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- カテゴリ:一般
- 発売日:2015/06/27
- 出版社: 柏書房
- サイズ:21cm/223p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-7601-4609-3
紙の本
暗渠マニアック!
意外と身近なところにある「暗渠」。「暗渠サイン」が、ありかをこっそり教えてくれます。【「BOOK」データベースの商品解説】もともと川や水路(あるいはドブ)があった場所「暗...
暗渠マニアック!
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商品説明
意外と身近なところにある「暗渠」。「暗渠サイン」が、ありかをこっそり教えてくれます。【「BOOK」データベースの商品解説】
もともと川や水路(あるいはドブ)があった場所「暗渠」には、“水でない何か”がいまだ残っており、何かを訴えている−。暗渠を知ると街の見え方が変わる。ふたりの「暗渠マニア」が散歩で読み解く、見えない街のものがたり。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
吉村 生
- 略歴
- 〈吉村生〉暗渠ツアーガイドや講演などを行う。ブログ『暗渠さんぽ』運営。
〈高山英男〉中級暗渠ハンター。著書に「絵でみる広告ビジネスと業界のしくみ」など。
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書店員レビュー
暗渠マニアック! ほんとマニアック。
ジュンク堂書店那覇店さん
「暗渠(あんきょ)」とは!「地下に埋設したり、ふたをかけたりした水路」(小学館『大辞泉』)、
「覆いをしたり地下に設けたりして、外から見えないようになっている水路」(三省堂『大辞林』)
(以上、本書9ページより抜粋)というのが一般的な暗渠の定義なのですが。
本書では、単なる水路のあとも、元々川や水路があったところも暗渠として扱っています。
本書ではそんな暗渠にハマッてしまった男性二人が、交互に語っていくスタイルとなっております。
文字が多めではありますが、写真や地図なども入っているのでイメージしやすいと思われます。
散策地が主に東京となっていますが、東京になじみの薄い私からすると、知らない場所の昔話を読めるのは
ちょっと不思議な感じがして面白いです!
でもこれだけじゃないんです!読んでいて驚いたのですが、なんと那覇のガーブ川も暗渠として紹介されているんです!
確かに当店の裏口あたりにもガーブ川が流れていますが、まさかココで紹介されているなんて!!
これは散歩がてらに暗渠探しをしたいと思わざるを得ないです。
紙の本
どぶ川のせせらぎが郷愁をさそうのです。
2017/12/27 10:41
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る
仕事柄、工業的な暗渠になじみがあります。
いまの職場にもでかいのがあります。
この本では水面の加工度順にレベル0(ほぼ天然)から
レベル4(過剰に整備)にクラス分けされています。
わたしが経験のあるのは、もっぱらレベル1から3です。
端的にいうと情緒のないものばかりです。
生活空間のない場所が職場ですので、当たり前なのですが。
そもそも暗渠という単語を知らない人も多いと思うのです。
辞書では、「地下に埋設したり、ふたをかけたりした水路」
とあります。
わたしに馴染みがあるのは海水路や排水路などの
人工的なコンクリート水路です。機能性のかたまりです。
それに対してこの本で取り扱うのは、生活空間の変化とともに、
天然の川や支流・どぶ川などが地下に埋められた状態を
楽しむことに主眼があります。
水路というくらいなので構造自体は人工物です。
しかし元々は天然の流れなので昔の人の営みを感じられますし、
苔が表出してじめっとした感じがあると、まるで生き物が
潜んでいるかのような気になります。
自然との融合なんていうと大げさですが、都市化の片隅に
隠れた自然との出会いとでも言いましょうか。
暗渠の反対語は開渠といい、水面の見える水路です。
自然の川や支流だったものが、開発とともに開渠で
人工的に固められ、蓋がかけられ、コンクリートで埋没させられ、
最後は上に公園まで作られていく現実があります。
逆に、都市化すればするほど、ひっそりと息をひそめていくという
ロマンなのです。
わたしは地図を見るのが好きで、県境や市境に川があると
なんだか分かった気がして嬉しくなります。
この本で理由を教えてもらいました。
さらに、元々あった川のこん跡までたどっていくあたりに、
この本の面白さを感じます。
どぶ川だったものが、地下に移り住んだことで、
耳にかすかに聞こえるせせらぎとなったならば、
会いたいと思うのも人情でしょう。
そんな気持ちの感じられる一冊です。