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近代日本経済の形成 松方財政と明治の国家構想
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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2014/05/31
  • 出版社: 千倉書房
  • サイズ:20cm/355p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-8051-1035-5
  • 国内送料無料
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紙の本

近代日本経済の形成 松方財政と明治の国家構想

著者 室山 義正 (著)

明治10年代を中心とした日本経済の実像に迫るために、紙円と銀円という2つの物価動向を分析し、国民総支出とその構成要素の動きを辿り、紙円ベースの経済動態と銀円ベースの経済動...

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近代日本経済の形成 松方財政と明治の国家構想

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商品説明

明治10年代を中心とした日本経済の実像に迫るために、紙円と銀円という2つの物価動向を分析し、国民総支出とその構成要素の動きを辿り、紙円ベースの経済動態と銀円ベースの経済動態を明確にする。【「TRC MARC」の商品解説】

近代化の道を歩み始めたばかりの日本にとって、如何なる財政政策を選択するかは、どのような国家のあり方を目指すかという問いと同義だった【商品解説】

著者紹介

室山 義正

略歴
〈室山義正〉1949年生まれ。東京大学大学院経済学研究科修了。経済学博士(東京大学)。拓殖大学大学院地方政治行政研究科教授等を歴任。著書に「松方財政研究」など。

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評価内訳

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2015/08/10 17:33

投稿元:ブクログ

前作の『松方財政研究—不退転の政策行動と経済危機克服の実相』(ミネルヴァ書房、2004年)では、松方「デフレ」の成功要因を、紙幣整理断行によるインフレ期待の安定、マクロ的な環境の好条件などが強調されていたように思うが、本書では「紙円」ベースでの物価と「銀円」ベースでの物価の違いとそれぞれのインフレ期待の推計、松方「デフレ」がもった農業部門と非農業部門への影響の明確な違い、経済成長の寄与度要因分析など、新たな論点が深められており、非常に興味深い内容となっている(やや繰り返しの叙述が多いのは気になったが)。
 「松方財政の構造変化と帰結」を会計年度の変更と軍備部廃止などから論じた第2章2節などはいまだよく理解できない部分も多いのだが、本書全体の主張は270ページの以下の叙述に非常によくまとまって叙述されているので、引用しておこう([ ]内は引用者の注)。大前提としては、当時の通貨制度が不換紙幣と円銀の混合流通体制にあったことを留意されたい。

「大隈財政期には、銀貨は市場から姿を消し、紙幣価格が暴落してインフレが進み、紙円ベースのインフレ期待が上昇する中で、銀円ベースでの通貨供給量の縮小が進行し、金融は逼迫した。これに対し松方財政期には、紙幣価格の急回復が生じて[紙円ベースで]デフレに転じ、紙円インフレ期待はマイナスとなった。しかし銀円ベースでは、通貨供給は急拡大し、金融が緩和され、銀円物価は上昇を続けていった。「銀・紙の差」をなくして銀貨兌換制度を確立するという政府公約が市場信認を獲得したため、銀貨の市場流入が拡大し、銀貨価格は急速に低下していった[銀円ベースの物価上昇]。銀円ベースの物価上昇が続きインフレ期待がプラスになると、銀円ベースの実質金利は低下して、企業活動の起爆剤となり、投資を誘発することになる。
 松方財政期には、紙円ベースのデフレ(期待)とオーバーラップする形で銀円ベースのインフレ(期待)が生じたため、紙幣デフレにともなう実質金利高騰の影響は紙円ベースでの負債を累積させていた農業部門などにほぼ限定される一方、海外貿易部門や近代産業部門や在来産業部門や政府部門においては銀円ベースでの実質金利低下の利益が現われて、投資活動や公債発行の活性化が生みだされたのである。
 こうして紙円ベースで進行した「松方デフレ」の下で、銀円ベースの通貨供給拡大と物価上昇が継続する経済環境が形成されることになり、銀円ベースでの個人消費支出や政府支出の顕著な拡大が進行し、それに民間投資の盛り上がりが加わって、内需主導の高成長が出現することになったということができよう。大隈財政期から松方財政期にかけて、日本経済は紙円インフレ(期待)が支配する銀円インフレ(期待)が主導する世界へと急速に転生していったのである。」

 要するに、「松方デフレ」と従来言われてきたデフレ効果は、大隈財政期に紙円で儲けた一部の農民層へのインパクトに限られ、銀円インフレが進行していくという期待の中で、個人消費や投資活動が伸び、「松方デフレ」政策は成功したということである。その意味では、松方がおこなった政策はもはやデフレ政策と言えない��ろう。
 室山氏は、前田正名の「興業意見」の一文(「熟近来人民の有様を通観するに質素旧に芿りて生計を営みたるものは、今日依然として安全なりと雖も、奢侈新に移り、其外貌を装ふたるものは、方今負債山の如く祖先伝来の不動産等を売却するにあらざれば、之を負債の抵当と為し、旧時の生活の地位も保つ能はざるもの多し」)を引いて、農民層の「没落を引き起こした主要因は、大隈期に借金で豊かな生活を謳歌してきた農民が米投機や田畑投機の破綻によって負債の清算を迫られ、土地を手放すことを余儀なくされたことにあったと考えることができよう」(229ページ)と述べている。
 結果として本書では、「松方デフレ」が資本の原始的蓄積過程としての農民層の両極分解を推し進めたという「神話」が徹底的に批判されているのであるが、と同時に同時代の人々、たとえば終章で引用されている田口卯吉の松方財政に対する肯定的評価(282ページ)をどのように位置付けるのかは、明治期の経済政策思想をめぐる大きな課題であると言えるであろう。
 さらに松方が構想した超然主義的な官僚主導の政策に議会の協力を取り付けるという政策運営のモデルと、伊藤博文が構想した政党と提携して積極主義を進めていこうとする政策運営のモデルが、やがて民政党・政友会の二大政党の直接的源流になっていくという見通しは、十分に展開されているとは言えないが、非常に重要な論点であろう。

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