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おとうさんのちず
  • みんなの評価 5つ星のうち 4.2 19件
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  • カテゴリ:幼児 小学生
  • 発行年月:2009.5
  • 出版社: あすなろ書房
  • サイズ:26×26cm/32p
  • 利用対象:幼児 小学生
  • ISBN:978-4-7515-2521-0
  • 国内送料無料
絵本

紙の本

おとうさんのちず

著者 ユリ・シュルヴィッツ (作),さくま ゆみこ (訳)

戦争で故郷を追われたぼくたちが命からがらたどりついたのは、夏は暑く、冬は寒い東の国。食料はとぼしく、土をかためた床の上で眠る毎日に、あるとき、おとうさんは…。1枚の世界地...

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おとうさんのちず

1,620(税込)

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商品説明

戦争で故郷を追われたぼくたちが命からがらたどりついたのは、夏は暑く、冬は寒い東の国。食料はとぼしく、土をかためた床の上で眠る毎日に、あるとき、おとうさんは…。1枚の世界地図がぼくにくれた魔法の時間。絵本作家シュルヴィッツが子ども時代を語る感動の自伝絵本。2009年コルデコット賞銀賞受賞作。【「BOOK」データベースの商品解説】

【コルデコット賞銀賞(2009年)】【日本絵本賞翻訳絵本賞(第15回)】戦争で故郷を追われたぼくたちが命からがらたどりついたのは、夏は暑く、冬は寒い東の国。食料はとぼしく、土をかためた床の上で眠る毎日に、あるとき、おとうさんは…。絵本作家が子ども時代を語る感動の自伝絵本。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

ユリ・シュルヴィッツ

略歴
〈ユリ・シュルヴィッツ〉1935年ポーランド生まれ。「空とぶ船と世界一のばか」でコルデコット賞金賞受賞。他の作品に「よあけ」「ゆき」など。

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みんなのレビュー19件

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評価内訳

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  • 星 1 (0件)

紙の本

はるか とおくで、まほうのじかんを過ごした少年の話

2009/08/21 11:01

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

「ちずのおかげで、ぼくは ひもじさも まずしさも わすれ、
 はるか とおくで、まほうの じかんをすごしていた。」

絵本の『よあけ』や『ゆき』などで知られているユリ・シュルヴィッツさん。彼の小さいころの話が絵本になりました。

ポーランドのワルシャワで生まれ、ソ連、フランス、イスラエル、そしてアメリカへ。戦争で故郷を追われた親子三人は、住む場所を転々と変えながら、その日の食べものにもありつけないような貧しい日々を送っていました。
あるとき、市場へお父さんが食料を買いに出かけました。
お父さんの帰りがあまりに遅くて待ちくたびれていた少年時代のユリ・シュルヴィッツさんとお母さん。市場から帰ってきたお父さんは食料ではなく、一枚の地図を買って帰ったのです。

お父さんは誇らしげに「ちずを かったぞ」と言い、
お母さんは「パンは?」と聞いた。

「あの かねじゃあ、ほんの ちいさな パンしか かえない。
おかなを だますことさえ できそうになかったよ」とお父さん。

少年だったユリ・シュルヴィッツさんは
「ひどい おとうさんだ! ゆるせない!」と怒りました。
しかし、次の日、お父さんが壁に貼った地図に、うっとりし、心を奪われてしまうのです。

少年が地図の世界で遊ぶ姿が、実に楽しそうでした。
思いっきり心の翼を広げて、顔つきもみるみるうちに変わっていくようでした。

想像力を働かせるということ、心が満たされるとは、こういうことなのだとしみじみ思い知りました。美しい地図の世界にも魅了されました。

「やっぱり おとうさんは ただしかったのだ。」
一番最後のことばが、心に残ります。

巻末に、ユリ・シュルヴィッツさんが10歳のころに描いたアフリカの地図が紹介されています。これが素晴らしくうまく描けていて驚きました。当時の彼が、絵本作家となった将来に想いを馳せることはあったでしょうか?当時の彼の願った夢はいくつ叶ったのでしょうか?

