つまり感覚が鈍くなるんじゃないか」244〜245頁

だからこそ感覚を重視する。この作品で季節や自然がなかば主役であるかのように、毎日の散歩のなかで描写されていくのはそういうことなのだろう。移り変わるそれぞれの季節の独特の感触を確かめていく足取りが、毎日毎日繰り返される。季節の変化というものはある時、ぱっと変わってしまうものなのだと言うことや、山の不可解なニオイと子供の頃の記憶の不思議な関係、夏の空と秋の空の星の見え方の違い……。

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紙の本

「読んでいる」はずが、いつの間にか「読み聞かされている」と感じてしまう不思議な文体

2002/03/02 17:26

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:朱鷺 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 『何か事件が起こるわけではない』。保坂和志の小説が紹介される時、よくこういう風に言われる。確かにそうだ。しかし、読み始めるとつられるようにして、一気に最後まで読んでしまう。それは、まるで親しい人に話し掛けられるような錯覚を覚えるからではないかと思う。この話の多くは主人公の父親の思考と、父親と息子、その他の人々との会話で構成されている。話している内容もどうってことのない日常会話だ。近所に引っ越してきた女について、散歩の途中で出会うホームレスについて、哲学について、子供の成長について…。
 そういえば、この父親は子育てに対してとても真剣な姿勢で望んでいる。子供にあたえる本、言葉、について常に思い悩んでいるのだ。こういう風に子供を育てるのは、もしかしたら理想的なのかもしれないなあ、なんてしみじみと思ってしまった。

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隙がない

2003/05/28 17:40

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:おぎ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 処女作『プレーン・ソング』は、日常に漂う空気を可能な限り、正確で平易な言葉で忠実に写しとった、言語というものに極めて意識的な作品であった。本書はその傾向をさらに推し進め、言語と世界の成り立ちといった思弁的な領域にまでひろがった感がある。本書をして、彼のスタイルを決定づける、(現時点の)最高傑作と呼ぶ者も多い。
 あらすじをまとめろと言われて困るくらい、事件らしい事件は起きない。鎌倉・稲村ガ崎の季節に移りいく景色を背後に、「僕」と子、何でも屋の兄と妹のなんでもない日常が淡々と描かれる(筋だけ追うことは殆んど無意味)。
 彼のエッセンスは、逸脱な冒頭部分に凝縮されている。
  
  僕が仕事をはじめるとさっき昼寝についたはずの息子がニンジャの格好で部屋
  に入ってきて、
 「ねえ、パパ、時間って、どういうの?」
  と言ったのだが、僕は書きかけの文の残りの数語を書ききるまで答えなかった。
  僕が返事をしないでいると息子は、
 「ねえ、パパ。ねえ、ぱぱ。—ねえ、ねえ。パパ、パパ。
  パパ、パパ、パパ、パパ。
  パパ、パパ、ねえ、ねえ」
  と猫の「ニャア、ニャア」、アヒルの「ガア、ガア」、羊の「メエ、メエ」と
  同じように「ねえ、パパ」「ねえ、パパ」を連発しはじめ、僕はサインペンを
  息子にわかるようにはっきりした動作で音を立てて机に置いて、
 「終わったよ」
  と息子を見た。
  〜略〜
 「時間っていうのもね、はじめは小さな種だったんだ。
 小さな小さな種だったのが、だんだんだんだん大きくなって、もっともっと大
 きくなって、気がつくとものすごく大きくなってて、その中にクイちゃんもパパ
 も美紗ちゃんもおばあちゃんも、みーんな入っちゃてて—」
 「ポルトガルは?」
 「ポルトガル? うん、入っちゃう。」
 「ニューカレドニアも入っちゃう?」
 「入っちゃう」

 とこんな感じで対話が繰り返され、話は進行していく。抽象的なものを一字一句極めて正確に、手際よく表現している。状況や物事を描写するのに最適な単語の選択、文章の組みたてといったことを腕のいい大工のように隙がなくやってのける(これは簡単なようで、なかなかできることじゃない)。そしてその簡潔さは大江健三郎の文体と比較するとより鮮明かもしれない。大江健三郎は、密度の濃い文章を用いて、現実のありようを徐々にずらしていき、小説世界(この現実とは別のもう一つの現実)の確かな生々しさを描く。対照的に、保坂一志は現実のありのままを、平明で薄い文章でもって、精緻に再構成する。
 そんなことはさておき、稲村ガ崎の風景の美しさと哲学的な意匠が有機的に絡み合ったこの作品は、読者を心地よい考えることの快楽へと誘うことは間違いない。

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2004/10/18 20:01

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2006/05/25 23:46

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