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ソラリスの陽のもとに(ハヤカワ文庫 SF)
  • みんなの評価 5つ星のうち 4 57件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:1977.4
  • 出版社: 早川書房
  • レーベル: ハヤカワ文庫 SF
  • サイズ:16cm/382p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-15-010237-1
  • 国内送料無料
文庫

紙の本

ソラリスの陽のもとに (ハヤカワ文庫 SF)

著者 スタニスワフ・レム (著),飯田 規和 (訳)

ソラリスの陽のもとに (ハヤカワ文庫 SF)

886(税込)

ポイント :8pt

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みんなのレビュー57件

みんなの評価4.0

評価内訳

紙の本

2001/10/01 18:00

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:猫山 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 異星人は数多く描かれてきたが、もっともスケールが大きく、かつ不可解なのが、本作に登場する「海」だろう。欧米SFのヒューマニズムを嘲笑するかのような、圧倒的な存在感は、今なお新鮮である。

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紙の本

ソラリス——尽きせぬ謎……

2002/06/25 00:00

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:トリフィド - この投稿者のレビュー一覧を見る

数多いSF作品の中でも、何度もその世界に立ち戻ってみたいと思わ
せる作品は、決して多くはない。

この作品は、いつまで経っても忘れることのできない、そして折に
ふれて思い出し、時には手に取って読み返したりしてしまう作品の
ひとつ。SF作品群の頂点に立つ傑作のひとつである。

レムが披露して見せた、この大宇宙に浮かぶ巨大な疑問符——惑星
ソラリスという存在は、読者を魅了し、もどかしい思いに囚われせ
しめることだろう。ある方向へのSFの究極の形がここにある。

SFを読む者がこの作品を読まずにいるというのは、グルメな人がト
リュフを口にしないようなもの、ハッカーがインターネットを使わ
ないようなものである。理解することも共感することも反発するこ
ともできないものに真正面からぶちあたり、こっぱみじんに砕け散
る快感を、ぜひ味わってみてほしい。必読なり。

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紙の本

これを読まずにSF好きと自称することなかれ、、、

2005/08/13 22:59

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kokusuda - この投稿者のレビュー一覧を見る

ファーストコンタクトを題材に哲学的なまでの意識や知性について描いた作品です。
実は同じタイトルの書評を書いた作品があります。
一時期、レム氏の「ソラリス」とベスター氏の「虎よ、虎よ!」を読んでいないSFファンは
モグリだと言われていました。(私の周囲だけかもしれませんが、、、)
レム氏は多種多様な作品を書いた作家です。
この作品だけで彼の作家としての力量を判断するのは大きな間違いではありますが、、、。

すみれ色の靄におおわれ、ものうげにたゆたう惑星ソラリスの海。
だが、一見何の変哲もなく見える海も、その内部では、一種の数学的会話が交され、
自らの複雑な軌道を自己修正する能力さえ持つ、驚くべき高等生命だった!
しかしその知性は、人類のそれとはあまりにも異質であった。
いかなる理論をも、いかなる仮説をも受けいれず、常にその形を変え、
人類を嘲笑するかのようにつぎつぎと新たなる謎を提出する怪物、、、
生きている〈海〉。
人類と思考する〈海〉との奇妙な交渉を通して、人間の認識の限界を探り、
大宇宙における超知性の問題に肉薄する傑作!
完訳決定版!
(初版カバー解説より)

密閉された基地の中での閉塞感。
かみ合わない隊員同士の会話。
思い出の人の謎の登場。
謎が謎を呼ぶ展開。
自分の感覚も知性も信用できなくなっていく。
現実なのか?
幻想なのか?
仮想現実なのか?

流されるままに翻弄されてください。
理解できない不思議を堪能してください。
共感もいりません。
人間を読者を突き放した物語です。
それが作者の意図なのですから、、、。

1972年にタルコフスキー監督で映画になっています。
SFファンなら映画も見て欲しいのですが、「マトリックス」がワカンナイ人にはツライ映画です。
禅問答のような哲学的な狂人のような展開が3時間近く続くのですから、、、。
2〜3回、見ないと頭に入りませんが、重く息苦しい展開で病的な気持ちになってしまいます。
ラストを理解できるところまで、たどり着けるでしょうか?

