サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

7/1【HB】hontoポイントおかわりキャンペーン(~7/31)

アウトレットポイント5倍キャンペーン ~7/31

電子書籍化お知らせメール

商品が電子書籍化すると、メールでお知らせする機能です。
「メールを登録する」ボタンを押して登録完了です。
キャンセルをご希望の場合は、同じ場所から「メール登録を解除する」を押してください。

電子書籍化したら知らせてほしい

コンセント
  • みんなの評価 5つ星のうち 3.6 51件
  • あなたの評価 評価して"My本棚"に追加 評価ありがとうございます。×
  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2000.6
  • 出版社: 幻冬舎
  • サイズ:20cm/298p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-87728-965-8
  • 国内送料無料

紙の本

コンセント

著者 田口 ランディ (著)

「兄が死んだ。兄は2カ月前から行方不明になっていた。こうなる気がしていた」。兄はなぜ引きこもり、生きることをやめたのか? 一人の人間の死が生んだ多くの謎を、残された人間は...

もっと見る

コンセント

1,620(税込)

ポイント :15pt

現在お取り扱いができません

電子書籍化お知らせメールヘルプ

メールを登録する

ワンステップ購入とは

ワンステップ購入とは、ボタンを1回押すだけでカートを通らずに電子書籍を購入できる機能です。

こんな方にオススメ

  • とにかくすぐ読みたい
  • 購入までの手間を省きたい
  • ポイント・クーポンはご利用いただけません。
  • 間違えて購入しても、完了ページもしくは購入履歴詳細から簡単にキャンセルができます。
  • 初めてのご利用でボタンを押すと会員登録(無料)をご案内します。購入する場合はクレジットカード登録までご案内します。

キャンセルについて詳しく見る

新刊お知らせメール登録

この著者の新着情報

一覧を見る

あわせて読みたい本

この商品に興味のある人は、こんな商品にも興味があります。

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

このセットに含まれる商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

商品説明

「兄が死んだ。兄は2カ月前から行方不明になっていた。こうなる気がしていた」。兄はなぜ引きこもり、生きることをやめたのか? 一人の人間の死が生んだ多くの謎を、残された人間は一生かけて解いていかなければならない…。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

田口 ランディ

略歴
〈田口ランディ〉東京都生まれ。広告代理店、編集プロダクションを経て、ネットコラムニストとして注目される。著書に「もう消費すら快楽じゃない彼女へ」などがある。

この著者・アーティストの他の商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

みんなのレビュー51件

みんなの評価3.6

評価内訳

紙の本

精神をゆさぶられる

2002/06/07 13:01

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:クリーム - この投稿者のレビュー一覧を見る

 田口ランディの作品を読んだのはこれが始めて。恥ずかしながら、もちろん田口ランディがネットコラムニストであることや、エッセイを書いていたことなどもつゆ知らず。たまたま本屋で、その表紙に惹かれ出会ったのがこの作品。
 しかし、これが読んでビックリ。こんなに夢中になって読んだのは久しぶりというくらいに、作品の中に引き込まれてしまった。
 「引きこもり」はただの精神病の一種だという位にしか思っていなかったし、その人たちにとってこの世界がどんな風に映っているかなんて、考えてみたこともなかった。
「生き難い」からこそ、コンセントを抜くことによって、この世界との繋がりを断つ。それが生きる手段のひとつなんだ。 
 とにかく世界、人々の意識、全てが繋がっているという考え方が面白いし、スケールが大きい。
 そんなわけで素材が興味深い上に、田口ランディの表現力も素晴らしい。だからこそ、この本を読んでいる間、私は変に精神が昂ぶり、魂を揺さぶられている、そんな気さえしたのではないだろうか。 
 

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

新しい人体の不思議

2001/01/09 19:58

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:華  - この投稿者のレビュー一覧を見る

21世紀間近の私に大きな衝撃を与えた田口ランディ…
この本を読みたいと思ったきっかけは、彼女のメールマガジンであった。
何かの拍子に彼女と知り合い、この本に出会い、
人生に新しい可能性を発見した。

今まではシャーマニズムにオカルト的な匂いを感じていたが今では違う。
他人の人生を救いたいというおこがましい考えを持っている訳ではないが、
シャーマンになりたいっ!と素直に感じた。
しかし、これではあまりに突飛なので、私はせめて一つだけと、胸に刻んだ事がある。
いつか、シャーマンと呼ばれる人に会いに行く!
シャーマンは我々にとって、存在意味があるからこそ存在するのだ。
シャーマンとは、世知辛いこの世の中を生きてゆく我々にとって、一つの救世主であるといえる。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

不思議な世界へGO!

