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死都日本(講談社文庫)

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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2008/11/14
  • 出版社: 講談社
  • レーベル: 講談社文庫
  • サイズ:15cm/631p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-06-276195-6

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文庫

紙の本

死都日本 (講談社文庫)

著者 石黒 耀 (著)

西暦二〇XX年、有史以来初めての、しかし地球誕生以降、幾たびも繰り返されてきた“破局噴火”が日本に襲いかかる。噴火は霧島火山帯で始まり、南九州は壊滅、さらに噴煙は国境を越...

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死都日本 (講談社文庫)

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西暦二〇XX年、有史以来初めての、しかし地球誕生以降、幾たびも繰り返されてきた“破局噴火”が日本に襲いかかる。噴火は霧島火山帯で始まり、南九州は壊滅、さらに噴煙は国境を越え北半球を覆う。日本は死の都となってしまうのか?火山学者をも震撼、熱狂させたメフィスト賞、宮沢賢治賞奨励賞受賞作。【「BOOK」データベースの商品解説】

【メフィスト賞(第26回)】【宮沢賢治賞奨励賞】【「TRC MARC」の商品解説】

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みんなのレビュー46件

みんなの評価4.4

評価内訳

紙の本

破局噴火の恐怖を実感できる

2010/11/12 07:30

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

 紀元79年、ヴェスヴィオ火山の大噴火により一夜にして滅んだ都市、ポンペイ。その被害の凄まじさと火山の恐ろしさは対岸の火事ではないということを教えてくれるのがこの作品だ。

 宮崎県の霧島山に噴火の兆候が観測される。だがそれは、加久藤火山という霧島火山の地下に隠された巨大火山の破局噴火の序曲に過ぎなかった。
 日向大学助教授の黒木伸夫は、以前から加久藤火山の危険性を一般に説いており、その知見を見込んで、国の対策本部のメンバーとして迎えられ、善後策の検討に奔走する。そうこうするうち、ついに破局噴火が始まり、妻の黒木真理が勤務病院に孤立する事態となってしまうのだった。

 実際に存在する火山と、実際に可能性のある危機に基づいて、破局噴火の恐ろしさとその広大な被害範囲について書かれたシミュレーション小説。その被害は、一日にして南九州を壊滅させ、ついには首都機能すらも麻痺させ、世界規模の気象異常を引き起こすほどの恐ろしいものだ。
 しかしこの作品世界では、日本政府が最善の策を打っているので、物理的な被害だけでなく、経済的な被害をも軽減するインテリジェンス活動が行われている。まあ、現実にこんな事態が起こったら、現実の政府はこれほど計画的な対応が取れるとは到底思えないのだが…。
 一般にはもちろん、防災関係者には是非読んで欲しい本です。

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紙の本

転ばぬ先の杖

2012/02/25 20:11

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:想井兼人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 いまや美しい景色の一部としてのみ認識されている火山が日本には多数に存在する。中でも九州南部には想像を絶するほどの破壊力をかつて発揮した火山の痕跡がカルデラとなって残っている。その1つ加久藤カルデラ。今は霧島をその内部に抱くこの巨大なカルデラが、再び猛威を奮ったとしたら・・・。本書は加久藤火山の活動再開により地球規模の災害に巻き込まれた人びとの行動を描いたパニック・ノベルである。

 本書の魅力は火山活動の描写力の緻密さであろう。筆者自身も目撃したことのない火山災害の様子を克明に描き出し、リアルな恐怖心をあおってくれるところに引き込まれて一気に読み終えてしまった。本書では様々なところに実際にニュースなどで広く報じられた火山についても触れられている。しかも、その触れられ方は、ピナツボにせよ雲仙普賢岳にせよ、その活動が加久藤カルデラでかつて起きたであろう噴火に比べると小さい、つまりは実際に加久藤カルデラで起きた活動がいかに凄まじかったか、そして本書の加久藤火山の活動がいかに凄まじいかを示す材料として使われているのだ。

 また、古今東西様々な文献を駆使して、神話や歴史書に描かれている火山災害の様子やそれに対する人びと畏怖心を提示しているところも魅力である。例えば『古事記』。イザナギとイザナミの件やアマテラスが隠れたこと、スサノオの暴虐的行動など、火山と絡めながら自由で斬新な説を展開している。

 上記のようにリアルな噴火描写と斬新な神話・歴史解釈を織り交ぜながら物語は進む。主な軸は大きく2つ。1つは防災工学順教授の黒木と新聞記者の岩切が災害地からの逃避行。こちらはパニック・ノベルの真骨頂であろう。描写がリアルなだけに真に迫る恐怖感があおられ、物語に引き込まれる。

