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商品説明
人には恋愛体質の人とそうでない人がいる。特定の相手と長く関係を持続させていける能力を持っているのは非恋愛体質の人なのだ。もう半分の人生を考え始めた人々に贈るエッセイ。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
山本 文緒
- 略歴
- 〈山本文緒〉1962年神奈川県生まれ。神奈川大学卒業後、OLを経て作家活動に入る。著書に「眠れるラプンツェル」「あなたには帰る家がある」「ブラック・ティー」「きっと君は泣く」ほか。
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紙の本
人は幸せじゃないといけないわけなのかな
2001/03/01 23:52
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nory - この投稿者のレビュー一覧を見る
ここでは自ら恋愛体質と言い切る彼女の10代、20代、30代の結婚観が書かれている。
私は結婚や離婚、出産などは、完全にパーソナルな問題だと思っている。いろんな生き方を選ぶ自由は誰にでもあるし、まわりがとやかく言うものではないだろう。損か得かという議論も聞こえてくるけれど、そんなものはないと思う。ただ、やりたいようにやればいいというだけだ。自分が選んだ行動が損か得かなんて、何と比べて判断するのだろう。もうひとりの自分を想像して? それとも他人の人生と?
生活にかかるコストや、家庭や社会での役割分担という意味の損得はまた別問題だ。私が言いたいのは、そういう問題に対する自分の納得度数のことで、絶対値はあっても相対値はないということだ。
山本文緒自身は20代で結婚して、その後離婚。今のところ、生涯独身でいるだろうと思っているらしい。しかし世間というものは、結婚しない人を何だか不幸せみたいに言うものだ。自分の価値観を人に押し付けようとする人には、敵意さえ持ってしまうのだが、そういう人はたぶん自己肯定したいのだろうなと思うので、黙って流すことにしている。しかし時には闘うことも必要で、そんな大きなお世話な風当たりに吹き飛ばされないような強さも持っていなければならない。
あとがきには「人は幸せじゃないといけないわけなのかな。少しくらい不幸でもいいんじゃないかよ」とある。強迫的幸せになりたい症候群、もしくは癒されたい症候群が増殖している中で、この言葉はいろんなことを経験してきた大人の言葉として重く響く。結局、人は両手に抱えられる以上のものは持てないのだと、私も思うのだ。
紙の本
私の願望。
2003/01/24 03:43
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yuuko - この投稿者のレビュー一覧を見る
私にもこの作者のようにいくつで結婚し、いくつで出産し、良い妻、良い母となるっていう強い思いがあった。そして、それは自分に絶対出来ると信じ込んでいて、きっと良い家庭人になると思っていた。あの頃はこういう願望を持っていた。
時は流れ、結婚しますというとき、私の願望はすっかり変わってしまっていた。
自分にも妻が欲しい、一緒に生きていくパートナーが欲しい、私も尽くされ癒されたい、子供は無くってもいい。こんな具合。
結局心は不確かで、そのときそのときで一番の願望を大切にしていこうという思いになった。
結婚できないけど、結婚の望みは捨てず、でも結婚しないときのために老後のたくわえをしていく。もし結婚したならそのたくわえをあたらしい生活に、結婚という物に有効利用すればいい。
子供を持たないなら、子供にかかる分を自分たちの楽しみに蓄え、子供が出来たら
子供のために使えばいい。
固い頭で考えないで、望みと願望は捨てず、最後のジョーカーとして持っておく事も自分の選択であると教えられ、ずいぶんスッキリし、心が軽くなった。
決め付けずに柔軟に願望をかなえていく事の楽しみをおそわった。そんな一冊でした。