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鬼はもとより

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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2014/09/10
  • 出版社: 徳間書店
  • サイズ:20cm/325p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-19-863850-4

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紙の本

鬼はもとより

著者 青山 文平 (著)

どの藩の経済も傾いてきた寛延三年、藩札掛となった奥脇抄一郎は命を賭すにたる御勤めと確信。飢饉の際、藩が命ずる実体金に合わない多額の藩札刷り増しを拒み、藩札原版を抱え脱藩。...

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商品説明

どの藩の経済も傾いてきた寛延三年、藩札掛となった奥脇抄一郎は命を賭すにたる御勤めと確信。飢饉の際、藩が命ずる実体金に合わない多額の藩札刷り増しを拒み、藩札原版を抱え脱藩。江戸で、表向きは万年青売りの浪人、実はフリーの藩札コンサルタントとなった。各藩との仲介は三百石の旗本・深井藤兵衛。次第に、藩札による藩経済そのものを大本から立て直す仕法に至った矢先、東北の最貧小藩から依頼が…。剣は役に立たない時代、武家が穀潰しでなくなる方策とは?三年で赤貧の小藩に活気ある経済状況をもたらしうるか!【「BOOK」データベースの商品解説】

戦のない時代、最大の敵は貧しさ。食えずに人が死んでゆく最貧小藩の経済立て直しは可能なのか? 表向きは万年青売りの浪人、実はフリーの藩札コンサルタントの抄一郎が命を懸けて藩経済の立て直しに挑む。【「TRC MARC」の商品解説】

どの藩の経済も傾いてきた寛延三年、奥脇抄一郎は藩札掛となり藩札の仕組みに開眼。しかし藩札の神様といわれた上司亡き後、飢饉が襲う。上層部の実体金に合わない多額の藩札刷り増し要求を拒否し、藩札の原版を抱え脱藩する。江戸で、表向きは万年青売りの浪人、実はフリーの藩札コンサルタントとなった。教えを乞う各藩との仲介は三百石の旗本・深井藤兵衛。次第に藩経済そのものを、藩札により立て直す方策を考え始めた矢先、最貧小藩からの依頼が。【商品解説】

著者紹介

青山 文平

略歴
〈青山文平〉1948年神奈川県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。出版社勤務を経てフリーライター。2011年「白樫の樹の下で」で松本清張賞を受賞し作家デビュー。ほかの著書に「約定」など。

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みんなのレビュー25件

みんなの評価3.8

評価内訳

紙の本

現代に通じる

2015/07/21 00:14

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ニーナ - この投稿者のレビュー一覧を見る

偶然本屋で見つけたのだが、店員さんの書評が絶賛していたので購入した。いやあ買ってよかった。一押しです。
国の財政を任されることの大変さ、危機的状況に直面した時の決断と覚悟、困難に立ち向かう主人公とその周辺の人々の関係も素晴らしい。具体的には書きません。まずは読んでください。
主人公は若い時遊人だったようだが、後に気持ちを入れ替え活躍する。しかし遊びを経験していたことが、人間形成に大きく影響しており、懐の広い男に成長させている。そう考えると、現代の大学生はあまり遊んでいないようだが、面白い人材も少なくなったようで、さみしい。ぜひこの本を読んで、将来のヒントを掴んでもらいたいと思う。

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紙の本

藩札と武士の生き方を描いた本格作

2015/08/23 12:17

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る

青山文平は、作品の醸し出さす空気が周五郎を思わせる作家である。決して悪い意味ではなく、ましてや真似という意味でもない。ここまで重厚な武家物を描く人は現代の作家には珍しい。そういう意味での話だ。だからこそ、非常に印象が鮮やかで、好もしい。
この作品では、藩札を通じて貧しい藩の立て直しに取り組む内容を詳しく描いていることがまず素晴らしい。更に、武士としての覚悟、生と死の狭間という問題に真っ向から取り組んでいることがすごい。現代人には理解しようもないはずのそれを、作者は創作を通じて見事に描き出している。これが小説というものだ、小説は過去と現代を繋ぐよすがなのだ、ということを教えてくれるような作品だと思う。