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紙の本

共存か敵対かの二元論を超えた、遭遇SF

2006/02/11 11:56

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:tujigiri - この投稿者のレビュー一覧を見る

海に覆われた無生物惑星ソラリス。どういうメカニズムによってか、惑星の公転軌道を調整する機能を果たす海それ自体に知性が宿るらしいことを突き止めた人類は、この奇妙な星に研究チームを派遣し続け、地球にソラリス学を隆盛させるほどの興味を示してきた。
しかし当初の熱気と学術的な成果が退潮し、特に近年の事故と停滞によって研究は限界に到達したと目されるようになり、ソラリス学は急速に失速をみせているといった状況である。
恒星間航行船プロメテウス号から射出されたカプセルでソラリス上空に浮かぶステーションに到着したケルビン博士は、死んだように静まり返るステーションの奇態に驚かされる。
なんと、先任研究員のスナウトとサルトリウスは半ば狂い、旧知のギバリャンは死亡していたのだ。
最小限の活動以外、不気味な沈黙に支配されたステーションに漂う異様な緊迫感が、ケルビンの混乱にさらに拍車をかける。
それでもなんとか状況に適応しようとするケルビンに追い討ちをかけるように、突如としてありうべからざる訪問客が訪れる。
それは遠い過去に自殺したはずの、忘れえぬ恋人ハリーだった————。
謎の知性ソラリスは、彼らにいったい何を伝えようとしているのか。
不可解な現象に消耗させられながら、半死半生のステーション社会は懸命に解明の糸口をつかもうとするのだが……。
叙情的な終局シーンが強い余韻を残す、異色のSFミステリ。
痛みによってしか到達しえない境地というものがある。
本書は、まぎれもない文学作品である。

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紙の本

既知が未知になったら一体どうするんだろう?レムの斬新な視点は色褪せない

2011/06/05 12:14

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:チルネコ - この投稿者のレビュー一覧を見る

この作品の表向きのテーマを簡単に言うと、というかこういうしかないと思うのだが、これはファーストコンタクトものである。SFでは普遍的なテーマである未知との遭遇モノ。このテーマのものならSF好きでない人でも何作かパッと頭に浮かぶ作品があるのではないだろうか?しかし、なぜこの作品が今でも必ずといっていいほどSFランキングの上位に食い込んでくるのかということを考えると、これが単なるファーストコンタクトものではないと察するに易しい。

ファーストコンタクト=未知との遭遇と聞いてまず思い浮かぶのが異星人(宇宙人など)との接触だろう。そして、この異星人は「敵なのか?味方なのか?」というように、人類が勝つか、異星人が勝つか、共存かという紋切型の図式が考えられる。が、作者も言っているようにこれはあまりに単純に図式化されすぎているということ。かくいう僕も素直じゃないので「いつも宇宙人に勝ったり負けたりの争いばかりだな」と思ったものだが、レムはそのモチーフを発展させて、今でも斬新ととれる作品へと発展させてしまったのだ。予断だが、こういう考えをしていると、異星人を【難民】として扱った『第9地区』という映画は、斬新な観点で異星人を捉えたにも関わらず、最後には図式化された型にハマってしまったという点で、とてつもなくいい位置につけた作品だったんだなという想いが強くなる。

じゃあレムの何が凄かったのか?というと、根本から違ってて、まずは「未知なるもの」を【海】というものにしてしまったことだ。【海】は地球にもあるので誰でも知ってますが、それが凄いんです。だって未知なるもの=海=既知なんだから。未知が既知になるのが常だけど、これは既知が未知になるんだから、登場人物も読者もはじめは必ず混乱してしまう。また、未知との遭遇というよりもむしろ「謎」との遭遇といったほうが適切で、これは本好き嫌いに関わらず、好奇心旺盛な人間の大好物なんだから、この作品のテーマは素晴らしく斬新なんだと思う。

そしてこの惑星ソラリスに存在する得体の知れない【海】ってのは一体なんなのか?と登場人物たちも詮索し研究するのだけど、実は本書の内容はそれに終始されれるだけなのだ。話の流れはこの【海】の解明と【海】と関連するであろうハリーとケルビンのラヴロマンスだけなのだ。もしかしたら退屈な人にはとてつもなく波がなく味気もない作品に映るかも知れない。なにせ、大まかな筋はこの2点だけな上に、哲学的で心理的という形而上なことばかりなんだから。だが本書はそれが長所であり全てで、作者の思想が破裂しそうなくらい詰まっている。これが書かれた時代背景というのも否めないが、米SFへの回答としての東欧SFとして捉えても読んでも面白い。ただ人類は「謎」という魅力から逃れられないことを考慮すると、本書は本当にいつまでも色褪せることはないと言える謎に満ちたSFなのは間違いない。

また、本書が一層読みたくなったのは森見登美彦の『ペンギン・ハイウェイ』が本書にインスパイアされて書かれたということもある。ペンギン~にも形や規模は違えど得体の知れない【球体の海】が重要なガジェットととして使われていた上に、ソラリスでのハリーという既知=未知に対する、ペンギン~でのペンギンという既知=未知。そしてラヴロマンスに対するあおやま君のほのかな恋物語。登美彦氏が何度となくソラリスを繰り返し読んだという、その影響がどう『ペンギンハイウェイ』に反映されていたのか深く理解できた。換骨奪胎というと言い過ぎかも知れないが、少なくとも相当な面でインスパイアされたのは間違いない。そこかしこに『ソラリス』の意思が横溢してたのだから。登美彦氏に多大な影響を与えてくれたという点だけでも、登美彦氏マニアな僕にとっては感謝すべき作品なのであった。ホントなむなむ!

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2005/05/07 01:58

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2005/05/27 00:26

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