2002/06/08 13:59

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Alice - この投稿者のレビュー一覧を見る

始めのうちは死んだ兄の死体の状態があまりにリアルでちょっと気持ちがわるくなりそうだったのに、読んでいるうちにどんどん物語に引き込まれてゆきます。気が付いたら、見たこともない世界なのに白昼夢をみていました。もしかしたら、見えない空間に別世界が存在するのかも…。あっちの世界に手が届きそうで届かないところがなんとも面白いです。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

現代小説らしい小説の面白さ

2002/03/10 17:32

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:けんいち - この投稿者のレビュー一覧を見る

 作者が有名になったことや、小説自体が映画化されるということによって、より多くの読者の注目を浴びいる本というのは、その読まれ方において“幸福”なのだろうか。例えば、小説を原作に持つ映画を観た後に、「小説より映画の方が面白い」という声よりも「映画よりも小説の方が面白い」という声を聞くことが多いという事態は、小説には小説の魅力があり、それは映画化によって必ずしも生かされるわけではない、ということを示しているだろう。今や田口ランディは時の人となった感があるし、『コンセント』は映画化されている。そのことは“幸福”な事態に違いないが、ともすると“小説”としての『コンセント』に向き合う機会を逃してしまうことにはならないだろうか。
 というのも、『コンセント』の面白さは、端的にそれが“小説”である点にこそあるからだ。もちろん、ここでいう「面白い」とは、明るい楽しさやハッピーエンディングにむけての奇想天外な展開にあるのではなく、むしろストーリーそのものは暗いといっていいし、頻出するイメージには不気味なものが多い。それにもかかわらず、いや、それだからこそ『コンセント』が面白いのは、他でもない主人公に、われわれ読者が数頁を読むうちにシンクロしてしまうからである。様々なエピソードから浮かび上がる主人公は、平凡であるとは言えないまでも、現代的な一人物であるし、読者の生活とはかけ離れていようとも、容易にイメージできる範囲の人間として描かれている。しかも、その主人公が直面する現実世界のトラブルや、それらと表裏をなす無意識のトラウマは、同じく現代人として私達が抱えている(筈の)ものである。それが言葉によって書かれることで、私達は想像力を活性化させながら自分に近しい世界としてそれを受け入れることが出来る、というより、気づいた時には主人公にシンクロして自らの無意識の精神世界を手探りしていることになるだろう。何しろ、主人公の無意識は、“謎”として現実世界に顔を出すのだが、その要因を無意識の精神世界に探っていく過程が、まるでミステリー仕掛けのように展開していき、しかもそれはミステリーと違い心の探索である以上、唯一の完全なる答えには辿り着くことがない(第一そんなものはないだろう)。そしてこうした読書体験は、確かに娯楽というには少し“重い”かもしれないが、主人公の抱えるトラブルや希望がもしあなたのものでもあるならば、頁を閉じた後も『コンセント』読書体験は続いていくことになるだろう。気づいたときには、今度はあなた自身の心の探索が始まっているのだ。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

繋がる

2002/01/07 18:55

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:nory - この投稿者のレビュー一覧を見る

 作者の兄がひきこもりのあと衰弱死をしたというのは知られた話だ。これはその死の謎を彼女なりに解いてみようとした物語である。

 この中で「コンセント」という言葉は「何かと繋がる」という意味で使われている。その「何か」とは人の意識であったり、記憶であったり、もっと大きな世界であったりする。
 ふだん私たちは他者との意識を遮断している。家族だろうが、友人だろうが自分の中には侵入させない。そうやって身を守り、傷つくことや破壊することを押さえ込んでいる。
 自分の意識をオープンにするということは、とてもしんどいことなのだ。人の意識がとめどなく流れ込み、受け入れ容量を超えてあふれだす。調整する力があればいいのだが、無力な人間は壊れてしまう。そうなる前に堰を作ってせき止めるしかない。

 しかし、繋がることに身をゆだねてみれば、もっと違った何かが見えてくるかもしれない。兄の存在と死は悪いだけのものではなかった。大切なことを教えてくれるものだった。角度を変えただけで、今まで見えなかったことがわかってくる。もっと大きなものを手に入れることができる。
 今、私たちが悪だと思って憎み、敬遠して避けようとしているものは、じつは別の世界へ繋いでくれるものなのかもしれない。その世界へと足を踏み入れるためには、コンセントにプラグを差し込んでみるしかない。そうするほうが意外と楽になれるような気がする。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

話題の1冊

2001/10/07 18:18

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:すいか - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は結構、私の回りでも話題になってて読み始めたら一気に読みきりました。ラストは私にとっては、とても意外な結末でした。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

一気に読ませていただきました。

2001/10/05 23:31

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:タカイチ - この投稿者のレビュー一覧を見る

読み始めのけだるい感じから、終わりの方の、疾走感に至るまで、よかったとおもう。ただ、ひきこもりの、お兄さんのことを、もう少し具体的にかかれていたら良かったです。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

