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恐れるな! なぜ日本はベスト16で終わったのか?(角川oneテーマ21)

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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2010.10
  • 出版社: 角川書店
  • レーベル: 角川oneテーマ21
  • サイズ:18cm/209p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-04-710258-3

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紙の本

恐れるな! なぜ日本はベスト16で終わったのか? (角川oneテーマ21)

著者 イビチャ・オシム (著)

ベスト16の真実、スペインの美しき勝利…。オシムが2010FIFAワールドカップ南アフリカ大会で見えた日本代表チームの課題を指摘し、2014年のブラジル大会へ向けた提言を...

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商品説明

ベスト16の真実、スペインの美しき勝利…。オシムが2010FIFAワールドカップ南アフリカ大会で見えた日本代表チームの課題を指摘し、2014年のブラジル大会へ向けた提言を綴る。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

イビチャ・オシム

略歴
〈イビチャ・オシム〉1941年サラエボ生まれ。旧ユーゴスラビア代表のフォワードとして64年の東京五輪に出場し、68年の欧州選手権では準優勝を果たす。元サッカー日本代表監督。

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みんなのレビュー29件

みんなの評価3.6

評価内訳

紙の本

日本サッカーへの期待を感じる、厳しくて温かい激励

2010/10/30 21:54

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:木の葉燃朗 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 イビチャ・オシム元サッカー日本代表監督による、サッカー南アフリカW杯の総括、そして日本代表へのメッセージをまとめた本。

 おそらくオシムさんは、日本代表のベスト16という結果を評価しているのだと思う。しかし、そこで満足することなく更に前に進むことを期待していることを感じる。それゆえ、厳しい内容の話も多い。「はじめに」から、W杯での日本代表を「日本のサッカーが新たな一歩どころか2キロほど先にまで進むチャンスを自ら放棄した」(p.5)と表現している。しかしこれは、期待の裏返しでもある。

 日本のサッカーにはなにが足りなかったのか。まず、「ほんの少しのリスクと勇敢さを」(p.20)と求める。例えば、W杯での日本代表では、ひとりの若い選手に周囲の期待、そして味方からのパスが集まった。これは「他の選手たちの自信の欠如をもってして説明可能である」(p.65)という。チームメイトに限らず、「2、3のいいパフォーマンスを見せ、ひとつか2つのゴールを記録するだけで、ジャーナリズムはすぐに、その選手のことを『日本のエースである』と宣言する」(p.89)ことも選手のこれからの成長を妨げると批判している。
 そして、選手やメディアだけでなく、サポーターにも更なる前進を求めている。「ヨーロッパのほぼすべての国において存在するプレッシャーは、日本には見当たらない。非常に重要なことなのだが、スタジアムに緊張感がない」(p.114)。賞賛されるべきプレーとは、「決して、40メートルも離れた場所からゴールの上にシュートを打って、ファンたちが拍手をするというようなものではない」(p.194)のだと。

 では、これから日本サッカーはどうするべきか。ひとつは「新監督に望むものは何か。どういう日本代表を作りたいのかというビジョン」(p.183)、言い換えれば「ぶれない指針」(p.183)を持つこと。今後は監督を選んだ側の方針のぶれで、新監督を悩ませてはならない。
 そして「本心では不可能だと考えているような結論を目標として掲げ、公言、公約とすることを恐れるべきではない」(p.190)。更に、そうした目標をそれを達成するためのメンタルの強さを持つべきであると説く。多くの人が不可能だと思っていた「ベスト4」を目標に掲げ、南アフリカW杯でそれが可能であることを示した前監督のように。
 選手・戦術については、南アフリカ大会でのディフェンスを評価した上で、攻撃に加わる選手たちについて求める能力を具体的に述べている。そして2014年のブラジルW杯に臨む日本代表のリーダーには、それまでエースと言われながら、南アフリカ大会で活躍しきれず、代表から引退を宣言したひとりの選手を推薦している。この人選は個人的には意外で、それゆえ興味深い。

