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アジア主義 その先の近代へ
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  • カテゴリ:一般
  • 取扱開始日:2014/07/04
  • 出版社: 潮出版社
  • サイズ:19cm/455p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-267-01971-5
  • 国内送料無料

紙の本

アジア主義 その先の近代へ

著者 中島 岳志 (著)

近代日本のアジア主義者たちは何につまずいたのか。そこにはいかなる可能性があったのか。気鋭の論客が、アジア主義者たちの思想と行動を丹念にたどり、未来へのヒントを探る。『潮』...

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アジア主義 その先の近代へ

2,052(税込)

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商品説明

近代日本のアジア主義者たちは何につまずいたのか。そこにはいかなる可能性があったのか。気鋭の論客が、アジア主義者たちの思想と行動を丹念にたどり、未来へのヒントを探る。『潮』連載「アジア主義を考える」を大幅加筆。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

中島 岳志

略歴
〈中島岳志〉1975年大阪府生まれ。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了。北海道大学大学院法学研究科准教授。「中村屋のボース」で大佛次郎論壇賞、アジア・太平洋賞大賞を受賞。

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書店員レビュー

ジュンク堂書店池袋本店

その姿は、魅惑的でもある

ジュンク堂書店池袋本店さん

竹内好を導きとし、西郷隆盛、金玉均、孫文、岡倉天心、頭山満、宮崎滔天、内田良平、大川周明、田中智学、井筒俊彦、北一輝、西田幾多郎、鈴木大拙、柳宗悦、ファン・ボイ・チャウ、ボース、タゴールなど、本書を彩る人物たちは実に多士済々である。

アジア地域との関係は、今後益々私たち日本に住む人々にとって切迫した話題となる。その中で、私たちはどう生きていくべきか。その問いへ、一つの提案を示すことが本書のテーマでもある。「これから、アジア主義者として生きよ」。これが著者の私たちへのメッセージであり、書評者はそう受け取る。しかしこの「アジア主義」なる言葉を自らの生き方として選ぶ時、決して忘れてはならない事跡が存在する。著者は「かつてのアジア主義」が辿った一つの顛末に、細心の注意を払いつつ私たちを導こうとする。その姿は良心的な先導者でもあり、ある種確信的な扇動者ですらあるだろう。だがその姿は、魅惑的でもある。


(評者:ジュンク堂書店池袋本店 平崎真右)

みんなのレビュー2件

みんなの評価4.6

評価内訳

  • 星 5 (1件)
  • 星 4 (0件)
  • 星 3 (1件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

2014/08/06 22:16

投稿元:ブクログ

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書評

『アジア主義 その先の近代へ』

中島岳志著

潮出版社 定価1900円+税

「思想としてのアジア主義」の可能性

 アジア主義とは国家を超えたアジアの連帯を模索する戦前日本の思想的営みと実践のことだが、日本思想史においては、これほど罵倒にみまれた対象は他にはない。なぜなら、連帯と解放というスローガンが、大東亜戦争という最悪の結果を招いたからだ。しかし、日本の未来はアジアとの友好的な連帯なくしてあり得ない以上、その思索の軌跡を尋ねることは必要不可欠だ。どのようにアジアを眼差し、何に躓いたのか。その精査によってミラへの前進は可能になる。アジア主義の限界と挫折を腑分けし、可能性を掬い上げる本書は、その最良の導きになろう。

 出発点は西欧列強の帝国主義の「覇道」を打破し、アジアの連帯という「王道」の確立だ。しかし王道を掲げる連帯には、常に日本の帝国主義という「覇道」が深く影を落とす。支援は介入というパターナリズムへと転化し、植民地支配を文明化と錯覚してしまうが、それは、暴力には暴力で応じるが如き陥穽でしかない。近代西洋という磁場に絡め取られた名誉白人の如き思い上がりは、アジア主義を必然的に変貌させてしまう。近代西洋という重力から自由になることが、まず必要なのだ。

 著者は、「不二一元」論を説く岡倉天心や「東洋的不二」論の柳宗悦らに「思想としてのアジア主義」の可能性を見出す。彼らは、近代西洋のものの見方・考え方を根源的に変革することで、その筋道を素描している。

 「社会進化という幻想、世俗主義の反宗教性、相対主義の限界。これらを乗り越えるためには、思想としてのアジア主義が必要です」、

 同化か衝突を迫る二項対立から差異の相互薫発へパラダイムチェンジを促すところにアジア主義のアクチュアリティが存在する。

 歪んだアジア蔑視ばかりが横行する現在、“わたしたちの課題”としてアジア主義に息吹を吹き込む本書を手に取ることで、情熱的に「その先の近代」へ進みたい。

(東洋哲学研究所委嘱研究員・氏家法雄)

    --拙文「書評 『アジア主義 その先の近代へ』 中島岳志著 潮出版社」、『第三文明』9月、第三文明社、2014年、98頁。

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http://d.hatena.ne.jp/ujikenorio/20140802/p1

2015/01/08 21:04

投稿元:ブクログ

戦後70年を迎えた2015年。フランスで風刺週刊誌の編集部がイスラム過激派に襲われた。
本書を読み終えた後に、フランスの事件があって、やはり戦前から延々と続く西洋が世界の基準である「西洋の覇道」は、破綻していると感じる。
70年以上前に日本は、西洋に植民地化されたアジアを解放して、アジアの連帯を目指そうとした。だが、結果的に侵略の一途をたどった。中島岳志氏が指摘するように、アジアは仏教徒、神道、儒教、ヒンドゥー、イスラムが「一つの世界」として構成されてきたのである。「この観念に回帰して、ここからアジア連帯の背骨を構築し、近代西洋世界に対する価値の巻き返しを進めるべき」という意見には同意である。
その上で、日本は自分たちが侵略の歴史を修正して解釈するのでなく、なぜそうなったのかを反省しなくてはいけないという。まさにそうだろう。
過去の過ちを直視するのは、気持ちの良いものではない。だが、アジア主義を掲げた志士たちの当初は、侵略ではなく、連帯を目指した熱い想いがあった。そこをしっかり理解すれば、なぜ過ちが起きたのかは、むしろ知りたくなる。
つまり、イスラム過激派のテロが生まれたのは、アメリカを中心とした西洋に虐げられた戦後の話。欧米が過ちを認めることができれば、まだ世界はやり直せる。そう思わせてくれるのが、本書である。
と書いた後に、安倍首相がイスラエルで声明を発表し、イスラム国によって日本人2人が殺害された。日本は西洋との有志連合で生きるのが正論とは思えない。中東を含めたアジアとの連帯をもう一度考える平和的なスタンスを考えなくてはいけない。

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