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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2000/04/07
  • 出版社: 文芸春秋
  • レーベル: 文春文庫
  • サイズ:16cm/276p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-16-764001-5
文庫

紙の本

幻の声 (文春文庫 髪結い伊三次捕物余話)

著者 宇江佐 真理 (著)

【オール讀物新人賞(第75回)】【「TRC MARC」の商品解説】

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幻の声 (文春文庫 髪結い伊三次捕物余話)

税込 682 6pt

幻の声 髪結い伊三次捕物余話

税込 560 5pt

幻の声 髪結い伊三次捕物余話

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みんなのレビュー66件

みんなの評価4.1

評価内訳

紙の本

人間心理の機微を巧みに描いた人情時代劇

2024/01/26 22:18

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る

人間心理の機微を巧みに描いた人情時代劇。とは言え、善人が悪を罰する単純な勧善懲悪劇とは大きく異なる。主役も人間としての弱みや心の傷を抱えた生身の人間として描かれており、事件の決着も人間社会の灰色部分にどう向き合うかといった問いかけのように感じられる。よって結末の良否に関しては読み手の思想に大きく左右される気がする。よって単純明快を好む私には少々「すっきりしない、後味が悪い」といった感覚が残るため、作品の面白さに反して評価が低めになってしまったのが残念。

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紙の本

幻の声

2020/11/04 07:11

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yukko - この投稿者のレビュー一覧を見る

宇江佐真理さんのデビュー作とのことで読み始めました
主人公の伊三次は店を持たずに直接得意先を訪問する
「廻り髪結い」そういう職業も初めて知りましたが、
それとは別に定廻り同心の小者(手先)もやっています
時代劇でよく登場する岡っ引きとも違っているようです

登場人物が善きにつけ悪しきにつけ憎めないキャラクターで
ほんのり暖かい人情を感じられる話でした

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紙の本

老婆のきもち、やさしいきもち

2016/11/20 17:59

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る

『備後表』に号泣。路地裏に住むなんの名声もない老婆が編む畳が随一と、お屋敷御用達で大人気。名誉なことではあるけれど、畳として人手に渡った瞬間からもう目にすることができなくなる。あるとき、ふと伊佐三にいう、「自分の編んだ畳をみたいなあ」と。苦労が多く、ただの商売の品とはいえ精魂こめ作り上げた畳に愛着を持ち忘れないでいる。これぞ職人の鑑。いろいろ手を尽くしほんの一瞬、自分の作品を目にすることができた老婆。その老婆を慈しむ伊佐三と不破。優しい気持ちがこれほどまでに詰まった作品はなかなかない。宇江佐さんに感謝。

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紙の本

これからの作者だと思う。

2013/10/14 22:14

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:とろうずら - この投稿者のレビュー一覧を見る

まあまあでした。

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紙の本

シリーズ第1作目

2011/11/22 11:19

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:renogoo - この投稿者のレビュー一覧を見る

時代小説のシリーズにうかうか手をだすとかなり面倒なことになる。
シリーズになると、とにかくずーっと続く。
えんえんとお付き合いしなければいけないというしがらみ。
池波正太郎の剣客商売、鬼平、梅安、平岩弓枝の御宿かわせみなどなど。
時代ものの第一作目を買うということは、この先の長いお付き合いを予感させる。

今回は、そんな時代小説新シリーズ。一体どれだけ続くのか分からないが借りてしまった。
ちょっと、かわせみを思い出させる話だった。
深川芸者の文吉と髪結いの伊三次の恋のはなし、お互い25とかなり年になってきているのだが、伊三次がいまだに床をもたない髪結いなので、文吉を養えないために、紐のような存在となっている。
その上、八丁堀の同心の手先もやっている。お金もあんまりもらえないのに。それも文吉には不満。
文吉も伊三次といっしょになりたいのだが、伊三次の遠慮に困惑する。
伊三次も一生懸命お金をためて、文吉といっしょになろうと思うのだが、そのお金も盗まれてしまう。
伊三次にぜひがんばってもらいたい、このままだと文吉に新しい旦那がついてしまうかも。
こんな二人の周りで、事件がおこるってな感じ。
おもしろいのは、いつもこの二人が主人公の短編ではなく、他の登場人物たちと入れ替わり立ち代りで話がかかれているところ。このスタイルはぜひ貫きとおしてほしい(もうシリーズ完結してるかもしれないが)。