 最後に、南アフリカW杯全体の総括について。「メディア、札束の勝利だったということだろうか。醜いが、それが事実だ」(p.124)という。ここでのメディアとは、ジャーナリズムと広告メディアの両方を意味しているようだ。そして、「スポンサーたちとサッカーを取り巻く巨額の金が『負けなければいい』という風潮を作り上げ」(p.175)、そこから「多くのチームがディフェンシブにプレーしたが、それは失敗に対する恐怖心が生んだ結果」(p.174)と評している。
 それでも、「南アフリカでのワールドカップは、新しい歴史の始まりだったと言うこともできる」(p.129)。なぜなら「個人よりもチームが重要であることを証明した」(p.130)し、「一人のスターだけに頼るよりも、チームでゲームを支配するというスタイルに向かっているのはサッカー界にとって、いいサインだ」(p.131)から。
 この負けないサッカーと、チームで戦うサッカーは表裏一体の部分もある。はたしてこれからの世界、そして日本のサッカーがどのような方向に進んでいくか、色々と考えさせられる。

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2011/03/05 00:35

投稿元:ブクログ

まず第一に、もともとは外国語で書かれていると思われるが、非常にレベルの低い翻訳だと思われる。オシムが使えたいことが、半分失われている。大変惜しい本。
内容については、オシムのサッカー感を南アフリカワールドカップを使って説明する。現代に多くなっているディフェンシブサッカー(オシムはモウリーニョサッカーといっている)への警告、日本人サッカー選手にかけている点、日本がベスト16止まりだった原因などを連ねている。もし、うまく翻訳されていたら、もっといろんなことが理解できたと思われる。

2011/04/23 03:07

投稿元:ブクログ

オシムのエッセンスはたっぷり。ただ2010年のワールドカップの感想がメインなので、実際の試合を見ていないとよくわからない点もあると思う。

2010/10/23 17:24

投稿元:ブクログ

2010/10/23 Amazonより届く
2010/10/31~11/3

オシムさんがワールドカップの結果を受けて書いた本。遠慮がちではあるが、オシムさんは岡田監督のやり方に不満があるのがありありとわかる。まあ、監督が変わればやり方が変わるのは当たり前ではあるが、選手たちの能力を知っているだけに歯がゆかったのだろう。たられば、は言ってもしょうがないが、こういうのを読むにつけ、オシム監督のチームを南アフリカで見たかった。それが3連敗だったとしても。

2010/10/16 07:13

投稿元:ブクログ

オシムさんから見た南アフリカW杯について
日本代表を中心にして書いている。

W杯直前に書かれた本を見たときは
病気さえしなければ、日本代表は今よりも
期待できるのになぁ。とため息交じりに読んだが
今回は、日本代表の活躍をオシムさんはどう感じたのかな?
と思いながら読んだ。

皮肉屋のオシムさんらしい言い回しだが、
批判をしながら日本代表をほめていた。
ただ自分でもここはパスしたほうが確率が高かった
と思う場面について、エゴイストと言って1点を取れなかった
と批判していたのをみて、やっぱり自分の考えは正しかったと
思い、うれしかった。

自分も日本代表ベスト16で浮かれていたが、
オシムさんは日本代表が2キロ先に行ける
チャンスを不意にしたという言い回しで批判していた。

なるほどと思った。

2010/12/07 01:04

投稿元:ブクログ

ワールドカップ南アフリカ大会の前に書かれた本
『考えよ!』の続篇、
イビチャ・オシム『恐れるな!
ーなぜ日本はベスト16で終わったのか?』を読む。
凡百のサッカー論評と異なり、
オシムの視点、洞察はいつもサッカーというスポーツの見方を
僕に教えてくれる。

戦前の予想と異なりベスト16に残ったことを
メディアも僕たちも讃えていたが、オシムは違った。
ベスト8、ベスト4に進めた可能性もあった千載一遇のチャンスを
日本代表は逃したと断言する。不足していたものは勇気である。
失敗を恐れず、敵陣を突破しようとする試みが
ほとんどなかったことを指摘する。
その原因は、日本のメディアに叩かれることの恐怖である
とオシムは考える。

サッカーが強くなるためには、
監督や選手だけの努力研鑽では足りない。
メディアも、観客である僕たちにも
忍耐や見識や愛情が必要である。
見巧者が要るのは歌舞伎だけではなく、
スポーツも同じことなのだ。

