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  • みんなの評価 5つ星のうち 4.4 35件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2006.6
  • 出版社: 講談社
  • レーベル: 講談社文庫
  • サイズ:15cm/479p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-06-275434-7

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輝く日の宮 (講談社文庫)

著者 丸谷 才一 (著)

女性国文学者・杉安佐子は『源氏物語』には「輝く日の宮」という巻があったと考えていた。水を扱う会社に勤める長良との恋に悩みながら、安佐子は幻の一帖の謎を追い、研究者としても...

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輝く日の宮 (講談社文庫)

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商品説明

女性国文学者・杉安佐子は『源氏物語』には「輝く日の宮」という巻があったと考えていた。水を扱う会社に勤める長良との恋に悩みながら、安佐子は幻の一帖の謎を追い、研究者としても成長していく。文芸批評や翻訳など丸谷文学のエッセンスが注ぎ込まれ、章ごとに変わる文章のスタイルでも話題を呼んだ、傑作長編小説。朝日賞・泉鏡花賞受賞作。【「BOOK」データベースの商品解説】

【朝日賞】【泉鏡花賞】【「TRC MARC」の商品解説】

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みんなのレビュー35件

みんなの評価4.4

評価内訳

  • 星 5 (15件)
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  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

紙の本

失われた源氏物語の真実

2006/09/26 16:54

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る

2003年泉鏡花賞受賞作。
『源氏物語』には「桐壺」と「帚木」の間に、「輝く日の宮」という巻が失われているという学説があります。『源氏物語』は長編小説として、そのあとの巻との整合性が欠けているのです。この巻には光源氏と紫の上のとの一度目の情事、朝顔の姫の登場、六条御息所との関係のはじまりが書かれているとされています。
そのようなことがどうして起きたのか、ということを女性研究者が解いていく小説。文学的な謎を、史学的にも考察し、さらには平安時代への想像力を働かせます。
この女性研究者は19世紀日本文学が専門なのですが、『古今集』巻19の伊勢の歌の「つくるなり」の文法上の正しさから本意を指摘したり、芭蕉の東北への旅の目的を明らかにしたり、「日本の幽霊」のシンポジウムに出席したり。専門外での活躍とその学術研究結果が優秀という、ユニークさ。
ところが自分の領域を冒された研究者にしてみれば、おもしろくない。公開シンポジウムでほかの研究者とやりあう様は読ませます。人のゴタゴタがおもしろいのと一緒ですね。
また彼女の父親が日本生活史研究者であり、彼からの学会での姿勢や、研究の方法論などの指南があり、研究者としての丸谷才一を感じます。
さらに彼女が中学生の頃に書いた新左翼との恋愛小説や、実際の恋愛を絡めながら、源氏の謎を解いていきます。小説としての楽しさは円熟の筆で読ませるのはあたりまえ。研究の楽しさ、奥深さも堪能できます。すっかり「輝く日の宮」存在説支持派になりました。

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紙の本

平安時代に生まれた『源氏物語』の謎。

2009/08/11 12:26

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オレンジマリー - この投稿者のレビュー一覧を見る

 本書を手に取ったのは、泉鏡花を尊敬している恩師に勧められたからだった。装丁から雅な雰囲気を感じたので、読み始めるのを楽しみにしていた。最近『源氏物語』の現代語訳を読もうと不意に思っていたが、本書にそれが登場してくるなんて思わなかったので、中盤辺りから食い入るように読み進めてしまった。高校の頃以来の古典への興味で、教科書に載っていた一部しか私には馴染みがないけれど、平安の宮廷で楽しまれ、続きが待たれていたという長編の謎があるなんて知る由もなかった。

 読み始めに、やや辛めの一冊だという感想を持ったのを覚えている。単に私が浅学なだけだけれど、古風な文体を使っているのに戸惑った。読めない漢字が出てきたり、知らない単語があったり、馴染むまでに多少の時間を要したのは言うまでも無い。古典の授業で登場してきた数々の人名もあり、文学に多少触れたという懐かしい感覚もあった。松尾芭蕉の『奥の細道』を文学者の視点から語ったり、主人公の女性が論文を発表したり、これまで親しんできた小説とは一味も二味も違った表情を持っていて読み応えがあると思った。

 そして何よりも、本書のタイトル『輝く日の宮』が一体何なのか、全然知らずにいたけれども途中で明かされて驚いた。本書を読み終えたら手をつけようと思っていた『源氏物語』の幻の巻だなんて、気持ちが高ぶった。そんな巻が存在していたのかと思うと、伝説的な感じがして深い。そしてそれを、主人公を含めた学者達がそれぞれの観点から学び、刺激し合い、検討していく。平安時代の雅な世界で、紫式部が生み出した長編は今の世でも語り継がれ、褪せる事無く親しまれている。私もいよいよ読んでいくと、繋がらない一部を疑問に思うのだろうか。今から楽しみである。

 俳句で気持ちをやりとりしていた時代、もっと古い時代の一句から引用したり、教養の深さを感じ取れた。あの光源氏のモデルと考えられている有名な歌人に、まだ紙が貴重品だった時代。今まで古い古い作品には目を向けなかったけれど、知り始めると興味が湧いてきた。泉鏡花賞を受賞した作品の奥行き、しっかりと味わう事のできる喜びもあった。これからは、もっと辛口な文学に触れていくのも悪くないなと気持ちを切り替えるきっかけにもなった一冊だ。古い言葉遣いのわりには英単語を使う癖のある女性が登場したり、若干時代的な違和感もあったけれど『源氏物語』に触れる前に本書と出会えて本当に良かったと思った。

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2008/07/07 00:00

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2007/08/11 10:52

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