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いかさま師
  • みんなの評価 5つ星のうち 3.3 10件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2005.7
  • 出版社: 宝島社
  • サイズ:20cm/285p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-7966-4722-8
  • 国内送料無料

紙の本

いかさま師

著者 柳原 慧 (著)

フランス絵画史最大の謎、ラ・トゥール畢生の名画を探し出せ! 謎の自殺を遂げた天才画家・鷲沢絖。その妻の死体が発見された。遺産相続人の娘・高林紗貴は、屋敷からある絵画が消え...

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1,836(税込)

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商品説明

フランス絵画史最大の謎、ラ・トゥール畢生の名画を探し出せ! 謎の自殺を遂げた天才画家・鷲沢絖。その妻の死体が発見された。遺産相続人の娘・高林紗貴は、屋敷からある絵画が消えたことに気づく。絵画に隠された真実とは?【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

柳原 慧

略歴
〈柳原慧〉1957年東京生まれ。日本大学芸術学部卒業。(株)ブレイン代表取締役。「パーフェクト・プラン」で第2回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー。

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みんなのレビュー10件

みんなの評価3.3

評価内訳

これって、ラトゥールでなくてもなりたったんじゃないか、なんて思っちゃうんですね。それにこの手の話って結構、類似の傑作があるんですね

2005/10/08 20:41

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

気にはなっていたジョルジュ・ド・ラトゥール展を、最終日間際の金曜日の夜に見に行くことにしたのは、知人である女流画家さんがHPで、この展覧会を絶賛していたからです。NHKで取り上げられたこともあり、かなりの混雑を予想したのですが、金曜の夜ということもあって、そこそこの混みかた。その気になれば人に迷惑をかけることなく傑作の正面に立つことも出来ます。
東京だけの展覧会、しかも幻の、と断りがつくものにしては望外のことで、娘二人とともに夜の美術展を堪能しました。それが5月20日で、この本の出版は7月20日ですから、いわゆる便乗本には当たりませんが、きっと校正やなにかで当初の出版予定日に間に合わなかったのかな、などと思ったりします。
で、カバーにも使われているラトゥールの作品、これがタイトルにもなっている「いかさま師」で、私たちも会場で見ました。でも、その展覧会が普通のそれと違っていたのは、なんといっても模作が多いことです。偽作、ではありません。真意は不明ですが模作です。説明を見ますと、少なくとも数百年経ったものばかりで、いわゆる現代に作られた贋作ではありません。
同じ作品の模作が二つ並ぶこともあれば、模作だけの展示もあります。とてつもなく上手いもの、かなり上手なもの、ともかく下手なものはありません。贋作展ではないところが、なにか不思議でした。私などは、模作に素晴らしい出来のものがあって、もし注意書きが無ければ、これぞラトゥールの傑作、そう思うようなものもありました。閑話休題。
主人公は高林紗貴で37歳、恋人が内田優30歳で、付き合い始めて7年になります。母親の名前はナオで、現在入院中です。父親は岡田敬一、元不動産業をしていたが現在は失踪中で、苗字が違うのはナオが正妻ではないためです。その父親の愛人、というかナオと一緒に暮らし娘まで設けたのに、岡田が二人を騙すようにして結婚したのが榎本光子で、息子がヒカルです。
そして、小さい時の紗貴を可愛がったのが、当時画家であり自殺を遂げた天才画家・鷲沢絖です。といっても、彼の作品は現在も買い手がつくことはなく、埋もれた天才といっていいのかもしれません。そして、紹介にあるゴミの中で死んでいたというのが鷲沢ミネで、娘が摩里、その息子が鋭士ということになっています。
この人たちとラトゥールどう結びつくのか、は読んでもらうのが一番でしょう。柳原慧の文章は、ほんとうに癖が無く、それでいて軽い感じはありません。女性の描き方も、心理の説明も肯けるものばかりで、『誤読日記』の斎藤美奈子さんも、そこは認めるのではないでしょうか。ちょっと捻じ曲がった心の持ち主である鋭士も今風の魅力的なジゴロですし、奇麗事をいいながら結局お金のことばかり考えている紗貴の嫌らしさも中々のものです。
ただ、ここまで持ち上げておいてナンダ!ですが最近読み直したばかりの藤原伊織『ひまわりの祝祭』と読み比べると、ちょっと弱いかな、って思います。ラトゥールでなくても成り立つんじゃない?そんな気もしますし、やはり男の格好よさのレベルが違います。ただし、『ひまわりの祝祭』も私に言わせれば、主人公がカッコウつけすぎてなんだかガキみたいな感じが嫌です。それに及ばないとなると、ちょっと残念ですね。
埋もれた美術品の話、贋作の話となると、やはり高橋克彦の浮世絵を扱った作品に敵うものはないのではないか、そう思います。最近のトンでもばなしは全く読む気がしませんが、デビュー直後の高橋の作品群は、この分野の最高峰といっていいのではないでしょうか。思わず他の作家を褒めてしまいましたが、『いかさま師』も『ひまわりの祝祭』も高いレベルでの争いですから、読む価値十分、といっておきます。ただし、いかに言葉を尽くしてもラトゥールの作品一枚にも及びもつかないものであることは、残念ながら確かです。

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2017/06/08 12:56

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2017/02/01 19:27

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2010/01/29 21:41

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2010/06/29 12:29

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2013/07/26 00:00

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