そして、リスクを冒さないこと、勇気の欠如は
サッカー日本代表だけでなく、
日本人の特質であるとオシムは言う。
そうだろうか。

2012/01/09 07:58

投稿元:ブクログ

オシムの説明を直訳すると、わかりにくい点もある。
それでもこの人のサッカー感はすごい。
それこそJFAの幹部に入れておくべき人材。

2010/10/12 05:39

投稿元:ブクログ

はじめに

第1章 ほんの少しのリスクと勇敢さを

 勇気が欠けたことを省みよ
 4-3-3シフトの流行
 成功した本田のCF起用 ほか

第2章 べスト16の真実

 自信、忍耐、経験が、カメルーン戦の勝因
 エトーの長所を殺した
 ロングボールのこぼれ球をケアしろ ほか

第3章 南アで日本代表に見えたもの

 どのようにして勝つか?
 岡田監督の遺産
 ロバに機関車は運べない ほか

第4章 スぺインの美しき勝利

 メデイアが勝利した大会
 5つの視点
 敵のビッグプレーヤーを消す戦術 ほか

第5章 2014年ブラジルW杯への提言

 JFAになかった「ぶれない指針」
 ザッケローニは何を求めているかがわかっている男
 ザッケローニの不安点 ほか

おわりに

1.自信、忍耐、経験がカメルーン戦の勝因
 日本は、なぜ、初戦のカメルーンに勝てたのか? それは自信、忍耐、経験という3つの言葉に集約されるだろう。日本は、カメルーンのパワープレーを防いだ。このアフリカの国の長所を消した。カメルーンのフィジカルに悩まされはしただろうが、最後まで知的にプレーを続けた。この勝利を今改めて分析するとき、日本人の忍耐力という国民的特性を考えざるをえない。

 ミスを恐れ、こぼれ球を拾っても、それが攻撃につながらない。ゴールを決めるアイデアにも欠けていた。ドリブル以以外のアイデアで組織的に突破しようとする姿が見えなかった。確かに体も頭も疲労のため、動かなかったのはわかる。しかし、相手も同じ条件だ。なぜ、そこで、自分たちは、「負けないサッカー」ではなく、「勝つサッカー」をするのだという、強い意志を見せなかったのか。ゴールをスコアするための努力、トライを怠れば、「勝利の5分間」はやってこない。ゴール前に行かねば、誰も得点などできないのである。

例えば日本代表は、相手のゴール前でのプレー効率が悪い。これについては、世界のどのチームも抱えている問題で日本の場合は、プレー効率の悪さの原因がスピードにあるのだ。
「プレーにスピードがない」「考えることにスピードがない」「ランニングにスピードがない」と、ないないづくしである。
 効率の悪さの原因を突き詰めると、すべて「スピード」に辿り着く。ただし、「走り」は改善できる。日本代表チームの戦略は、まったく問題ないと思う。考え方のスピードとプレーのスピードに問題があるだけなのだ。

Jリーグにおけるサッカーは、まだまだ未完成だ。厳しい意見を言うようだが、まず第一にスタジアムに殺気がないのだ。ヨーロッパのほぼすべての国において存在するプレッシャーは、日本には見当たらない。非常に重要なことなのだが、スタジアムに緊張感がない。雰囲気が、まるでぬるま湯のようであれば、そこで何かビッグなことを成し遂げるのは難しい。

私は、ワールドカップ直前にイングランド戦がグラーツで行われた際、日本代表選手に会うために彼らのホテルを訪れ、非公式に話をした。そ���部屋には、入れ替わり立ち替わり15人ほどの選手が集まっただろうか。だが、そのとき、私が抱いた印象は、「彼らは野心的ではないな」というものだった。さらに悪いことは、そういう野心を、本来ならギラギラさせていなければならなかったはずの若い選手たちまでが抱いていないということだった。私が指摘する日本の選手たちの主たる野心とは、ヨーロッパのクラブと契約することである。