先日放送のNHK「週刊ブックレビュー」で紹介された一冊、でした。

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紙の本

語られなかった父の気持ちは

2010/04/21 00:30

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:wildcat - この投稿者のレビュー一覧を見る

他の本を探しに来ていたときに、
平積みになっていた本書が気になって手に取った。

惹かれたのは、タイトルと表紙と帯の言葉。

  1枚の世界地図が
  ぼくにくれた魔法の時間。

たぶん、私は、魔法に弱いんだろうな・・・。

絵本は、その場で読めてしまうから、
連れて帰るか帰らないかは、読んだあとに
この本について語りたいという思いが強くあるかどうかで決まる。

読み終わった本書を持って帰る気持ちに迷いはなかった。

本書の原題は、"How I Learned Geography"である。

この中に「おとうさん」という言葉はない。

そして、本書は、少年時代の著者の目線で語られる。

主役は少年であるが、底に流れる父への思い、
言葉にしては語られなかった父の息子への思いをくみとり、
訳者がタイトルとして「おとうさん」という言葉を入れたのではないかと感じた。

本書は、戦時中に過酷な運命に巻き込まれた
子ども時代を描いた作品であるのだが、
絵が全体として明るいのが特徴だ。

まず表紙に描かれた島の絵と飛んでいる少年の絵に
伸びやかな気持ちが感じられる。

戦争の現実を赤々と映し出すのはまずは最初のページ。

  せんそうで あちこちが ひの うみに なり、
  たてものが くずれおちると、

  ぼくの かぞくは 何もかもうしなって、
  いのちからがら にげだした。

「せんそう」の文字だけが、赤く強く大きい。

少年の家族は、「ひがしの くにまで やってきた」。

その後の絵は、ところどころ現実を映しつつも全体として明るい色調だ。

白の余白が効果的に使われているように感じられる。

少年は、小さな部屋でよその夫婦と一緒に暮らすことになる。

  ねるのは、つちを かためた ゆかの うえ。

  おもちゃも ほんも なかったし、

  たべるものも たりなかった。

ある日のことお父さんは、パンを買いに市場に出かけていったのだが、
夕方になっても帰ってこない。

日が暮れる頃にようやく帰ってきて一言。

  「ちずを かったぞ」

絵のお父さんは、とても明るい笑顔だ。

お母さんと少年はお腹がすいて待ちわびてげっそりとしている。

お父さんは、地図を買ってきた理由を
あのお金ではほんの小さなパンしか買えなかったからと語った。

お父さんはその日なぜ地図を買って帰ったのだろうか。

偶然そこに地図が売っていたのか、
それとも、本当は地図を夕方まで探し求めて歩いていたのか。

この語られない物語が私は気になっているのだが、
そこはお父さんが息子に語っていないため、わからない。

想像の余地が残されている。

お母さんは地図は食べられないから晩御飯は抜きだと語り、
少年はひどいお父さんだ許せないと思う。

ところが・・・。

次の日壁一面に貼られた地図の何と色鮮やかなこと。

著者は、当時の地図はとっくになくなっていたため、記憶をたどって、
コラージュ、ペンとインク、水彩を使って地図の絵を再現したと語っている。

単純な地図の絵なのに、今まで見たどんな世界地図よりも
美しいと思ってこの見開きに見入ってしまった。

少年は地図にうっとりして、書き写し、
様々な地名で詩を作って魔法の呪文みたいに唱えた。

         フクオカ タカオカ オムスク、

         フクヤマ ナガヤマ トムスク、

         オカザキ ミヤザキ ピンスク、

  ペンシルバニア トランシルバニア ミンスク!

口の中で転がすと本当に飛べる気がする。

少年が飛んでいくところ飛んでいくところの絵が素晴らしい。

この著者の絵のチカラは、父が買ってきたこの地図が
源泉であるといえるのではないか。

その日、お父さんが少年に与えたのは、
1回食べるとなくなってしまうその日の糧ではなく、
一生幸せに生きていけるだけの想像力や
のちのち少年の実際に生きるチカラとなる画力を
生み出す基だったのだ。

日々糧ももちろん大切だけれど、
父が息子に残したのは、何よりも五感を刺激する
まるごとの世界だったのだ。

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紙の本

貧しさひもじさを忘れる豊かさ

2016/11/25 19:08

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:coco - この投稿者のレビュー一覧を見る

ないないづくしの難民生活の中で、
お父さんがパンを買う代わりに、買ってきた地図。
空腹を抱えた家族は腹をたてるものの、
少年は壁に張られた地図を見て空想の世界旅行をする。

地図を見て、いつでもどこでも、飛んで行ける、
心の豊かさ。
どんなに貧しくひもじくても、心の豊かさは誰にも奪えない。

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紙の本

地図

2015/10/29 15:26

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る

戦争という過酷で悲惨な時代の中でも、こどもたちは夢と希望にあふれているんだということを感じさせてくれます。

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2015/07/23 12:16

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