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在日
  • みんなの評価 5つ星のうち 3.8 29件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2004.3
  • 出版社: 講談社
  • サイズ:20cm/233p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-06-212322-3
  • 国内送料無料

紙の本

在日

著者 姜 尚中 (著)

在日の存在が戦後の日朝関係のすべてを語る。二つの祖国、たび重なる差別、閉ざされた日朝関係。メディアで発言する政治学者・姜尚中、初の個人史。新たなアジアの未来を創り出す「新...

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在日

1,620(税込)

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商品説明

在日の存在が戦後の日朝関係のすべてを語る。二つの祖国、たび重なる差別、閉ざされた日朝関係。メディアで発言する政治学者・姜尚中、初の個人史。新たなアジアの未来を創り出す「新在日マニフェスト」。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

姜 尚中

略歴
〈姜尚中〉1950年熊本県生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科博士課程修了。東京大学社会情報研究所教授。著書に「オリエンタリズムの彼方へ」など。

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著者/著名人のレビュー

著者が他の肩書きを捨...

ジュンク堂

著者が他の肩書きを捨て一人の「在日」として記した自伝。淡々とした文体の中に時折見せる感傷やノスタルジアが面白い。

みんなのレビュー29件

みんなの評価3.8

評価内訳

紙の本

アイデンティティから他者性へ

2004/03/31 23:06

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:野崎泰伸 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 著者は1950年、熊本県生まれの「在日」二世。職業は大学教員。専門
は政治学・政治思想史。ドイツの社会学者、マックス・ウェーバーの研
究者として著名、というか、「朝まで生テレビ」の印象が世間的には強
いか?
 僕がもっとも印象深かったのは、第6章「社会的発言者へ」である。
この章は、姜氏が「在日」として社会的発言をするということはどうい
うことかの考察にあてられる。
 大学での研究を「干物」、メディアでの発言を「生もの」にたとえる
姜氏は、メディアでのアクチュアルな発言を、しかし、大学での研究の
蓄積に支えられたものだと分析する。こうした研究以外の仕事は、確か
に時間を割く。しかしそれは、姜氏をして、「そうしなければならない、
と自分に言い聞かせてきた」と言わしめる。
 「在日」として発言するということに関して、「なぜ「在日」は「在
日」問題しか語られないようになっているのか」、「自分が「在日」一
世のことを語るという代理行為について」など、さまざまな興味深い話
題が飛び交うが、特に僕は、次の点において興味を持ち、自分でも深め
ていきたいと思っている。
 それは、「在日」というアイデンティティを語ったり、立ち上げたり
することの「可能性」と「限界」のはざまについて、である。
 姜氏は、昨年亡くなったエドワード・W・サイードを引きながら、次
のように述べる。「植民地支配という心身に及ぶ深い「精神的外傷」を
こうむった民族が、そのトラウマを必死になって除去しようと格闘して
いるにもかかわらず、その苦渋に満ちた葛藤のドラマに、いささかの痛
みも共感も抱くことのない「加害者」がいるとすれば、その「加害者」
に向けて、新たにナショナリズムの神話を捏造して自分たちを主張した
いという誘惑に駆られることは決して理解できないわけではない」(18
3ページ)
 しかし、サイードがこうした態度を決然と否定した(サイードはイギ
リス委任統治期のパレスチナ、エルサレムに生まれ、15歳で渡米、帰化
する)ように、姜氏もまた、幾重にも引き裂かれ、どこにも所属するこ
とができないという。そして、日本に住む「アマチュア」として、発言
しようということになるのである。
 心理学者のフロイトを敷衍してサイードは、自分の中にある「他者」
の痕跡を発見せざるを得ないのではないか、という。それは、アイデン
ティティによって世界や自分が二分法的に理解されるということではな
いのである。
 だからこそ、生きていく上で、アイデンティティの立ち上げが、それ
自体で抑圧を孕むものになり得る。それが、たとえ社会的に抑圧された
アイデンティティであっても、である。
 姜氏のこの著書は、それを踏まえたうえで、姜尚中という人物像を自
ら深くえぐるものだと言えそうだ。文体は平易であり、読みやすい。多
少の政治学的知識は、下欄の豊富な解説によって補えるようになってい
る。

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紙の本

「リアルであること」と「クレオール主義」

2004/04/01 00:43

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:iso - この投稿者のレビュー一覧を見る

 書評タイトルにある「リアルであること」と同じタイトルの文献を著している中沢新一氏と深い関係にある網野善彦氏が死去した。その網野氏が中心となり編集された講談社の日本の歴史シリーズ。最初の00巻である「「日本」とは何か」を網野氏が著し、最終巻である「日本はどこへ行くのか」に姜尚中氏が論文を著している。網野氏の死去は私にとっていまだにショックであるが、その思想的なものは、この姜氏の『在日』に受け継がれ、流れているように思われる。そこで問われていることは、単に姜氏自身の出自に関わるようなことだけではないだろう。姜氏も『在日』第六章「日本国民の在日化」の中で述べている。