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紙の本

私は許せない

2010/10/18 02:45

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:saihikarunogo - この投稿者のレビュー一覧を見る

許せない! 弥八が!
髪結い伊三次が一生懸命貯めた三十両を盗んだ弥八が、無罪放免になるなんて。
伊三次は、髪結い床の株を買って、芸者の文吉ことお文と結婚するつもりだったんだ。その夢が破れたのに。

北町奉行所同心不破友之進の妻いなみが、伊三次に、弥八を許すように説得するのだ。いなみは、元は武家の娘だったが、不運が続いて遊女になった。彼女を身請けするために、不破友之進は三十両払った。そのお金は、友之進の父が、不破家の書画骨董を売り払って作ってくれたお金だった。このような恥を打ち明けるのだから、伊三次も弥八を許してやってくれ、っていう。

> 「株はお金さえあればいつでも買えますね?」
> 「弥八の命は失ったら後では買えませんよ」

そりゃあ、三十両どころか、十両盗んだら死罪、っていう、当時の刑罰は理不尽に重すぎる。だけど、無罪放免にするのも理不尽だ。弥八は十七歳。友之進は、十両未満のお金を盗んだことにして、「重敲(じゅうたたき)」ぐらいで許してやらないか、と伊三次に言った。それでも伊三次の気は済まない。当然だ。読んでいる私は、こんな弥八という男は、江戸から追放するべきだと思った。だけど、弥八の面倒を見ている留蔵親分は、彼を養子にするつもりでいる。いなみは、こんなに愛されている弥八が、これ以上悪くなるはずはない、これからは心を入れ替えて真人間になるはずだ、と言う。とうとう、伊三次は、いなみの説得に負けて、泣きながら、わたしは何も盗まれていません、と言ってしまうのだ。なんてことだ!

弥八は、三十両のお金だけでなく、紋付も盗んで質屋に売っていた。それを留蔵親分が請け出して、五両のお金を付けて、伊三次に返してくれた。弥八は、何の罰も受けず、何の償いもしていない。手をついて謝っただけだ。こんなばかなことがあるか!

いなみという女は、一体全体、何様のつもりだ。

いなみは、隣家の主婦ゆきが、放火癖があるのに気づき、わざと、自分の親の仇のことをしゃべる。ゆきは、いなみに同情して、いなみの仇の家に放火した。幸い、死者は出なかったけど、仇は火傷を負った。

いなみは、なんて卑怯な女だ。

しかも、隣家の主は、妻が放火をしたことを知り、絶望して、妻を斬り殺し、我が家に放火して焼身自殺を遂げた。もし、いなみが、ゆきをそそのかさなかったら、こんな悲劇は起こらなかったのに!

いなみという女は、弥八よりも、もっと許せない。

「髪結い伊三次捕物余話」シリーズは、全編、美しい文章で情緒豊かに綴られている。江戸の堀や道や空の色、匂い、登場人物の仕草、一日の朝昼晩に移り変わる家の中の明るさや暗さ、季節ごとの行事、それらの描写が、さして言葉数を費やさずに肌理細やかに描写されている。何よりも、登場人物の歯切れのいい江戸っ子言葉は、何度読み返しても気持ち良い。伝法な辰巳芸者の文吉ことお文と、伊三次との会話は、ほれぼれするほどだ。

