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働く女子の運命(文春新書)
働く女子の運命(文春新書) 働く女子の運命(文春新書)
  • みんなの評価 5つ星のうち 4.3 22件
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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2015/12/18
  • 出版社: 文藝春秋
  • レーベル: 文春新書
  • サイズ:18cm/251p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-16-661062-4
  • 国内送料無料
新書

紙の本

働く女子の運命 (文春新書)

著者 濱口 桂一郎 (著)

日本の女性はなぜ「活躍」できないのか? その根源にある日本独特の雇用システムの形成、確立、変容の過程を歴史的に辿り、当事者たちの肉声を交え、働きづらさの本質を暴く。【「T...

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働く女子の運命 (文春新書)

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商品説明

日本の女性はなぜ「活躍」できないのか? その根源にある日本独特の雇用システムの形成、確立、変容の過程を歴史的に辿り、当事者たちの肉声を交え、働きづらさの本質を暴く。【「TRC MARC」の商品解説】

女性の「活用」は叫ばれて久しいのに、日本の女性はなぜ「活躍」できないのか?
社会進出における男女格差を示す「ジェンダーギャップ指数2015」では、日本は145カ国中101位という低い数字。その理由は雇用システムの違いにある。
ジョブ(職務)=スキル(技能)に対して賃金を払う〈ジョブ型社会〉の欧米諸国と違い、日本社会では「社員」という名のメンバーを「入社」させ、定年退職までの長期間、どんな異動にも耐え、遠方への転勤も喜んで受ける「能力」と、企業へ忠誠を尽くす「態度」の積み重ねが査定基準になりがちだ。このような〈メンバーシップ型社会〉のもとでは、仕事がいくら出来ようとも、育児や出産の「リスク」を抱える女性は重要な業務から遠ざけられてきた。なぜそんな雇用になったのか――その答えは日本型雇用の歴史にある。
本書では、豊富な史料をもとに、当時の企業側、働く女子たち双方の肉声を多数紹介。歴史の中にこそ女子の働きづらさの本質があった! 老若男女必読の一冊。

〈〈目次〉〉
●序章 日本の女性はなぜ「活躍」できないのか?
――少子化ショックで慌てて“女性の活躍”が叫ばれるという皮肉
●1章 女子という身分
――基幹業務から遠ざけ、結婚退職制度などで「女の子」扱いしてきた戦後
●2章 女房子供を養う賃金
――問題の本質は賃金制度にあり。「男が家族の人数分を稼ぐ」システムとは?
●3章 日本型男女平等のねじれ
――1985年、男女雇用機会均等法成立。しかし欧米型男女平等とは遠く離れていた
●4章 均等世代から育休世代へ
――ワーキングマザーを苦しめる「時間無制限」「転勤無制限」の地獄
●終章 日本型雇用と女子の運命
――男女がともにワークライフバランスを望める未来はあるのか?【商品解説】

著者紹介

濱口 桂一郎

略歴
〈濱口桂一郎〉1958年大阪府生まれ。東京大学法学部卒業。労働政策研究・研修機構主席統括研究員。日本型雇用システムの問題を中心に労働問題について論じる。著書に「新しい労働社会」「若者と労働」他。

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みんなのレビュー22件

みんなの評価4.3

評価内訳

紙の本

日本型雇用と女子の関連

2016/02/14 02:10

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:朝に道を聞かば夕に死すとも。かなり。 - この投稿者のレビュー一覧を見る

働く女子の問題に「日本型雇用」という補助線を引いて、女性論として他書には乏しい付加価値をつけた、と筆者。

『育休世代のジレンマ』から生まれた「マミートラック」分析も行われており、日本型雇用システムがわかっていないと、育休時代のジレンマに悩む総合職女性が増えるままだよ、と警告します。

欠員補充としてジョブの穴埋めをする社会感覚がジョブ型社会。日本は、会社と社員の婚姻関係であり、日本はメンバーシップ型社会です。そして、日本の賃金は家族賃金論です。生活保障を大前提とする賃金体系なので、「お父さんがこれくらいの給料なら、女房子供も養えるだろう」というのが給料の基準です。

意外なことに、その昔、そんな考えが労働組合が賃金要求活動に理論的根拠を与えるものとして、多くの組合に受け入れられ、支持されたという文章に出くわします。

労働再生産は、労働者がずっと働き続けられる程度の生活がギリギリできるお金の程度。賃金は労働者が行う量と質に応じて支払うというのは、マル経からしたら間違っています。マル経では労働力の価値分割があって、女性が労働力化すると、労働力の価値が下がります。介護とかそうですよね?賃金は、労働の価値ではなく、労働力の価格であるというマル経の考え方は、この生活給のロジックを超えて、日本社会で支配的なメンバーシップ型労働社会のあり方と密接な論理的因果関係を有しています。

