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共通感覚論(岩波現代文庫)
  • みんなの評価 5つ星のうち 3.7 6件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2000.1
  • 出版社: 岩波書店
  • レーベル: 岩波現代文庫
  • サイズ:15cm/382,7p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-00-600001-4
  • 国内送料無料
文庫

紙の本

共通感覚論 (岩波現代文庫 学術)

著者 中村 雄二郎 (著)

共通感覚論 (岩波現代文庫 学術)

1,296(税込)

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みんなのレビュー6件

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評価内訳

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紙の本

思考の実例、自分でとりあげた疑問を自分の思考で分析・統合

2003/03/30 18:44

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 常識は、日常経験の知として、素朴な意見と優れた経験知という両面性、両犠牲を持つ。この常識と、感覚特に視覚と触覚、および言語、記憶・時間・場所、との関連を論じることで、共通感覚をめぐる諸問題を多角的、包括的に考えた、哲学書である。共通感覚とは、すべての人間に共通な感覚のことではなく、個々の諸感覚(五感)の良く規制された使用から生まれる、諸感覚に共通で、それらを統合して働く、総合的で全体的な感得力である。 西洋哲学史概論のように、先人の思想の解説ではなく、又他人の思想を他人の思考で考えるのではなく、自分でとりあげた疑問を自分の思考で分析・統合し、自分の思想を作りあげている。内容は十分の一も解ったとは言えないが、 哲学では何を問題にし、どのように論理を展開し、種々の対象や概念を関係付けて捉えていくかは、分ったと思う。哲学に関する入門書や概論書を読むより、この本の様な思考の実例を読む方が良い。哲学者は、自然科学、心理学、精神病理学、絵画、音楽、あらゆる分野の知識を駆使して、論理を構成している。感心するほかはない。

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衰弱化・神経症化・鋭敏化の進む現代人の「精神」。私たちは、「心」を、「生活世界」を取り戻さなければならない。そしてそれは、見落とされていた「共通感覚」を捉え直すことから始まる。

2004/08/20 12:33

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:中堅 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 なんだか専門用語の匂いの、近づき難い感じがする「共通感覚(common sense)」だが、普通は「常識」と訳される身近な言葉なのである。
 本書は、「感性の覚醒」「哲学の現在」の二つの著作を貫く思索を決算するために、美術・哲学・動物学・精神分析・修辞学など、「かなり種類の異なった広範囲の文献」を利用しながら、common sense を巡り書かれたものである。

 common sense とはなにか? 
 消極的に、しかし簡単に答えれば、common sense とは、それなしでは、「誰もが知って守っているルールがわからず、他人とのあたりまえのつきあいができず、あたりまえのことを変に感じて、自分で自分が頼れな」くなってしまう、それなしでは、人間を「論理的に考えることのできる動物以上のものではない」生物としてしまう、人間を人間たらしめている総合的な能力、第六感なのである。

 小学生が「バトル・ロワイヤル」に感動し、あげくの果ては友達を殺してしまうような重度の神経症な症状を呈する現代において、この「日常生活」を支える知はいくら問い直されても、問われすぎではない。

  松岡正剛の「この人はよほどの編集哲学者なのである。」という言葉どおり、哲学者とは一冊の哲学書を書くのにこれほどの読書をこなさなければならないのか、と驚かされる程、多くの量の文献が注に記されている。しかし、だからといって他の哲学書の報告に終始しているわけではなく、著者は終始自分の課題に向けて力強い思索を貫き通しており、今から二十年以上前の著作だと感じさせない現代性を保っている。

 多くの人に本書を読んでもらい、日本にも哲学学者ならぬ哲学者がいることを知ってほしい。
------
「そうですね、彼らは頭で考えるからです。しっかりした人は頭で考えません、われわれは心で考えます」(C.G.ユングが伝える未開人の言葉)

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2004/09/27 00:22

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2007/11/21 11:51

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2010/02/12 09:59

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2012/02/05 21:53

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