 そして、もう1つの軸は日本や周辺各国のやりとりで、政治的立場から火山と対峙する人びとの行動。特に重要なテーマは日本の管原首相のそれである。災害の半年前に政権を奪取し、新しい日本を構築するべく邁進しようとする管原のもとに霧島における火山活動の予測が報告される。それも破局的噴火の可能性が。管原は関係者を集めてプロジェクトチームを組んだ。火山の活動は止められない。そこで、火山が噴火した際の被害状況を算定し、防災マップを構築。鹿児島県にある川内原子力発電所からは早急に燃料棒の回収もおこない、さらに被害者救済のための自衛隊ヘリを火山対応に改良も施した。また、本来は救助活動には向かないが、噴火災害時にも唯一といっていいくらい活動域が広い潜水艦の出動も決断する。

 アメリカへの対応にも余念がない。北海道や沖縄をのぞく日本の大半が火山灰に覆われるため、円相場の急落や産業界の凋落、食糧難そして難民の出現など、あらゆる状況を予測し、それに対するアメリカや各国の対応も検討したうえでの対策を練り上げて噴火に臨んだ。さらにアメリカを手玉に取りながら、日本再生へと歩を進めるところは痛快である。

 政治は、本来最悪の状況を想定し、それに対する方策を練り上げるのが仕事のはず。管原首相は、噴火の可能性について公式見解を出したわけではない。私的な予知連を通じての警戒をするに留まっていた。そういう意味では隠蔽ということになるかもしれない。しかし、予知連の噴火予測に対する関係自治体の対応は鈍かった。実際の被害が起きなければ動かないという点は分からなくもないし、このあたりもリアルだ。管原首相はそんな自治体の対応を予測し、さらに全国民の命を救うことの不可能さを熟知した上で、被害を最小限に食い止めて日本の存続のために身を粉にして働いた。噴火に巻き込まれながら、様々な苦難に立ち向かう黒木と岩切。2人の周辺で起こる展開に引き込まれるシーンはハラハラさせて本書の大きな見どころだ。しかし、管原首相とその周辺の対応に心打たれるところが多いのも見どころとしてあげておきたい。

 本書は、言ってしまえば単なる小説である。実際の場合、黒木や岩切の立場で生き残れるとはとても思えないし、現在の首相や関係閣僚、官僚が清廉で正義感にあふれていて、行動力があるとも思えない。登場人物たちの行動に爽快感を味わえると同時に、現実を考えてうすら寒いものが読後感として残ることは間違いない。ちなみに刊行は2002年で、文庫化は2008年。一読の上、2012年の現実世界との比較をお薦めしたい。

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紙の本

全日本人必読のディザスター小説

2016/12/13 19:53

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:コスモス - この投稿者のレビュー一覧を見る

日本に襲い掛かる破局噴火を描いた長編小説「死都日本」
この小説に書かれていることは、なかなか信じられないかもしれない。
しかし、物語は火山現象に関する精緻な科学的予測を背景に展開される。
実際に起こる問題であり、日本人は避けて通れないのである。
日本人は、自分が火山列島に住んでいるという自覚を持ち、この小説を読むべきである。

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紙の本

危機

2015/04/28 09:10

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:坦々麺 - この投稿者のレビュー一覧を見る

九州の霧島連山の噴火から起こる日本の危機をリアルに描いていると思う。現実には起きてほしくはないが、起こりうる可能性がどのぐらいあるのだろう。パニック映画が大ヒットしていた時代ならすぐに映画化されたかもしれないが、ただスケールの大きさがあるので不可能かもしれない。この小説を読み、面白かったという感想だけでは済まないと感じた。

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電子書籍

単なるパニック小説ではない

2015/09/20 12:08

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ris - この投稿者のレビュー一覧を見る

最近また九州の火山が活発化してきたので、興味深く読んだ。独自の神話解釈も面白い。ただ、著者の政治的な主義主張を登場人物にかわるがわる語らせる手法には閉口した。それによって一部のキャラクターが著者の代弁をするだけの陳腐で浅薄な存在になってしまい勿体ない。とはいえ2002年に発表され、東日本大震災やさまさまな政治状況を経てもなお「古さ」を感じさせないのは驚きである。

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2009/02/17 04:59

投稿元:ブクログ

九州は霧島火山帯にて破局噴火。一夜にして数百万人が犠牲となって南九州は壊滅。なおも噴煙による被害は日本という国そのものを死都と化してしまうのか。。。

火山噴火も地震も同列の自然災害、という程度の認識しかありませんでしたが、いやすさまじいものですねぇ。古代神話や黙示録を火山噴火の記録として解釈するあたりも、してやったりのなるほど感。

噴火の後の日本再生に向けての「神の手」作戦は、少々やり過ぎの感もありましたけど、日本沈没以来の大スペクタル小説でした。

(2009/2/11)

2014/10/23 09:27

投稿元:ブクログ

西暦20XX年、有史以来初めての、しかし地球誕生以降、幾たびも繰り返されてきた“破局噴火”が日本に襲いかかる。
噴火は九州・霧島火山帯で始まり、南九州は壊滅ーさらに噴煙は国境を越え北半球を覆う。
混乱の中、誘発され東海・東南海地震まで発生する恐れが…
一方、この事態がいつか必ず起こると予測し、秘密裏に着々と準備していた一団が。
現首相をトップにした「K作戦室」彼らの描いたシナリオは上手くいくのか。
日本は死の都となってしまうのか。