今は知的熟練論が盛んです。しかし、本流に「女房子どもを支える生活給思想」が根強く残っています。もともと賃金は本人及び家族の生活が成り立つ水準でなければならないことは、アダム・スミスが唱えたことで、こうした限界効用理論に立つ世帯賃金論、賃金生存説にしても忘れ去られ、個人別賃金論が制覇し始めています。

そして出てくるのが「どこもみんな苦しいんだから」です。これが進めば、労働力の生産・再生産の基礎となる家族が解体されるから、労働力供給は先細りとなります。こうしてパラサイトシングルや晩婚化によって少子化となります。

だから、若者に元気がどうのこうのっていう問題じゃない構造が浮かび上がってきます。日本では仕事に値段がつくのか、人に値段がつくのか、という賃金論の最初が無視され、職務無限定というデフォルトがそのまま生き残っている中、その見直しがなく「成果が上がってないから賃金下げる」であり、職務の定めなき成果主義強行だと指摘しています。

企業と社員の親和的関係でうまくいっていた時代はありましたが制度疲労を起こしており、専門職で生きていく女性、特に看護師がそうですが、看護師の育児休業を求めたのは、労働組合ではなく、旧厚生省です。出産育児で退職されては困るのが特定職種の人たちですので、女性の「手に職つける」志向は当然の流れだったんですね。

海老原嗣生さんの、入り口は日本型のままで35歳くらいからジョブ型に着地しては?という雇用モデルについてもコメントしています。女性という変数を加えるとどうなるのか?詳しくは本書の最後の方で。

非正規雇用について書こうとしたら文章が多くなって「この本一冊分くらいの分量が必要だった」から削ったとのこと。という事は、非正規労働者論はいつか出してくれるのかしら?待ってます。

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紙の本

なぜ女性差別が続くのかを説得的に説明

2016/02/05 15:56

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:相如 - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書の著者は、近年広まりつつある「限定正社員」制度の火付け役として知られ、ネット上で質の高い(しばしば口調が攻撃的ではあるが)情報発信を行っている。日本社会は一昔前に比べれば女性差別の問題にはるかに敏感になっており、労働の現場で女性が差別されている現状のレポートと、国際比較における日本の男女格差の大きさをデータに基づいて告発する議論も、頻繁に目にするようになった。他方で、なぜそのような差別や格差が放置されているのかの原因については、日本社会における意識の「遅れ」「低さ」という以上に深められてこなかった印象がある。本書が、これまでの雇用・労働における女性差別の問題を扱った類書と根本的に異なるのは、女性差別が執拗に続いてしまう原因を、雇用システムという制度的な問題から論じている点にある。

 日本以外の先進諸国は「ジョブ型」である。つまり、人を雇用する場合はその仕事ができるかどうかの能力で判断され、職務の範囲も明確である。だから、その仕事が担えるのであれば、女性であろうと男性であろうと本質的に重要ではない。さらに著者によれば、既存の男性労働者が女性の労働市場への進出に対して、女性が同じ仕事を低賃金で担ってしまい、自らの賃金水準を下げることを恐れたことが、結果として同一労働同一賃金の原則を推進していったという。これもジョブ型社会であることの派生的な効果である。ジョブ型社会でも男女格差の問題はあるが、それはあくまで就いている職種に男女の格差が存在していることである。

 日本における雇用は「メンバーシップ型」である。厳しい就職戦線を勝ち抜いた後は、その企業に全人格を捧げる構成員となり、職務や勤務地の明確な定めもなく、膨大な残業や頻繁な配置転換、地方や海外への転勤に至るまで、あらゆる要求を柔軟に受け入れなければならない。これは、体力面に加えて、「出産」「育児」を抱えている女性にとって圧倒的に不利である。そのため日本では女性は「一般職」として、30歳までに退職することが暗黙裏の(そしてしばしば明示的な)慣例となってきた。本書ではこの時期の様々な、女性に対する待遇格差を正当化する言説が、メンバーシップ型雇用の傍証として引用されている。
 
 1985年に男女雇用機会均等法が制定されたが、あくまで男性の「総合職」のキャリアコースに女性も参入させる、という文脈に読み替えられたため、結果的に大多数の女性は途中で脱落していき、根本的な男女格差の解消にはつながらなかった。そして1990年代以降の非正規雇用の急増と雇用流動化のなかでも、その中核にあるメンバーシップ型の雇用システムはむしろ強固に維持された。この時期には露骨な女性差別の言説は少なくなったものの、正社員総合職の過労問題が解消しないという以上により悪化していったことで、男女格差はますます広がっていった。現在喧伝されている「女性活躍」に対しては、著者はそこでは依然としてメンバーシップ型雇用が前提とされている以上、必然的に均等法の失敗の二の舞になる運命にあると批判し、むしろ「ジョブ型」の働き方を広めていくべきであると主張する。