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2016/05/05 13:32

投稿元:ブクログ

困窮した藩を救う秘策とは。
藩札という切り口が新鮮。
存在は知っていても詳しくなく、その制約や問題点など、興味深く面白い。
単なる経済小説ではなく、人間ドラマがある。
佐島五人衆のその後や、当事者である梶原清明の覚悟など、彼らの生きざまも読みごたえがあった。
作中の女性論は共感できず。

2016/06/22 17:45

投稿元:ブクログ

内容(「BOOK」データベースより)

どの藩の経済も傾いてきた寛延三年、藩札掛となった奥脇抄一郎は命を賭すにたる御勤めと確信。飢饉の際、藩が命ずる実体金に合わない多額の藩札刷り増しを拒み、藩札原版を抱え脱藩。江戸で、表向きは万年青売りの浪人、実はフリーの藩札コンサルタントとなった。各藩との仲介は三百石の旗本・深井藤兵衛。次第に、藩札による藩経済そのものを大本から立て直す仕法に至った矢先、東北の最貧小藩から依頼が…。剣は役に立たない時代、武家が穀潰しでなくなる方策とは?三年で赤貧の小藩に活気ある経済状況をもたらしうるか!

2015/03/18 07:14

投稿元:ブクログ

経済に破綻をきたしそうな藩札のご指南役~といった、時代物でしかも経済小説。どちらかというと苦手なジャンルでしたが、男の生き様をこれほどまでに深く切なく描き出して・・・苦手なジャンルとは言いつつもストーリーの根幹を流れているのは泣ける男の人生なのでした。

2015/08/13 22:14

投稿元:ブクログ

表向きは万年青売り、本業は江戸時代の経営コンサルタント(藩札板行指南)である抄一郎のお話。前半はいまいちでしたが、後半になり「鬼」である清明が登場してから面白くなりました。死を覚悟して、国を立て直そうとした清明。まさに「鬼はもとより」でした。

2015/07/03 10:32

投稿元:ブクログ

藩の御主法替え,藩札掛などあまり知らない世界を知って,興味深かった.主人公は脱藩して万年青商いをしている奥脇抄一郎だが,彼が指南して助ける藩の梶原清明の鮮烈な生き方に感動した.題名「鬼はもとより」と装丁の美しさも内容とぴったりだった.

2015/06/25 16:02

投稿元:ブクログ

藩札の意見の違いから脱藩し浪人となった主人公に東北の貧困藩から経済の立て直しの依頼がもたらされる.家老の大胆な決断(追放、切腹申し付けなど)は鬼そのものであったが、主人公の知恵と経済の新しい波に乗ることとあいまって政策は成功する.現在の会社経営にも通じるようなサクセスストーリー.

2015/05/06 07:49

投稿元:ブクログ

覚悟。死を懸けた覚悟がいるのだ。鬼とはなれぬ人が、鬼となるには。

日本人は、元々金(かね)についての話を避ける傾向にあると思う。
士農工商という身分制社会に象徴されるように、金を扱う商人は最下層におかれる。
そして、金を儲けることはいやしいものとされ、あぶく銭などともよばれる。それは現代も変わることなく、金に真摯に向き合い獲得した所得は、しばしば不労所得などともいわれる。
他方、金が人々の生活を円滑にするために役立っていることは間違いなく、物と物、物と仕事など異なる性質のモノを交換するために、金は必要不可欠なものとなっている。

本書の主人公は、武士である。お役目は御藩主を間近でお守りする御馬廻り。家柄、武芸に優れた武士の華。その武士が、刃傷沙汰に巻き込まれ、半ば追いやられる形で勘定方藩札係に就くこととなる。
そして、そこで金のもつ意味を知り、その重要性を認識する。
金を扱うということで一見商いに近い行為とみられるが、経済政策を行うということは国の最大の敵貧しさと戦うことだと見切る。そしてそれを成し遂げることができるのは、死を賭して戦う、死と寄り添う武家のみだと知る。

我が国で経済政策を行っているものたちは、自分の責任を認識しているのだろうか?
政治家や役人は、自らを懸けて闘っているのだろうか?
二の矢、三の矢と徒に無駄な矢を射続け、自ら掲げた目標達成期限を、できそうにないから延ばしますと、自らの地位と一緒に延命し続ける者たちは...

