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断崖、その冬の (新潮文庫)
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紙の本
アナウンサーの恋愛
2002/05/25 18:38
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ごまた - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公はある地方局の看板アナウンサー。もちろん美人の34歳。
仕事も充実、視聴者からの評判も良く、後輩たちからも慕われて
いる。34歳の年齢のせいで会社からは肩たたきも始まってきた。
そんな中突然に出会いが。相手は、プロ野球選手。
ケガの療養に訪れたその地で出会うのだが。ありがちーと思わずには
いられない設定でまるでドラマを見ているように読めます。
だんだんその男が主人公のすべてとなっていきます。
美人のアナウンサーの私生活を垣間見る感覚で、興味津々
読んでしまいました。あっという間に読んでしまいました。
紙の本
さみしい女
2002/07/14 01:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:絢子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
林真理子の作品を読むにつけ、その鋭い心理描写に感動するのだが、本著はいかんせん話が急ぎすぎていた。34歳の美人アナウンサーと年下の野球選手との恋愛が描かれているのだが、この野球選手が登場するまでが長い長い。それまでに、女性アナウンサーの年齢への焦りや職場で次第に居場所がなくなっていくことへの戸惑いなどが書かれているのだけど、もうその時点で話の大まかなところが掴めてしまいうのだ。いざ出会ってから、愛の終わりに行きつくまではあまりにもさらりと書かれていてとてもじゃないが感情移入できない。
野球選手もちっとも魅力的には思えない。なぜこんな男に「ミス北陽」とも謳われた美人アナウンサーがひかれるのか。いくら寒々しい北陸の冬を丹念に書かれても、職場から追われるかもしれない切迫感を書かれても納得できない。結局、さみしかったから? 人間はさみしい生き物であるけれど、さみしい女のさみしい恋愛をうわべだけ書かれても、読後に多くは残らない。