 正直なところを言えば、ジョブ型/メンバーシップ型という二分法で全てを解釈する著者の論理構成には、若干の違和感もないわけではない。しかし、なぜ法律的・制度的には世界水準の男女平等が整備されてきたにもかかわらず、現実には世界最低水準の不平等のままであるのか、という問いに対して「進んでいる/遅れている」という評価軸ではない形の説明を試みているものとして、まさに目から鱗の一冊である。

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紙の本

オススメの書

2016/01/17 10:32

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ドロンパ - この投稿者のレビュー一覧を見る

日本型雇用システムの変遷をたどりながら、「なぜ女性が活躍できないのか」について、論理的に展開し、説得力があり、多くの学びを得ることができました。これからは、女性のみならず育児、介護や看護、様々な事情を抱えた制約社員が増えるなか、「長時間労働が当たり前」というこれまでの働き方を改革する必要があると痛感しました。

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紙の本

一億総活躍社会は無理だろう

2016/03/27 23:29

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Freiheit - この投稿者のレビュー一覧を見る

日本の会社はメンバーシップ型であり、欧米はジョブ型である。メンバーシップ型では体力がない、育児休暇を取るという理由でメンバーから外す社会であり、男性でも同じような対応をされる。日本の人事評価には協調性などという正確な尺度がない評価項目のポイントが高いことからも言える。ジョブ型に移行しなければ、一億総活躍社会は無理だろう。

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紙の本

タイトルが…

2016/02/27 15:30

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:味噌氏 - この投稿者のレビュー一覧を見る

タイトルや帯文から想像するものから大分かけ離れたかなり硬派で本格的な「明治期から今日までの日本女性労働史」なので、このタイトルで買う層は途中で読むの放棄しそうだし、この手の本を好む層は、このタイトルではまず手に取らない。編集者は本書をどんな人に届けたかったんだろう?中身と売り方がちぐはぐで混乱する。良書なだけに非常に残念。『女子と労働』くらいが適当だと思われる。

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紙の本

女性の活躍推進法が成立したが

2016/01/11 16:51

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くりくり - この投稿者のレビュー一覧を見る

世界経済フォーラムが、毎年男女平等ランキングを発表している。ジェンダーギャップ指数と呼ばれるランキングで、昨年の日本の順位は145カ国中101位。1位から4位まで北欧諸国、先進諸国はほぼ40位以内にランクイン。日本の101はどんなポジションなのか、ラオス52、シンガポール54、タイ60、バングラディシュ64、ベトナム83位、アジア諸国と比べてもずいぶん低い。ラオス以下でてくる国名はアフリカや中南米諸国、東欧など、いずれも経済的に豊かとは思えない国の名前が日本の前に続き、日本の後に続くのは、イスラム圏である。
なぜ、101位のなのか・・・意思決定機関(議員や会社の役員など)の女性の比率が極端に少ない、男女賃金格差など経済格差がはなはだしいというのが理由だ。
働く現場でいえば、さもありなん。会社の役員比率は11%、女性労働者の非正規率は6割近く、全体の女性労働者が賃金としてもらえているのは、男性全来の約半分。女性労働者の6割近くが第1子の妊娠出産を契機に仕事を辞めている。すべて政府統計で発表されているものを紹介したが、これがあからさまな男女差別、人権侵害であると日本は認識してこなかったのだ。
本書は、自分の生活(家族的責任を果たす能力)と引き換えに、終身雇用制のもとで会社人間として働かされる男性労働者のメンバーシップ制のなかで女性を排除する仕組みを作り、男女雇用機会均等法後もその仕組みが本格的に改められなかったこと、長時間労働規制が日本の場合はたらいていないことなどを指摘し、まともな批判をしている。
女性の活躍をうたい、役員を増やすという意図のもとに女性の活躍推進法が制定されたが、一方では労働時間規制を緩和する法案の提出されている。
女性も男性並みにバリバリ働かなければ、役員なんてなれないことになるんじゃないの。このことを仏作って魂入れずというのかもね。

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2016/01/31 06:50

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2016/04/23 23:54

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2017/05/14 17:21

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2015/12/30 10:25

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2017/10/20 13:14

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2016/07/09 17:54

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2016/03/23 19:12

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2016/01/04 21:39

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2016/06/28 21:55

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