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天来の美酒/消えちゃった(光文社古典新訳文庫)
  • みんなの評価 5つ星のうち 4.4 11件
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この著者の新着情報

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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2009.12
  • 出版社: 光文社
  • レーベル: 光文社古典新訳文庫
  • サイズ:16cm/308p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-334-75197-5
  • 国内送料無料
文庫

紙の本

天来の美酒/消えちゃった (光文社古典新訳文庫)

著者 コッパード (著),南條 竹則 (訳)

故郷の酒蔵で見つけた一本の麦酒で人生が急変する男を描く「天来の美酒」。車で旅する夫婦と友人が大きな街で一人、また一人と消えていく「消えちゃった」。生涯、短篇小説を中心に執...

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天来の美酒/消えちゃった (光文社古典新訳文庫)

700(税込)

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商品説明

故郷の酒蔵で見つけた一本の麦酒で人生が急変する男を描く「天来の美酒」。車で旅する夫婦と友人が大きな街で一人、また一人と消えていく「消えちゃった」。生涯、短篇小説を中心に執筆し続けた「短篇の職人」コッパードが練達の筆致で描いた珠玉の11篇。【「BOOK」データベースの商品解説】

収録作品一覧

消えちゃった 9−33
天来の美酒 35−54
ロッキーと差配人 55−69

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みんなのレビュー11件

みんなの評価4.4

評価内訳

  • 星 5 (3件)
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  • 星 1 (0件)

紙の本

「おーい。ここは一体、どこですかー」と大声で叫べども、作者の行方は杳としてしれない。そんな、不思議で、風変りな短篇集です。

2009/12/12 19:16

7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:東の風 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 本文庫巻末の「解説」で訳者が、<職業的訓練を受けた作家なら絶対にやらないだろうと思わせるような、意外な展開を見せることがあって、(後略)>p.282 と記している、そうした、どこに連れて行かれるのか見当がつかない面白味、最後にとんでもない所で置き去りにされ、途方にくれてしまうような独特の妙味を感じましたね。

 収録短篇のなかでは、冒頭の「消えちゃった」が面白かったな。<三人の男女がスピードの速い自動車に乗って、フランスを旅していた。>の一行からはじまる、思いっきり奇抜で、風変わりなストーリー。自動車のメーターが異常な数値を示す辺りから、三人の男女の旅路はどんどんおかしな方向へとずれて行き、途方もないことになってくる、その人を食った面白さといったら。「ひゃっ!」と奇声を上げたくなるラストまで、無類のおかしさが味わえる逸品。本書の南條竹則の訳もなかなか良かったけれど、私にとっては、英国の怪奇・幻想短篇集『恐怖の愉しみ 上』で読んだ平井呈一訳が、やはり一番ですね。あの平井訳は、あれはもう、名人芸というしかないのだろうなあと、今回改めてそう感じました。

 あと、「マーティンじいさん」の話の途中で、登場人物のひとりがいきなり、謎のように死んでしまうところ。「暦博士」の話の最後、「ああ、ここで話を終わらせるっていうのが、いかにもコッパードらしいや」と、置いてけぼりをくった気分にさせてもらったところ。そんなところも印象に残りました。

 「消えちゃった」と同レベルの面白さを持つ収録短篇がなかったので、星は四つとしましたが、こうした無類のおかしさ、奇妙な味のする作家の短篇集が読めるというのは、本当に嬉しいですねぇ。光文社古典新訳文庫の食卓に、どんな料理が並ぶのか。これからも楽しみです。

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2011/11/02 23:11

投稿元:ブクログ

幻想的な雰囲気と、そこかしこに漂う死の雰囲気と、独特の展開が良い感じの短篇集。

「消えちゃった」
文字通り、消えちゃうわけです。そのあとの作品でも時々出てくるが、突然時空間がブッ飛ばされるのが面白い。まるで夢を見ているよう。★★★★

「天来の美酒」
因果関係があるのかないのか。それはともかくソフィーは美人そうだし、麦酒は美味そう。★★★★

「ロッキーと差配人」
酒場で隣のおっさんから聞く与太話、って感じ。まあ普通。★★★

「マーティンじいさん」
自己暗示の力ってのはすごいもんで。それにしてもこの作者の短編は、実にコロっと人が死ぬw★★★★

「ダンキー・フィットロウ」
三年寝太郎のイギリス版か。いや、三年寝太郎の話、知らないんだけどね。★★★

「暦博士」
最後のオチが持つ意味を掴みかねているのだが・・・。それが分かればもう少し面白いのかも。★★★

「去りし王国の姫君」
美しい話。「詩人は死んだ」のくだりが唐突過ぎて笑った。★★★★

「ソロモンの受難」
意思の力で破壊する力を身に付けたのか、それともただの偶然か?この作品は好きだなあ。★★★★★

「レイヴン牧師」
こーゆー短編は多くのバリエーションがありそう。★★★

「おそろしい料理人」
恐ろしいっつーかウザいっつーか。思ったより旦那が毅然としてて安心した。★★★

「天国の鐘を鳴らせ」
自分に正直に生きるってのは・・・難しいんだなあ。★★★★★

2010/02/24 01:51

投稿元:ブクログ

短篇集。11篇収録。

作者が途中で気を変えたのかしら・・・・と思えるようなオチの予想のつかなさが、何とも不思議な読み心地。

その描写の美しさが心に残る「去りし王国の姫君」、あくまで善良な牧師をみまった運命が衝撃的で、でもどこか笑ってしまうような「レイヴン牧師」が好み。

一番印象的な作品だったのは、中篇ともいえる長さの「天国の鐘を鳴らせ」。朗読劇をみたことで、劇的に人生を変えることになった貧しい農家の少年の苦しみに満ちた人生。そのラストの描写に思わず落涙。

