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紙の本
生産機械の設計を基礎から解説。物づくりを忘れかけた大学生や新社会人技術者に薦める一冊
2000/10/05 00:15
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投稿者:山口 滋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
書名から想像すると多くの機械工学関連のJISや規格便覧のエッセンスを広く集めて編集した書のように思えるが,内容は工作用機械の設計や動作に関して限定されており,この分野の設計技術者入門書として位置づけられよう。
本書は全4章で構成されている。「1章:緒言」に続く「2章:基本設計」で,機械設計の原点を説くため,機械の設計に関する物理,すなわち質点や剛体の力学を中心に記述がなされている。「3章:詳細設計」はクラッチや歯車といった機械要素の設計を中心に議論を進め,最後の「4章:生産設計」は,軸受けやキー溝といった部分に焦点をあてながら製作図面,面精度や工作の実際を整理し解説している。
全般にわたり,歯車など動力伝達要素の設計例や演習問題が豊富でそれらの基本は,筆者がわかりやすく基本,詳細,生産設計の過程でどのような関連づけをすべきか概説している。しかし,機械材料や構造力学について説明は少なく,SI単位系と重力単位系の変換を単なる換算値でしか扱っていないことは読者が初心者であれば実際の設計でとまどうであろう。各章で参考文献が多く紹介されているので,本書を参考にさらに工作用機械設計の知識を増やそうという読者は,多少価格が割高ではあるが有効に活用できよう。
(C) ブックレビュー社 2000