今こそ、「なぜ、岡田監督率いる日本代表が、日標であるべスト4を達成できなかったのか」という結論を引き出し始めねばならない。なぜ、パラグアイに敗れ、8年前にはトルコに敗れたのか。それは、おそてらく傲慢とも言える楽観主義であり、或いは、日本人が本当の意味で勝つためのチームを持っていなかったためである。特にメンタル面での失敗は、日本にとっては残念な部分だろう。チームは、4年という短いようで長い歳月で作ることができる。だが、もし、彼らが倣慢になったとしたら、そこには未来はない。

日本には、才能のあるミッドフィルダーが揃っているが、攻撃参加する適応力と勇気がない。威嚇とは程遠い場所にいるのだ。
 パラドックス(逆説)に聞こえるかもしれないが、技術と機動性に優れた日本人にとって、ミッドフィルダーというポジションは最も潜在的に適しているし、強いとも思われるポジションのはずだった……だが、裏を返せば最も弱いポジションなのだ。もし敵が、この部分を攻めてくるならば、非常に対処に困るだろう。


■8.パスサッカーを追え
 私は、日本が南アフリカでパスゲームを捨て去ったとは思わない。今後、パスサッカーに立ち返り、スぺインのスタイルを追うことは悪くない。それは、とてもロジカルなトレンドだろう。日本人には、そのスタイルでプレーすることが可能で、傾向として、そういうプレーを好む選手たちが多い。そこまで条件が揃っているならば、そのプレースタイルを追求すべきだ。さらにべターなものにするように努力すべきなのだ。その努カの形が正しいならば、きっと私を驚かせるような素晴らしいものとなるだろう。

その最たるものが「リスクを取らない」。

W杯は大きな大会ゆえ、しょうがない部分もあるのでしょうけど、「負けない」試合運びを意図するあまり、「リスクを取らない」選手が続出しました。

その結果がベスト16での敗退につながったとオシム氏は分析しています。

なお、リスクを取ることの重要性は、大会前に出されたこの本でも口をすっぱくして言われていたのですが、結局心配していた通りになったと言いますか。

今回割愛した第4章では、南アW杯における出場各国について、オシム氏の分析が掲載されており、ここはサッカーファンなら一読の価値アリ。

一方、日本代表以外の国には興味がない、と言う方には、第3章での日本代表分析を。

この第3章には、上記ポイントで触れた「グラーツでの極秘会談」の話が収録されており、具体的に何人かの選手との話し合った内容についてまで書かれています。

また、実際のW杯でのプレーぶりを踏まえた上での論評も、個人名を挙げてなされており、この章は読み応えがありました。


◆そして、最後の第5章では「ザックジャパン」というか、2014年W杯を目指す日本代表の「あるべき姿」を提言。

一部報道があったように、オシム氏がザッケローニ監督の就任を、手放しで喜んでいない(?)ように感じるのは、「もし日本がパスサッカーを志向するなら、イタリア人監督って、どうなの?」ということのよう。

私はそれほど詳しくないのですが、守備もオシム氏が「マンツーマン」だったのに対して、ザッケローニ監督は「ゾーン」ですから、その辺の考え方の違いもあるのかもしれません。

ただ、本書は当然、先日のアルゼンチン戦を踏まえてはいないわけで、あの試合を観た上でのオシム氏の感想をぜひお伺いしてみたいな、と。

もっとも現時点であっても、次の韓国戦も見てみないと、まだ何とも言えないとは思いますが。


◆本書は、オシム氏の言葉だけで200ページを超えるボリュームがあり、「オシムファン」にはたまらない1冊に仕上がっています。

もちろん、日本代表ファンにとっても、W杯を振り返り、ザックジャパンを応援する上で、ポイントとなる指摘も多々。

ちなみにネタバレ自重なんで伏せますが、オシム氏は「2014年のリーダー」まで挙げていて、これが結構意外な選手なんでちょっとビックリしました(ファンの方には申し訳ないですが)。

それにしても、日本を離れてからも、こうして相変わらず日本代表を応援してくれるオシム氏には、感謝の念が堪えません。

これはもう、2014年W杯では、上位に進出することで、恩返しをしたいものです。

2011/01/14 10:05

投稿元:ブクログ

ブログ更新を恐れるな! なぜ日本はベスト16で終わったのか?
http://www.wakatta-blog.com/16.html

2011/01/14 22:17

投稿元:ブクログ

ベスト16の真実、スペインの美しき勝利…。オシムが2010FIFAワールドカップ南アフリカ大会で見えた日本代表チームの課題を指摘し、2014年のブラジル大会へ向けた提言を綴る。

