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- カテゴリ:一般
- 発売日:2000/03/01
- 出版社: 藤原書店
- サイズ:20cm/436p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-89434-170-0
- 国内送料無料
バルザック「人間喜劇」セレクション 第10巻 あら皮
紙の本 |
セット商品 |
- 税込価格:53,020円(482pt)
- 発送可能日:購入できません
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紙の本
あら皮、放蕩、風刺
2007/08/04 14:54
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:sanctusjanuaris - この投稿者のレビュー一覧を見る
怪しげな店舗で手に入れたあら皮のおかげで、
ラファエルという男は願いを叶えることが
できるようになる。
あら皮を持つ者は望みが必ず叶うが、その引き換えに
寿命が縮む。
悪魔との契約(欲望を満たすかわりに、
悪魔に魂を売る)というよく知られている題材が
そこにはある。
注目すべき点は、バルザックの放蕩論がこの作品で
コンパクトにまとめられているということだ。
放蕩と信仰の関係が述べられたり、
放蕩を悪魔に払う税金とする見解が出てきたりする。
かといって、バルザックは必ずしも、マルキ・ド・サドの
ように放蕩を賛美しているわけではないと思う。
友人エミールに連れて行かれたタイユフェールの屋敷での
乱痴気騒ぎの後のおぞましさ、後悔等を奔放な比喩で
描いている。
あら皮のせいで結局何一つ望むことができなくなる
ラファエルの最後の生き方は、とても皮肉なありさまだ。
バルザックの痛烈な風刺は、こんにちでも大いに
参考になると思います。
紙の本
やっぱりバルザックは、いい
2019/08/26 22:21
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「あら皮」はバルザックの出世作ともいえる作品で、1931年の作品、彼が31、2才のころの作品。この3年後に名作中の名作、ゴリオ爺さんが発表されている。ゴリオじいさんやのちの「従妹ベット」や「従弟ポンス」に比べて表現がまどろっこしい気がしないではない。しかし、何でも望みがかなうというアイテムを手にした人の哀れな結末というのは、現在にいたるまで数多く小説やドラマに登場しているだろうが、おそらくはどれもこの作品を超えることはできていないだろう。たとえば化学が登場し、物理が登場し、生物学や医学が登場し、このあら皮を分析しようとする工程は、この作品を真似ようとするだけの作者にはとても無理だろう。