髪結いの伊三次が、牢の中で死罪の判決を待つ女の髪を結う場面もいい。牢役人に頼んで湯を持って来て貰い、女囚の汚れた顔や首を、湯に浸した手拭いで拭いてあげる。何日も櫛を入れていない髪も丁寧に解きほぐして、かゆみのあるところもやさしくかいて、きれいに結い上げた。そうしてみると、彼女はたいへん美しい女だった。女は、なぜ、ろくでもない男の罪を被って名乗り出たかを、伊三次に告白する。伊三次の優しさと丁寧な仕事ぶりが彼女の心を解きほぐしたのだ。

でも、彼女は、今更、助かるつもりはなかった。翌朝、牢役人は、彼女が、伊三次の道具箱から盗んだ剃刀で自害しているのを発見した。

このシリーズは、悲しい話が多い。そのなかで、伊三次とお文とが、危ういながらも、ふたりの愛をかなえて添い遂げようと、懸命にけなげに生きる姿がいい。なんとか、このふたりがうまくいくようにと願わずにいられない。

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紙の本

珠玉の短編集

2010/01/15 15:34

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ゆこりん - この投稿者のレビュー一覧を見る

日本橋の呉服問屋成田屋の娘がかどわかされた。下手人を捕らえて
ほっとしたのもつかの間、翌月になり下手人は自分だと女が名乗り
出てきた。深川で芸者をしている駒吉という女だった。彼女はなぜ
下手人の男をかばおうとするのか?そこには秘められた悲しい過去が
あった・・・。表題作「幻の声」を含む5編を収録。髪結い伊三次捕物
余話シリーズ1.

「短編集はばらつきがあり、全ての話がいいというわけにはいかない。」
ずっとそう思ってきたが、この作品を読んでその考えが見事に覆されて
しまった。どの話もすごくいいのである。ひとつひとつキラキラと輝いて
いる。「幻の声」に登場する芸者駒吉の心情には、ほろりとさせられた。
「暁の雲」に登場する塩魚問屋のおかみを襲った不幸の結末には、胸を
痛めた。「赤い闇」では、同心不破の妻いなみの壮絶な過去や、隣に住む
村雨家の悲劇に、つらいものを覚えた。「備後表」にはたっぷり泣かされ
た。そして、「星降る夜」では、さまざまな人たちの心の葛藤に、読みな
がら一緒に悩んだり、悲しんだりし、さらに感動も味わった。起伏に富んだ
ストーリー展開は、この作品を味わい深いものにしている。登場人物も
かなり魅力的だ。伊三次と文吉はこれからどうなるのか?この先がとても
楽しみなシリーズだ。

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紙の本

伊三次誕生10周年を機に再読した。初心忘るべからず。

2007/09/16 11:35

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:トラキチ - この投稿者のレビュー一覧を見る

宇江佐真理さんの髪結いシリーズは現在第7作まで出ているが、伊三次誕生10周年を機に読み返して見ることとした。

副題の“捕物余話”が示すとおり、通常の捕物帖と違って恋愛を軸とした人情話的要素が強いのが特徴である。
本作に収められている全5話のうち、もっとも感動的である「備後表」以外どの犯人も決して悪人として読者に受け入れられない点が非常に印象深いです。
いわば作者の温かさが滲み出ている作品だといえるのだけど、その温かさが主要登場人物のキャラに乗り移っていると言っても過言ではないのであろう。

主人公である伊三次。
床を構えない廻り髪結いを職としている25才の下戸男であるが、本業とは別に下っ引として同心、不破の手下の顔も持っている。
デビュー作なれど全5編の構成もすこぶる良い。
最初の3編は伊三次・お文・不破の主要登場人物の生い立ちをそれぞれの視点から事件をまじえて読者に披露する。

一話一話の捕物的要素(ミステリー度)は低いんだけど、脇役も含めてそれぞれの登場人物の生い立ちが語られ、それがいかに展開していくかがこのシリーズの楽しみであると思われますね。
あとは、気風のいいセリフの飛び交うお文と伊三次との関係も含めて目がますます離せなくなるのですね。

