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商品説明
中東を巡るアメリカの暗躍が産んだイスラム国。日本の国益を守る若き外交官・西京寺大介の活躍はいよいよ佳境に入る。外務省元官僚によるノンフィクション・ノベル。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
孫崎享
- 略歴
- 〈孫崎享〉1943年旧満州国生まれ。東京大学法学部中退。外務省入省。駐ウズベキスタン大使、国際情報局長、駐イラン大使を歴任。2002〜09年まで防衛大学校教授。著書に「戦後史の正体」など。
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紙の本
小説として楽しむには不十分であるが、外務省の実相を学べた
2020/09/03 11:18
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る
小説外務省の第2弾である。前回は主人公が外務省方針に反対を唱え、予想通り在外公館に出されることとなったところまでであった。今回はその在外公館での話である。それは在イラン日本大使館であった。参事官という大使、公使に次ぐ地位である。ここで各国、といっても主として米国の情報機関との情報交換に専念する。
情報交換の具体的な行動、誰を訪れるのか、などかなり詳細に書かれている。その虚実については不明である。しかし、そこまで積極的に動く外交官が本当にいるのか否かは疑問がある。イランにおいては米国の大使館はなく、その代わりをスイス大使館が行っているようだ。
主人公は在米のイラン出身者と緊密に連絡を取っている。この情報戦の目的はイランの核開発阻止を狙う米欧と、イラン政府との合意形成である。この数年後、米国大統領に就任したトランプは核合意のグループを離脱して、再度混乱が生じているのはご承知のとおりである。
これから感じることは、国連安保理で常任理事国を目指しているわが国が、機動的にこれら世界で生じる出来事に的確に対応していけるのかという疑問である。まず人材がいない。これは致命的である。本編の主人公のように外務省本省の他国追従型のスタイルではとてもやっていけないことは、小説である本編を読んでみてそう思う。
より戦略的に人材育成を行い、外務省全体の意識を変えなければやって行けまい。外務省が国民から離れた立場に安穏としているようではとても実現不可能であろう。いずれにしても、孫崎の小説は、小説としての面白さは感じられないが、内容は国民へのアラームとして大いに共感させられるものがあった。
紙の本
ISによる日本人処刑の裏事情も明かされる
2016/04/17 21:40
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
尖閣問題で「日中の棚上げ合意」という真実を指摘して、イラン大使館に「左遷」された西京寺が今度はイランの核開発合意やISの日本人人質解放に向けて活躍。その中で、アメリカの事情(主に戦争やの思惑とそれに対抗する派閥)、イラン革命後にアメリカに亡命したイラン人たちの事情・心情、イランの事情、トルコの事情、サウジの事情、ロシアの事情などが、主に西京寺の情報収集活動として明らかにされていきます。最近の中東の動きのおさらい、更にその裏側を見ることが可能です。
イランの童話や詩なども紹介されており、興味深いです。
「陰謀論」や「捏造」とこの作品を一蹴するのは簡単でしょうが、そういう方たちには、まずこのレベルのものを書いてみろ、と言いたいですね。限りなくノンフィクションに近い小説です。
紙の本
混迷する中東の情報作戦の一端を知る手掛かり
2018/04/19 22:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:在外邦人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
各国情報戦の外交レヴェルの様子が描かれていて興味深い。ISを巡る中東諸
国間の複雑な関係分析も参考になった。米国からの情報をなぞるだけの日本
メディアの報道では得られない実情を、業を煮やした孫埼氏がノンフィクシ
ョンで解説したものと理解。ISに拘束された日本人の人質が安倍政権に見殺
しにされた事情もつぶさに描いている。イスラエル・ロビーと軍産複合体の
暗躍が際限無く世界平和を脅かし続けている現実を、インターネット上の情
報を追認するように本書で説明している。事実関係を知る為にも、ご一読を
お勧めする。