南アW杯日本代表に関してオシム氏は、中沢・闘莉王・阿部の守備を高く評価しながらも、チームがもう少し勇気をもって攻めていれば次へ行けたと言う。また中村俊輔を非常に高く評価する氏は、外した岡田監督の決断に敬意を表しつつもW杯での俊輔不在と遠藤の不振を嘆く。スペインやチリのパスサッカーが日本の目指す姿といい、結果だけを追い求めるイタリアサッカー界から監督を起用したことに懸念を抱く。ザッケローニ監督でアジア杯を戦っている日本代表だが、オシム氏を過去の人と断ずるには惜しい「分析と提言に満ちた」本だった。
(B)

2011/01/04 00:51

投稿元:ブクログ

もうオシム本は出尽くしたかなという印象だ。
これまでの彼の言葉が綴られた本や雑誌の記事などを追っていれば、この本が書けてしまうのではないかと思うくらい、私にとっては一度は耳にしたことのあるような内容が多かった。
もちろん彼の言葉の重みや深みというものは尊重するが、あまり安売りしすぎるのもどうかと思う。

2010/10/15 08:10

投稿元:ブクログ

(感想1)日本でも、ヨーロッパでもいい。オシムが率いるチームをもう一度見てみたい。(できればJEFで)
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
(引用)
私は、時折、スタジアムを訪れ、監督である息子とのアマルに大声で指示しようと試みる。だが、まだしっかりと考えを伝達することができない。わたしは、監督として必要な機能をまだ十分に回復していないともいえる。脳梗塞が再び起こる可能性もある。こういう状態がいつまで続くのかをする術はない。ただ、叶うならば再びベンチに座りたい。
それが日本のJリーグのクラブであるのか、小さなヨーロッパのクラブであるのかはわからない。いずれにせよ、それは今とはまったく別の形でサッカーと共に生きる人生なのだ。たとえ命をかけることになろうとも、私はその人生を選択したい。
ーーーーーーーーーーーーーー
(感想2)
オシムの問題意識に対する一つの答えは、香川かも?
(個人的には運動量のある柏木が気になるところだが…)
ーーーーーーーーーーーーーーー
(抜粋/意訳)

トゥーリオ、中澤、阿部の守備ブロックは非常に機能した。

本田、川島という、今後、計算の立つ二人のプレーヤーが日本代表に誕生した意味は大きい。

3トップを採用するのであれば、長谷部、遠藤、阿部が攻撃参加しないと機能しない。

本田をフォローするもう1人のCFを探せ。(本田の後ろにシャドー)
デンマーク戦、本田、岡崎の連携、ああいうプレーを更に発展させる。

日本はリスクの高いプレースタイルを伴う、スピードがあり豊富なランニング量を持った選手を揃え、あらゆる準備中を整えなければならない。

2010/11/23 14:33

投稿元:ブクログ

今年(2010年)も残すところあと一月となりました。スポーツ界のニュースとしては、最近では“和”の力で勝ち抜けた千葉ロッテマリーンズの活躍がありましたが、この一年で一番盛り上がったスポーツと言えば、ワールドカップ南アフリカ大会での日本の活躍だったのではないでしょうか。前回はタレント揃いの“黄金世代”ということもあり、常に注目を集める日本代表でしたが、蓋を開けてみるとベスト16というすばらしい結果を残すことになりました。下馬評を覆し、実力を見せ付けた今回の日本代表の礎は、イビチャ・オシム氏の意識改革の賜物であると思います。

