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殺人の門(角川文庫)
  • みんなの評価 5つ星のうち 3.4 317件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2006.6
  • 出版社: KADOKAWA
  • レーベル: 角川文庫
  • サイズ:15cm/617p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-04-371804-7
  • 国内送料無料
文庫

紙の本

殺人の門 (角川文庫)

著者 東野 圭吾 (著)

殺人の門 (角川文庫)

802(税込)

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みんなのレビュー317件

みんなの評価3.4

評価内訳

紙の本

親友か悪友かそれとも・・・悪魔か。

2006/07/10 16:59

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ひろし - この投稿者のレビュー一覧を見る

誰にでも一人くらいは、生涯を通して付き合うような友達がいるもの。だけどそれが、いわゆる悪友だったらどうだろう。主人公和幸には、小学時代からの付き合いになる友人、倉持がいた。だけど倉持にに関るたびに悪い事が起きる。その度に、人生さえも変えてしまうような大事に発展してしまうのだ。どんどん人生が狂っていく中、和幸は倉持に対して殺意を芽生えさせる。いつかこの悪魔を、殺してやろうと心に誓うのだ。がしかし、もう一歩踏み込めない。殺人の門を、くぐってしまう事が出来ない。それは一体、ナゼなのだろう・・・。そう悩んでいるうちに、また次の不幸に巻き込まれてしまう。
派手な殺人事件が起こる訳では無い。もちろんトリックや密室、どんでん返しなんてものも無い。そういったものに翻弄される楽しさももちろん良いけれど、でもこの何も無い感はそれだけに、リアルに読み手を引き込んでいく。力の無い作者なら、「なんだこれ?」な物語になってしまうだろう。そこはさすがの東野圭吾。ものすごい筆力で読み手を引き付け離さない。派手なアクションがあるわけでも無い。でもなぜかドキドキハラハラが止まらない。あっという間の600ページ、であった。

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紙の本

何が足りないんだろう

2008/10/27 22:32

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:四月ねずみ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 本書の主人公は元々裕福な家に住み、没落し、何度もまともに暮らそうとしても坂道を転がるように生きてしまう。幸福と不幸の合間を漂っている。
 そういう人生にしたのが、もう一人の主人公「倉持修」主人公の幼馴染だ。
 彼は、歪んでいる。はっきりと歪んでいると思う。
 何より、主人公への感情がよくわからない。結局信頼したかったのか、不幸にしたかったのかわからない。
 主人公も彼に対して殺意を抱くも、友情を持っていたのか、憎悪を持っていたのかわからない。
 おそらくどちらもあて嵌る。

 本書を読んで、大きなテーマは「ヒトが殺人にいたるには何が必要なのか」だと感じた。

 主人公の周りには死が沢山ある。主人公はその一つ一つを分析し、自分が殺人に至れないのには何が足りないのか考える。
 「倉持修を殺そう」そう自覚した時も、まだ何かが足りない。
 その時の焦燥。
 読んでいて胸が苦しくなった。
 こんなにも憎いのに、こんなにも酷い目に合わされたのに、人生を返せ。そう同調しつつ、矢張り殺せない主人公に失望し、安堵した。
 
 それにしても倉持修の歪み方は面白い。最低だけどひきつけられてしまう。彼の所為で何人も不幸になっているというのに、読んでいて嫌悪感を感じてしまうのに、目が離せない。
 たぶん、歪んではいるけれど目的に対してはまっすぐだからなんだろう。
 ほんの少し羨ましく思う。
 それに、悪事を行なっても一番にはなれないタイプなのが愛嬌があると言うかなんというか…・・・。影で笑って満足してるのも、一つの「勝ち」なんだろうか?

 さて、後半にもなってくると、主人公に呆れてしまい、何故絶縁してしまわない? 何故苦しい方ばかり見る? そう思ってしまう。

――もう忘れたら良いのに。
 そう思う頃に唐突に物語りは終わってしまう。
 どんな終わり方かは明かせないけれど、あっけない。
 そして、泣けた。

「殺人の門」これを決して越えないで生きていくのは、存外難しいのかもしれない。
「殺人の門」これを越えてしまうのは、存外容易いのかもしれない。

 願わくば、誰かを殺す事の無い人生を。

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紙の本

本当に怖い

2007/04/08 19:42

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あん - この投稿者のレビュー一覧を見る

超が付く程“お人好し”な主人公にイライラしたり呆れたりしつつ、自分も騙され易い性質なので「分かるなぁ」と頻りに共感。
それだけに怖い作品でした。自分も何をきっかけに殺人願望が生まれるか分からないし、倉持のような人物に出くわしたらどうしよう?と。
散々な目に遭っても尚友人面をする倉持と、許してしまう主人公。
本当に怖い作品に出遭いました。

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紙の本

門をくぐる者とくぐれない者の違いは何なのか

2009/02/07 00:05

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:読書は風呂場で - この投稿者のレビュー一覧を見る

ドラマチックな出来事が起こらない、こういうストーリーのときは、東野圭吾の巧みさが際立つ。

さっきまで殺意を持っていたのに、ふっと毒気が抜かれてしまったり、すごくありそうな人の気持ちのあやふやさが巧妙にちりばめられている。

殺人の門。
殺意を持っているだけではくぐれない。

きっと殺人だけでなく、人が道をふみはずすときって、「そうしてしまえ」という気持ちだけじゃなく、自分の外からの要因がいくつも重なってそれに後押しされてしまうというのが条件なのかもしれない。