あらためて読み返してみると、不破の妻のいなみがとってもいい味を出しているんですね。最後の「星の降る夜」の伊三次を諭すシーンは「備後表」でおせいと一緒に畳を見に行くシーンと並んで本作の中ではもっとも印象的で感動的なシーンと読者の脳裡に焼き付くであろう。

男性読者の立場からして伊三次を弁護したいと思う点を最後に書かせていただきたい。
恋人であり深川芸者であるお文に比べて頼りないのかもしれないが、その欠点を補って余るほどの長所が彼にはある。
そう彼の“一所懸命生きていこうとする”姿がお文の胸を打つ。
いや読者の胸を打つと言ったほうが適切であろう。
普通“健気”という言葉は男性には使わないのであろうが、伊三次にはあてはまるような気がするのである。 
このあたり、作者の宇江佐さんの女性読者を意識した気配りは賞賛に値する。

伊三次を見るとまるで、私達現代人が日頃忘れているものを思い起こさせてくれているように感じるのである。
それは“目標を持って生きる”ということに他ならない。
読者を強く意識した人物造形が本シリーズの最大の特徴である。

ラストでお金を盗られた伊三次であるが、お文との仲はこじれなかった。
二人の幸せをこのまま次作以降も読者にお裾分けしていただけるのだろうか。

続きが気になって仕方がないのは決して私だけじゃないはずである。

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紙の本

もうひとりの伊三次

2004/11/23 14:09

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オクヤマメグミ - この投稿者のレビュー一覧を見る

先日読んだ『深川恋物語』が良かったので、他の作品も読んでみたいと思っていた。そこで選んだのが本書。どうやらデビュー作のようである。
本業の髪結い(しかし床は持たず、流している)の傍ら、町方同心のお手先を勤めている伊三次・25歳。岡っ引きの下に『下っ引き』という立場があるのを初めて知った。 
恋仲の芸者・文吉に飾り櫛のひとつも買ってやれないことを嘆く伊三次だが、彼にはちゃんと目標があって、そのために日々懸命に生きている。
髪結いの腕前も、その流れるような手つきから相当なもののようだ。それが読み手にもちゃんと伝わってくる。
主人公の伊三次はもちろん、脇役たちもかなりユニークで時折主役を差し置いて事件を解決したりする。
彼らに引き込まれて一気に読んでしまった。

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紙の本

デビュー作にして…

2001/09/20 05:17

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ヒグマ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 著者は北海道函館市在住の主婦作家。いつかインタビューで語っていたが、家事の合間に、台所の食卓用テーブルで執筆しているそうな…ところがどっこい、これが上質な時代小説です。
 主人公は髪結いを本業としながら、町方同心のお手先という裏の顔も持つ伊三次。他に二人の主要人物がいる。ひとりは伊三次の情婦(いろ)で、男まさりな深川芸者お文。もうひとりは伊三次が仕える同心・不破友之進だ。
 五つの短編からなる。最初の三編は主要人物三人の顔見せ的な話。それぞれの生い立ちやら出会いのきっかけやらが、いちいち魅力的なエピソードと共に語られる。五編すべてがいいのだが、四編目の「備後表」は特に、もうどうしようもなく泣けます。
 「筆が立つ」とはこういう人のことを言うのだろう。これがデビュー作とは。まったく、オドロキの完成度。細かいところが、とてもうまい。主人公の髪結い、伊三次が髪を結う場面など、きっちり描写されていて、読んでいて気持ちいい。人の心の微妙な動き。日常の中で、ふと感じる季節感。心が洗われるような小説。

☆ ヒグマ文学館

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2006/09/19 15:14

投稿元:ブクログ

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2006/09/25 01:51

投稿元:ブクログ

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2006/11/04 07:33

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2006/11/29 15:27

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2006/12/04 05:13

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