２０−２１世紀ＤＥＳＩＧＮ ＩＮＤＥＸ

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投稿者：日経デザイン　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　21世紀のデザインは何をすべきなのか。本書は20世紀のデザインを総覧し体系づけ、現在私たちを取り巻く社会環境や技術進展の方向を見つめ直すことで、次世紀のデザインに指針を与えようとする。企画監修者の水野誠一氏は、「いま私たちは、単なる『プロダクト・デザイン』を考える時代から、包括的な『ホロ・デザイン』を考える時代へ進化すべきことに気づきつつある」と言う。デザインは市場経済から環境問題まで視野に入れ、モノの消費システム、使用システム、さらにはそれを受け入れる人間の心理効果までを対象とする時代が到来している。当然、本書の執筆者のバックグラウンドも多岐にわたることになる。建築家、美術家、デザイナー、メディア研究家、社会学者、科学者といったさまざまな分野の60人が文章を寄せている。「デザイン・レヴュー2000」では、20世紀に誕生した100のモノや事柄について、建築、交通、住宅設備、ファッション、大衆消費社会、スポーツ、メディア／情報、医療、新素材、テクノロジー…、というような項目に分け、誕生の経緯、存在意義などを論じている。デザインの未来を考える際の新しい視点を具体的に示してくれる一冊だ。
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