ラスト、田島は門をくぐったんだろうか。

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紙の本

とても疲れる話。

2015/09/06 16:35

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:eri - この投稿者のレビュー一覧を見る

終始霧がたちこめているような、ものすごく疲れる物語でした。読み終わった後も、モヤモヤとしたものが残りました。疲れているときは読まない方がいいかも、とさえ感じました。

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2006/12/25 16:37

投稿元:ブクログ

騙され続ける主人公に「また騙されるよ!」と怒鳴りたくなること数回。   物語にすぐ入り込む私は読書中どんより。自分の人生もあの人さえいなければ…とか今まで思ってもみなかったネガティブさをくれた小説。そこまで入り込めるものを書く東野圭吾はやっぱりすごいなと。

2007/10/31 07:28

投稿元:ブクログ

幼少時代から青年、中年になるまである男に対して殺意を抱くが「まだその時ではない。」とずるずる引きずる主人公につきあうのが疲れてくる。また、すぐ騙されてしまうところが、ドリフの「志村うしろー」といいたくなるのと一緒だなあ。

2011/08/13 10:00

投稿元:ブクログ

主人公のあまりの主体性の無さと、優柔不断さに終始イライラ。
一度でも不信感を抱いたり、騙された、裏切られたと感じて、それを何度も繰り返す、むしろ自分から再会しに行っているように感じるこの主人公の精神がよく分からない。
最後の方では倉持の方に共感しそうになったほど。それくらいイライラ度が高かった。
ただ、小説の世界では殺人が軽く行われている事が多いけれど、現実社会では殺したいほど憎んでいても、その度に全員が殺していたら大変な事になっているはずで。そう思うとリアリティのある話だったのかな、と思う。
また、面白くなければこんなに厚い本を最後まで読めないだろうし、イライラするという感情であっても、何らかの強い感情を持たされる小説、というのは(私にとっては)それほど多くないので、★3つではあるけれど、小説としては読めて良かった1冊。

2006/09/22 10:22

投稿元:ブクログ

先が気になって一気に読めました。
しかし、主人公は不幸だなぁ。
ちょっとは学習したらいいのに、とは他人だから言えるんだろうか?

2012/10/29 22:26

投稿元:ブクログ

面白かった。引き込まれた。読み始めたらなかなか止められなかった。
それなのに☆3つなのは、主人公の不器用さがもどかしくて仕方がなかったから。
確かに倉持のような器用な人間というものはいるが、それにしてもこの主人公は面白いくらいすべての罠にはまっていく。
自業自得な所も多くあり、主人公に同情するよりも、倉持のそのそつのなさを少しだけ見習いたいとすら思った。
やり過ぎるとこの倉持のように反感買うけどね(^^;)

2006/10/16 01:32

投稿元:ブクログ

悶々鬱々する作品。
終始殺意が湧き起こる。
主人公の不甲斐なさが歯痒い。
読後、胸に残った殺意がどうしようもない。

2007/09/11 00:26

投稿元:ブクログ

一切のカタルシスを排した重苦しい話。徹頭徹尾、救いがない。

正直なところ、途中で読むのがしんどくなった。だがそれがいい。

2010/03/20 21:12

投稿元:ブクログ

これについてはもう大激論を繰り広げ済みなので、一週廻って愛しい思い出の本です。

「オレ違う論」が悪く作用してしまった結果というか、鵜呑みにしてたら頭の中ハテナだらけになって溺れました。でもこういう友情の形もあるのかな、これはこれで成立しているのかもね、って思えてきたところでまさかのラスト。なんて美しくないのかしら、とがっかり。

まず倉持の事が全然理解できないんだもん。それは登場人物が皆彼の事を理解していないからなんだろうけど、彼がもうちょっと愛着の持てる人間だったら違った気がする。まあだからこそ主人公の恐怖と憎悪の対象になったんだろうけどさ。只、彼の言う所の友情論は真理かなって思った。絶対評価より相対評価の方が分かりやすく安心できるもんね。

2006/09/04 23:14

投稿元:ブクログ

歯医者の父を持ち裕福な家庭に育った田島和幸。
家政婦がいるほど裕福な豪邸に住んでいたのだ。
祖母の死をきっかけに「死」に対する固執が強くなった和幸は
【毒殺】について調べたり「殺意」というものにも興味を強くしていく。
人はどのように「殺意」を育てていくのか、
どこまでいけば気持ちが「殺意」につながるのか。
小学校の幼馴染である倉持修との出会いは和幸の人生をも左右するほどの腐れ縁。
中学でのイジメや両親の離婚、父の転落の人生、
一人で生きていかなくてはならなかった和幸は地道に生きようとするのだけど、
そこには、いつも倉持修が歩み寄ってきては不幸を届けていく。
老人を騙す悪徳商法。それを平気でやってのける倉持。
和幸が平穏に暮らし始めると必ず倉持が近づいてくるのだ。
悪魔のような倉持に幼い頃から育ててきてしまった心の奥に潜む「殺意」は
どう育っていくのか??
これまた、分厚い文庫だけど
面白い!
小さい頃からの心の動きが細かく描かれているし
中学のころのイジメにあってる姿は本当に痛々しい。
一気に読めるよ、さすが東野圭吾!!

2007/12/30 22:38

投稿元:ブクログ

 全編を通して、歯医者の息子である私・田島和幸と豆腐屋の息子の倉持修のいびつなかかわりが描かれている。途中で投げ出したくなるような負のイメージがこれでもか、と続き、救われないような気分になった。物語の最初と最後でやっと辻褄が合った。人が人を殺そうと決心し、その一歩を踏み出すには何が必要なのか、だまそうとする悪意とだまされる愚かさが繰り返され何ともやりきれなくなるような一冊だ。

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