「こうして社会の光景がこの十年あまり、かなり変わってしまったような印象を受ける。それはひと言で言うと、戦後日本の安定した豊かさを支えていると思われてきた社会の仕組みや人々の生活意識の変容である。企業や組合、地域や各種団体などを中核とする共同体意識がくずれ、同時に社会的なセーフティーネットが、いろいろなところでほころびはじめるようになったのである。それは、誤解を招きやすいが、日本国民の「在日化」と言えるような現象である。」

 このことを確認したうえで姜氏は日本のナショナリズムの方向性について危惧しているが、そこで考えなければならないことは、こうした(プチも含めた)ナショナリズムの傾向に対して、どうのような立場、どのようなアイデンティティ、どのような認識論的な地平を確立することができるか、ということだろう。
 いみじくも姜氏が歴史認識の問題に触れているように、網野氏が戦後歴史学に対して問い続けた事柄と姜氏の主張が連動するように思われる。それをひと言で言おうとすれば、「海」は諸国を分断するのではなく様々な交流を生み出す、ということになろうか。それは『在日』第八章のタイトルである「東北アジアにともに生きる」という姜氏の希望とのつながりを感じる。
 さらに問い続ければ、文化人類学者である今福龍太氏の、彼の著した文献のタイトルにもなっている「クレオール主義」にまで考察を向ける必要を感じる。言語学的な領域でのクレオール語から発展させ、文化人類学的な領域におけるクレオールを通過し、思想的な領域にまで高めたノンエッセンシャリズムな認識論としてのクレオール主義。ある意味での認識論である以上、このクレオール主義を考えるとき、同時に記述の問題、すなわち近代的な科学的合理主義がもたらしたと言ってよい主観性と客観性の問題を含めた現実理解の問題、「リアルであること」に対する記述のあり方が問われてくる気がする。(そしてこの問いは網野史学とも連動するであろう。)
 そうすると、客観的な時間を超えて、現在的な地平から記憶を掘り起こし、あるがままの状態で書かれたような『在日』の、記述のあり方に注目せざるをえない。昨年9月に死去したエドワード・サイードの『遠い場所の記憶』に触発されるかたちで出版したようにも思われるこの『在日』という文献は、最も「リアル」なかたちで、私たちが問い続けなければならない課題を提出しているように思われる。

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紙の本

自伝にはちょっと早かったのでは

2004/07/07 21:52

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:良書普及人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

テレビで見慣れている姜尚中教授の人となりを知りたい気持ちで
この本を読んだ。

在日の人々の気持ちの結晶が、恐らくこの本に集約されているの
だろうと思える。

埼玉県内で、指紋押捺を拒否したことからいろんなネットワーク
が出来て、国際基督教大学への奉職、東大への転身、とトントン
拍子でいったことが自然に語られているのは、意外であった。

姜尚中教授のような有能な人も、何かの切っ掛けがないと、道は
なかなか開けないものだと思った次第である。それだけに、人生
の出会いの大切さを感じさせる本である。

これまで日本社会のセイフティーネットから除外されていた在日の
人々の境遇が、今、日本人に降りかかりつつある、すなわち「日本
人の在日化」、現在の市場経済主義の元でのセイフティーネットの
弱体化に関する指摘は、ターミノロジーとして鋭いものがあると感
じた。

しかし、全体としては、やや緩慢で感傷的な文章の運びに思える。
個人の心情の吐露の履歴なのでそうならざるを得ないとも思えるが、
東大教授の自伝としては、やや物足りなさを感じるのは私だけでは
ないと思う。

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紙の本

在日

2006/01/09 11:24

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:スマイル - この投稿者のレビュー一覧を見る

 在日という立場を通してみた日本、またどこにも属せないという思いをずっと持ち続けてきた自身の心の葛藤を綴った本でした。
 現在、中国・韓国と政治的になかなかうまく理解できない両国のことを少しでも理解できるかなと思い読みましたが、私達日本人は、小さい頃から近代史について、全く教育されずに育っているなぁというのが感想です。在日についても、なんとなく知っていて、私自身は、だからといって特別な感情は持って育てられてません。ただ、今は「拉致」のことで朝鮮については、否定的ですが…。 後半難しい言葉や解釈で分かりづらい面がでてきましたが、それでも姜さんの思いが、すごく重く深いものだと感じました。私でさえもう30代後半、わたしより下の世代の人達はもっとドライな感覚です。これからの政治をうまく運ぶためにも、日本はもっと歴史認識の教育に力を注ぐべきだと考えさせられました。

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2005/01/09 22:13

投稿元:ブクログ

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2005/01/11 03:29

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2005/05/07 23:47

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2010/11/25 15:55

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2005/07/02 13:49

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2005/09/28 16:54

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2011/01/10 09:21

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2006/11/01 00:20

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2013/10/23 23:39

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2010/01/17 17:10

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2008/08/26 20:03

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