  

2010/07/20 17:41

投稿元:ブクログ

最初は肩透かしを食ったような、定形破りの掴みどころのない話ばかりだと思ったが、徐々にその不思議な味わいに慣れていくと「詩情あふれる」と評される筆致にハマっていく、珠玉の短編集。

2010/08/01 00:20

投稿元:ブクログ

平井呈一・南條竹則つながりで「怪談」にカテゴライズしてますが、収録作品の殆どは怪談というよりは奇妙な味わいの話です。奇談というのでもありません。
でもどの話も読後になんとも言えない気持ちになるんです。
どの話の主人公も、皆、なんと言うか、現代人にも通じる孤独さを抱えているように感じます。
なかでも僕には「ダンキー・フィットロウ」に描かれた孤独感が刺さりました。

2011/09/26 05:59

投稿元:ブクログ

≪内容≫
詩情溢れる短編の名手、コッパードの新訳短編集。
表題作「天来の美酒」「消えちゃった」を含む11の物語。

≪感想≫
小説の定型にはまらない奇妙な話の数々。狐につままれたように展開していく物語ばかりで、色んなことを邪推したり深読みしたりすることなく、純粋に話を楽しめたように思う。読後感は小川未明の童話を読んだときのそれに似ているような気がした。

巻末の解説には次のような評が引用されている。

「コッパード氏は英語の散文に英語の抒情詩特有の性質を持ち込んだ、ほとんど最初の英国の作家である。」

こういった物語全体に漂う詩情は、翻訳においてもなお十分に感じられる。そしてそういった幻想的な美しさ、奇妙さ、そしてその根底にある素朴な温かさが僕の中で小川未明の童話に結びついたのかな、と思う。

とりわけ「去りし王国の姫君」などは原文でも味わってみたい美しい物語だと感じた。あまり海外文学を読まないため、コッパードという作家についても本書を手に取るまで名前も知らなかったのだが、それでも他の作品、また他の訳についても読んでみようかなと思わせるような、不思議な味わいのある一冊だったように思う。

2012/01/09 22:14

投稿元:ブクログ

普通の作品もつまらなくて訳が分からない作品も。
私にはまだ渋すぎたのか。
失踪譚は理不尽すぎるからなんかむかつくのは変わらず
料理人の話がなんかめちゃめちゃでそれでいてきれいだったから一番良かったかな

2015/02/19 08:34

投稿元:ブクログ

19世紀末英国に生まれ、20世紀前半に多数の短編小説を発表した
コッパードの代表的作品集。
ずっと前にタイトルと概要を知って読みたかった
「The Princess of Kingdom Gone」が収録されているので購入。
南條訳の邦題は「去りし王国の姫君」。
想いを通い合わせた美しい姫と詩人だったが、
彼は芸術と自分自身を最上に愛するナルシシストだった……(涙)。
人生の悲哀・ほろ苦さがほんのり香る佳作揃い。
不気味な、それでいて妙にあっさりした表題の「消えちゃった」が
不条理感たっぷりで面白かった。

2012/12/18 14:27

投稿元:ブクログ

表題作の「消えちゃった」は一種のホラーですね。彼らに何が起きたのか。そもそも彼らは何処に向かっていたのか。何処にいたのか。様々な想像を掻き立てられます。「おそろしい料理人」は決して恐ろしくないのですが、とにかく罵詈雑言が豊かで笑えます。スベタ、腹黒おやじなどはまあ普通ですが、家庭の各種汚物って……。地主が料理番の女を追い出すだけの話なんですけどね。最初の奥さんに嫌悪感を抱くようになったというエピソードはどこへいってしまったのか。作者はこの短編を通して何を訴えたかったのか。謎だらけです。

2014/09/30 21:40

投稿元:ブクログ

とあるアンソロジーで、この作者の作品がよくわからない・・・のに気になったので、一冊読んでみました。
なんか不思議な味わい。で、やっぱりよくわからない。

「消えちゃった」「天来の美酒」「ロッキーと差配人」
「マーティンじいさん」「ダンキー・フィットロウ」「暦博士」「去りし王国の姫君」「ソロモン受難」「レイヴン牧師」「おそろしい料理人」「天国の鐘を鳴らせ」の11編。

ハートフルなのや深遠なのやニヤリなのもあったのに、
一番印象に残っているのは「おそろしい料理人」の超・図々しさとふてぶてしさ。あーあ。

「天来の美酒」の原題、”Jove's Nectar”は
宗教的な含みのある言い回しなんでしょうか?
ご存知の方がいらしたら教えてください。

2014/10/01 23:49

投稿元:ブクログ

読み終わって目次に戻ったら「こんなに読んでたのか?」と驚いた。翻弄される感じが楽しい。今回は短篇だし休憩本に…と思ったのがだめだった!次はちゃんと時間をとって、少なくとも一編は途切れずに読もう。そっちの方がずっと楽しめるはず…。