 イビチャ・オシム氏と言えば、試合前や試合後の禅問答のような難解な記者とのやり取りが注目されていました。あるときはシステム・戦略について言及したかと思うと、あるときはシステムや戦略で試合をするわけではないと切り捨てたり、記者を煙に巻くのが恒例でしたが、それはヨーロッパのサッカー先進国の監督の姿そのもので、その姿に“哲学”を感じた人は多かったと思います。また試合に関しても、今思うと4年後にピークを持ってくるための試行錯誤をしていたことが分かるのですが、目の前の試合の勝ち負けという側面でしか結果を求めない日本サッカーを取り巻く後進性のなかで、そんなのどこ吹く風と云った風情で自分のサッカーを滲透させ、そして日本サッカーの進化形を模索していました。その姿はまさに“哲学者”と言っていいものでした。

 本書は、南アフリカワールドカップ前に出版された前作『考えよ! ――なぜ日本人はリスクを冒さないのか?』の続編で、ワールドカップの総括と言った内容となっています。日本代表の試合についてだけではなく、他の国々への視線も冷静かつ情熱のあふれる語りで一つ一つの試合を呼び起こさせてくれます。ご承知の通りオシム氏は脳梗塞で倒れて本来の体力には程遠いながらも、人一倍人二倍のサッカーへの情熱を燃やし続け、そしてそれをより普遍的な哲学へと昇華させています。

 タイトルは日本人全体への提言のような感じになっていますが、やはり内容はほぼサッカーのお話し。ですので、日本人論、日本人への提言のようなものを読みたい方にはお薦めしません。しかし、サッカーを通して日本人を見つめ、日本人プレイヤーを指揮してきたオシム氏の目には、日本人以上に日本人が分かっている部分もあり、まさにそれは“哲学者”の視点であります。たかがサッカー、されどサッカー。サッカーを通してそこに人生を感じることができれば、この本は良質の人生指南書になります。

2012/01/09 07:42

投稿元:ブクログ

チェック項目21箇所。親善試合は結果を求めるのでなく、チームを良化、成長させるためのディテールをチェック、調整するために役立てばいい。最後は選手一人一人がピッチで考え、行動する・・・選手を信じてはならない。知的にプレーする=自分で考える力。戦術は毎試合、毎分変わっていく。柔軟な対応力が必要。多くの幅広い知識領域から吸収することが理想的。責任感を強調しすぎてはいけない。リーダー・・・生まれながらの資質、技術の優位性ではなく、性格、アグレッシブに最後までプレーをし続けるパーソナリティ。一人のスターだけに頼るよりもチームでゲームを支配するというスタイルに向かっている。負けないサッカーにこだわりすぎてディフェンシブになっている。2014年のリーダーは中村俊輔。本田はまだ若すぎる。

2010/10/19 01:13

投稿元:ブクログ

ご存じ、イビチャ・オシム氏が南アフリカ・ワールド杯を振り返り、そして2014年ブラジル大会までに日本代表が何をすべきか熱く語った一冊。日本の全試合、各選手について、審判、Jリーグ、優勝したスペイン代表、戦術、観客、マスコミ、JFA、ザッケローニ等、我々が知りたい全方位のテーマに対する言及がなされており、氏の日本サッカーへの深い愛情を感じる。

読み進めていくうちに、ふと、オシムこそ現在考えられる”最強のキュレーター”なのではないかと思った。
キュレーター=情報を収集し、選別し、それらに「意味づけを与えて」、共有する人。
オシムほどの人をつかまえて”キュレーター”とはいささか失礼な感もある。ただし、彼の発言は常に意味づけ、方向づけにとどまる。それは、本来考えてしかるべき人への配慮でもあり、叱咤でもある。ヒントは言うけれど、絶対に答えは言わない。例え時間がかかろうとも。

彼の行っている意味づけは、シンプルで明解だ。「リスクを冒せ!」
オシムいわく、「今大会は史上最悪のワールドカップ」だったそうだ。これは、今大会が人類にとって初めて、ソーシャルメディアと共にすごしたワールドカップであったことと無縁ではあるまい。なぜなら、選手が一番戦わなければならない相手は、失敗に対する批判であるからだ。そして、情報化が進むにつれ、その相手は巨大化していく。

2014年ブラジルワールドカップまで、我々もまたサッカーファンとしてのリテラシーを高め、一人一人が優れたキュレーターになっていかなくてはならない。正しい方向にプレッシャーをかけることこそが、選手の「リスクを冒す」能力を育てるに違いないからだ。

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