紙の本
仮面の島 (講談社ノベルス 建築探偵桜井京介の事件簿)
著者 篠田 真由美 (著)
ヴェネツィアの小島に隠棲する未亡人に不吉な影が忍び寄る。亡き夫の息子が企てる島の売却、招待した女性ライターの失踪、未亡人に寄りそう女彫刻家にも暗い過去が。不穏な風は二つの...
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商品説明
ヴェネツィアの小島に隠棲する未亡人に不吉な影が忍び寄る。亡き夫の息子が企てる島の売却、招待した女性ライターの失踪、未亡人に寄りそう女彫刻家にも暗い過去が。不穏な風は二つの殺人事件を呼び…。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
篠田 真由美
- 略歴
- 〈篠田真由美〉1953年東京都生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。東洋文化専攻。作家。著書に「この貧しき地上に」「桜闇」「彼方より」「イシュタルの子」など。
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篠田さんのファンで、かつヴェネツィア好き、という人には食い足りないかも?
2003/08/19 01:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:アルテミス - この投稿者のレビュー一覧を見る
篠田さんのファンでヴェネツィア好きの私は、今度の建築探偵がヴェネツィアを舞台にしている、と知った瞬間に、深春や蒼があの迷宮のような街で、街と事件の両方に幻惑されていく話に違いない、と勝手に思い込んでしまった。が、深春はとっとといなくなってしまって、事前に想像していたようなシーンは蒼が仮面にマントの人物に後をつけられたところぐらい。
まあ、読みもしないうちに想像が暴走してしまった私がいけないのだが、メインの事件がヴェネツィア本島ではなく架空の島で起こるので、せっかくヴェネツィアを舞台にしながら、街そのものが話題となるのはストーリーとは直接関係のないところでだけというのがちょっとさみしいのだ。
もっとも、あのラグーナの茫漠とした風景、あれも確かにヴェネツィアであり、この巻の真の主人公というべき羚子の心象にはふさわしいものであると思う。今回のストーリーで、羚子の館をヴェネツィア本島に置いたら、物語が空回りしてしまうだろう。
そういいながら、同じシリーズで同じ街を舞台にすることはないんだろうなーと思うと、やっぱりもったいないと思うのであった。
ところで、この本を読んだ翌年にまたヴェネツィアへ行って、京介の昇ったコンタリーニの螺旋階段を昇り、神代さんの飲んだチョコラーテ・コン・パンナを飲み、深春と蒼が食べたクラブサンドを食べてくるあたり、私もミーハーだなあ。
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水の都の情景が美しい
2002/01/21 01:04
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:marikun - この投稿者のレビュー一覧を見る
桜井京介、ヴェネツィアへ…イタリアへ行きた〜い!!! 情景がものすごくキレイで篠田さんの本領発揮の1冊です。
もう少し犯人たちの内面に踏み込んで欲しかったような気もしますが、充分と言えば充分。登場人物紹介で、京介が「30才、肩書き無しの建築史研究家」、深春が「30才、フリーター」になっているのが、笑えましたね(笑)。
すごく私の友人関係の理想に近いフレーズがあったので、ちょっと引用します。
「別に意見がいつも同じである必要はない。ただある程度興味が共通していて、ちゃんと話が出来てお互いに見つけたものを教えたり、教えられたりできる道連れ。そんな人がそばにいてくれたら、ひとりよりずっと楽しいだろう。」
簡単なようだけど、適度な距離感をもった人間関係って難しいですよね…。