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気分の社会のなかで 神戸児童殺傷事件以後
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この著者の新着情報

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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:1999.12
  • 出版社: 中央公論新社
  • サイズ:20cm/284p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-12-002973-5
  • 国内送料無料

紙の本

気分の社会のなかで 神戸児童殺傷事件以後

著者 野田 正彰 (著)

リストラ、借金地獄、家庭内暴力など問題山積の世紀末日本を「気分の社会」と捉え、神戸の児童殺傷事件を始めとする社会現象、人間心理を鋭く分析し、「判断」より「気分」で動いてい...

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気分の社会のなかで 神戸児童殺傷事件以後

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商品説明

リストラ、借金地獄、家庭内暴力など問題山積の世紀末日本を「気分の社会」と捉え、神戸の児童殺傷事件を始めとする社会現象、人間心理を鋭く分析し、「判断」より「気分」で動いている社会を問う。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

野田 正彰

略歴
〈野田正彰〉1944年高知県生まれ。北海道大学医学部卒業。現在、京都女子大学現代社会学部教授。比較文明論、精神病理学専攻。「コンピュータ新人類の研究」で大宅壮一ノンフィクション賞受賞。

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評価内訳

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2009/04/04 08:32

投稿元:ブクログ

(2009.02.13読了)(2007.01.05購入)
1995年~1999年ごろに書かれた評論を収めた評論集です。
章立ては以下の通りです。
Ⅰ神戸連続児童殺傷事件
Ⅱまちの人類学
Ⅲ「明るい自閉」社会のディスコミュニケーション

第一章は、1997年5月に発生した事件に関連して書かれた評論です。「酒鬼薔薇聖斗」と名乗った14歳の少年に関するものです。2009年2月現在、25歳ということでしょうか。
犯人がまだ捕まっていない段階では、20代後半から30代であろう、と予想しています。(14頁)犯人が逮捕されると、14歳だったことに驚きました。
16歳未満の少年の場合は、死刑、懲役または禁錮にあたる罪の事件についても検察官に送致することはできない規定になっているそうで、通常は、家庭裁判所で、「保護処分」となり少年院に送られ、二年過ごす。その後、仮退院となり、20歳まで、保護司をつけて更生の経過を見るということになる。(25頁)
きっとその都度、ニュースとして報じられたのでしょうが、定かな記憶はありません。
社会は、犯罪の低年齢化に対応するために、少年法の改正論議を続けています。野田さんは、大学受験をなくし、大学入学資格試験の導入を提案しています。受験が諸悪の根源とみているわけです。どの学校に入るかによって、未来が見えてしまう現状を変えることが必要ということです。
受験の低年齢化の現状を見ると、当たっているといえるかもしれません。

●慢性の飲酒による人格変化(123頁)
成人になってから飲酒の楽しみを覚え、ほぼ毎日、量はそれほど多くないとしても、飲み続けると、中年になれば、アルコール性の人格変化が起こる。それは軽く酒が入り、快い気分になった精神状態が、しらふの時も持続していると想像すればよい。
(青木盛久・前ペルー大使に関する野田さんの感想です。)
●まさつ回避世代(155頁)
博報堂生活総合研究所による19歳から22歳の若者に対する1995年の調査結果
「まさつ回避」とは、「自然体」で、「よい子」で、「低温」で、「囲い込み」で、「無性化」しているという5指標から成り立っている。
「自然体」とは、何でもほどほどに無理せず、人と対立しそうになればなるべく関わらない。
「よい子」とは、親に反発することは恥ずかしいことであると思い、素直で、自分の将来は明るいと思っている。
「低温」と感じさせるのは、人付き合いはさっぱりしており、過程はともあれ結果が大切だと考えているから。業績アップのためにはワイロも仕方ないと、若者三人に一人が考えている。
また、多くの人間関係より、気の合った友達がいればよいと思う「囲い込み」好き。
そして、男女の区別を好まない「無性化」の傾向がみられる。
つまり、現実を素直に受け入れ、抵抗を少なくして楽に生きるのが今日の若者の特徴である。
●新聞に望むこと(223頁)
1.新聞は、大きな事件があると何でもかんでも報道する傾向がある。
2.社会面記事では常に弱者の側に正義があると思ってはいないか。
3.歴史の中での事件の位置付けを、出来るだけして欲しい。
4.国際報道を日本の視点からだけで行うのはやめてもらいたい。
5.日本の戦後社会は経済を中心に動いているとみなし過ぎていないか。
6.政治報道では個々の政治家の性格形成、コンプレックス、野心と、表向きの政策とのかかわりをきちっと分析していって欲しい。
7.社会が日本のように会社中心に動くのはあまりのも特異だ。
8.反戦・平和問題では、被害者意識だけが強調されてきた。
(2009年2月24日・記)

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