圧倒されて先が気になって一気に読みました!
次々起こり迫り来る災いに心臓バクバクして苦しかった…
しかも災害を逃れても、食糧難の中での復興再建の長い道があるのが…遠い目になるわ-
自然災害発生時の国のトップによって、その後の復興・国際的地位が大分変わってくるよね…
先見の明のあるトップとそれに任せようとする気に満ちた時期でよかった-
夢物語のようだけど、このシナリオ通りに自然と融合した都市計画の完全した日本の姿を見てみたいな-

現実としては今日(2014年10月23日)の朝刊に“カルデラ噴火の今後100年の発生確率試算で1%”と見出しが出ていて(タイムリーな話題!と目について)一瞬ホッとした…けど…ちゃんと読んでみたら「いつ起きてもおかしくないから覚悟が必要」とあって震えました…
起きた場合の被害想定がこの本の内容まんまで怖すぎです。
とりあえず出来ること-家具の固定と備蓄はしっかり再点検しようと思いました。ハザードマップも見ておかないと-

2010/01/08 01:14

投稿元:ブクログ

九州でとんでもないサイズの噴火が起きて日本が死の列島になる話です.一言で書いてしまえばこれで終わりですが,この著者が火山マニアらしく火山について恐ろしく詳細に書いてあるので臨場感のある表現になります.ただし,前半はかなり火山の説明が多くかなりぐったりします.そこさえ乗り切れば,壊滅していく様子と,壊滅状態から日本が回復するための奇策を総理が仕掛ける様子をわくわくしながら読めます.
この本で火山の話以外で特徴的なのは,旧体制を打ち破った新興政党の総理を登場させ活躍させるなど,著者がなかなか現在の政府の状態を憂いていることが書かれています.最も賛辞を送りたかったのが,「過去の政治家と官僚が民衆を食い物にしていた」,というような内容が書かれているくだりです.今後の日本が,この本のような勇気を持った総理を迎えて欲しいものです.
2009.10.17(Sat)読了

2016/05/04 12:58

投稿元:ブクログ

引きずられるように、一気に読んだ。
すごい小説が出ていたんだな。
火山被害への認識が根底から変わってしまった。

これから作者の本を、全部読んでみたい。

2012/06/12 15:24

投稿元:ブクログ

 南九州を襲う破壊的噴火で日本国が崩壊してしまう。北海道と沖縄は安全圏だというが、火山灰の影響で地球の北半球が数年冷夏になり、穀物地帯に甚大な影響を与える。数千年、数万年単位で日本国に襲ってくる破壊的噴火については古事記、日本書紀などに伝記として伝わっている程度なのである。現在人にとっては御伽噺にしか理解できない。だが、破滅は必ず繰り返されるのだ。このことからも分かるように日本に原発を作ることじたい国家規模のロシアンルーレット状態なのだ。

 破局噴火の専門家、吉田先生がTVの視聴者に語りかけるところでは泣ける。「非難した人のことを考えて水を溜めるてください、自分だけのことを考えると国が滅ぶ」と緊迫した状況を説明する。3.11以降更なる悲劇が日本に襲い掛かるかもしれない。その時あなたならどうする。

2012/03/24 21:39

投稿元:ブクログ

小説を読んだのは。何年ぶりだろう。基本。ノンフィクションしか読まないのだが。これはフィクションとはいえリアルだった。

2016/05/06 06:24

投稿元:ブクログ

霧島地方に眠る巨大火山が大噴火。
火山の影響は九州地方にとどまらず、日本や世界に広がっていく。
この危機をどのように乗り切っていけるのか。
最後はあっと驚く結末につながっていく。

自然災害の多い日本。つねに最悪を考えて準備をしておきたい。

2016/04/26 20:39

投稿元:ブクログ

面白かったー。こういう国に住んでいること、忘れちゃいけない。人間は自然の単なる一部にすぎないことも。

2011/02/27 12:16

投稿元:ブクログ

非常に面白い本だった。
古事記との絡みも良かった。
一度九州に行って、火山の壮大な風景を見たい。
自分の身の回りの悩みなんて本当にちっぽけなことなんだ、と実感する一冊。
日本人全てに読んで欲しい。

2011/04/01 18:22

投稿元:ブクログ

実は、この本を読み始めたのは東日本大震災の直前だった。

火山・地震・防災対策に関する緻密な描写。
小松左京『日本沈没』もすごいが、
それよりもっと現実感があって、
震災後に見聞きすることとかぶって、鳥肌がたった。

厚めの本だがスピート感ある文章で、
はらはらしながらどんどん読み進む。
結末も絶妙なので、下手に続編とか出してほ しくない。
読み終わったあとには、
震災後の復興をどのように進めていくべきか考えさせられる。

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