また本書は、その責任をとらない者たちを追い詰めない、我々にも手厳しい。
ほんとうに貧しい国では、誰もが人に対して曖昧に、優しくならざるを得ない。相手に攻めを問うな、相手を追い詰めるなというのが習いになると。しかし、経済政策を断行するには、その優しさは仇となる。
自らの退路を断ち、組織の甘えを断ち、他人の命を奪い、自らの命を惜しまぬ。その鬼の心を持つことが、断固たる戦いを成し遂げるのだと。

2015/09/20 07:55

投稿元:ブクログ

大変に面白かった。
先が気になって夜更かしして読み続け、早起きして読み続けました。

江戸時代の貧乏北国の、経済再生の話だけど、のぼうの城並みにドキドキして面白かった。

2015/02/26 12:32

投稿元:ブクログ

江戸中期の貧乏藩の財政立て直しの為に、他藩からの浪人が藩札を運用をするお話。

話の軸はそうなのですが、主題は、物事を推し進める武士としての覚悟。タイトルにある鬼になって突き進む覚悟。そんな不退転の生き様でしょうかね。

さて、主人公の技が藩札の発行・運用なのですが、今でいう、地域通貨/国債みたいなものでしょう。経済の話になるのですが、これがなかなかエンターテイメントとして描かれていて爽快です。

また女性との関わり方も、ぐたぐたしながら、いろんな視点で「女性とは~なものだよ」てな会話がちょくちょくでてきて楽しいです。

そんな感じでとても楽しい小説でありました。

2015/04/01 23:59

投稿元:ブクログ

「今日より、世間は、梶原殿を鬼と見るでしょう」 「もとより、鬼になるつもりでおります」 藩札板行によって東北の小藩を立て直すという経済小説の体裁だが、内実は武張った武家の物語である。
徳川の治世となって百五十年。太平の世も長くなり武家は存在価値を見失いながら何処の藩も経済が傾き始めていた。
そんな中で武士とは何か?と問い詰めると「死を賭すこと」だった。
二段構えのエピローグ。前段のニンマリする話と、最後の手紙、そしてその手紙に対する問いかけがよかった。

2015/08/31 10:12

投稿元:ブクログ

経済をテーマにした時代小説。

苦手なジャンルでもあり、
遅々として進まぬ頁ではあったが
傾きかけた国の復興方法について
主人公の抄一郎が(ひらめいた!)頃より
ぐん、と加速度がついた。

頭のなかを常にぐるぐる駆け巡っていたのは
「仕事とは幹である。」
と、言っていたニーチェの言葉。

豊かに葉を茂らせ、美しく花咲かせ、たわわに果実を結実させゆく樹木を私達は見上げ、
ほおっ、と思わずため息をついてしまうが
それもこれも、どっしり太い幹が
地道に命を繋いでいてこその成果。

時に女性に惑わされたり、
成果を共に分かち合える同志がいない、
と、落ち込む事があったとしても
今日も力強く自分を支えてくれる幹さえしっかりしていれば
やがて生きる方向性も見えてくる。

「鬼」の生き様や、それを目の当たりにしてきた主人公の痛みも心に強く残ったが、
人生の中で<仕事>が占める意味について一考させられた。

2015/09/06 16:11

投稿元:ブクログ

結末は想像がついていたけど、それども最後の一行にうるっときました。
これで読むのは二冊めですが、この人の作品って好きです。

2015/03/24 12:52

投稿元:ブクログ

主人公の生い立ちに必然を感じさせられなく、前半は話が散漫になった感じ。後半は悪役の作り込みが足りなく、緊張感が持てなかった。ストーリーは嫌いじゃないけれど、もう少し書き込んで欲しかった。★2。

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