「コンセント」のリアリティ:「臭い」

2001/09/08 00:31

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:作家 マクラン - この投稿者のレビュー一覧を見る

 私達にとってリアリティとは何だろう。まず、視覚的なことで考えてみると、絵画と写真、私達にリアリティを強く感じさせるのは、常に、後者だろうか。時間、場面、瞬間、様々な要素に絶好の機会が与えられた写真は、確かにそうかも知れない。しかし、見る者の脳裏に刻み込まれる強烈なリアリティ、そして、作品としての強い印象、時に、ある種の美学は、前者においてこそ、より強く実現されていることも珍しくはないと思う。レーピンの「ヴォルガの舟曵き」やペーロフの「ドストエフスキー」、あるいは、アングルの描く肖像画など、これらが醸し出す現実感は、その世界、その空気の中に、私達を引き込む強い力を持ち、その印象は創作物であるからこそ、強烈である場合もあるだろう。
 田口ランディ氏の「コンセント」という作品。この魅力は、強烈なリアリティだ。3章と4章とに顕著に見られる、リアリティだ。その第一は、実際に経験しないと入り込んでこないと思われるような、マニアな事柄への言及だ。そして、もう一つ、その現実感が、現実やノンフィクションを超えているように思わせられる、その理由は、現実が、一度、作家田口ランディという人間の脳を通過して表現されているからではないか。「人間の脳を通過する」、即ち、一人の人間の脳に強烈に印象づけられた、その振幅や波長、大きくなったり、小さくなったり、長くなったり、短くなったり、そうしたものが、読者という、人間の脳に、激しい共鳴を生じさせるからではないか。私達は、現実という対象を平板に認識しているわけではない。その強弱や陰影が取捨選択され、デフォルメされた結果が、その現実を、より一層浮き彫りにするだろう。そのことが、現実を超えて人間の脳のロジック(論理)に同化したリアリティを生むと言える。少なくともこの作品を読む限り、この作者の真骨頂は、この、多くの読者の脳(もちろん心も、ここにある)を共振させる力にありそうだ。そして、私も、同じように振るえるように伝わる、この小説の生々しい「臭い」が好きだ。
 以下のように言うと、作者やファンには怒られるかも知れぬが、忙しい人、情報のぎっしり詰まった本しか読まないと言う人も、3章4章、そして、24章25章だけでも、読んでみることをお勧めしたい。きっと、この「臭い」が伝わって来るだろう。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

激しさ

2001/08/17 09:20

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kosaka - この投稿者のレビュー一覧を見る

 兄の変死から物語は始まる。主人公の兄はあるマンションの一室で人知れず死んでいた。その現場に立ち会った影響からか、兄の幻覚を見たり死臭を感じる様になる。主人公は心理学を学んでいたといい、自分自身の症状・精神状態を冷静に分析する。分裂症気味な状態になっていく人が冷静に分析する姿は気持ちの悪いものだ。結末では沖縄のシャーマンに会い開眼する。この物語は三部作の一作目ということで、第二作目である「アンテナ」につながる結末となっている。そのためか、前半と後半で内容、文章ともがらりと変わっている。勢いのある文章と内容であるため、読了するまでの時間は早かった。著者のメールマガジンを購読している一読者として、この書を読んで著者の印象が少し変わった。著者の中にある激しい心理の発露なのか。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

引き込まれます。

2001/06/05 22:42

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:どしどし - この投稿者のレビュー一覧を見る

 主人公のユキは行方不明になっていた兄が死んで見つかったと知らされる。腐敗が進み、体から染み出した血溜りの中で死んでいた。引きこもりをしていて餓死した様子だった。
 ユキはそこへ行く途中兄らしき人物を見たり、到る所から死臭を感じてしまうなど、幻覚が起こるようになり、それは精神分裂病の症状を示すものだった。
 ユキは心理学を学んでいたので、自分の症状がどういう意味を持っているのか分かっているのだが、分かったところで解決できるものでもなかった。そうして狂気との境を揺らぐ感じがなんといっても読みどころ。
 冒頭の兄の死んでいたアパートの描写が凄まじく、リアルでした。その時点ですでに物語に引き込まれてしまっていました。
 ラストは、そっち行っちゃったの、というのが正直な感想で、あまり好きではありませんでした。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

現実主義者も引き込まれる

2001/03/05 13:03

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:がんりょ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 話題作をようやく読んだ.
 引きこもりの末の兄の死.その理由を追っていくうちに超自然的な世界に踏み込んでいく主人公の物語である。日頃オカルト系の小説は敬遠しているのであるが,本作は違和感を感じずに入り込めた。大学の心理学教室という一見科学的なシチュエーションから,怪しげな世界への誘導が絶妙なのだ。
 現実と超現実,健常と病気,宗教者と狂人など身の回りに存在するさまざまな境界について考えさせられた。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

今さら言うほどのことではないけれど、これは紛れもない傑作だ

2001/02/10 15:08

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オリオン - この投稿者のレビュー一覧を見る

 今さら言うほどのことではないけれど、これは紛れもない傑作だ。──と、半分ほど読んだところまでそう確信していて、その後ちょっと違うかなと一瞬ぐらつきかけたけれど、読み終えてやっぱりこれは凄い小説だとうなった、感動した。物語の文法をきっちりと踏まえている。手放しで絶賛することの喜びを味わわせてくれる小説にめぐりあえたのは久しぶりだ。

 途中のためらいは、アカシック・レコードやらシャーマンやら霊視やら意識の変容といった話題のせいではない。それは断固違っていて、むしろそういった事柄を小説の題材として織り込みながら、これほどの「リアル」が表現できるのは相当の筆力だと舌をまいている(第一、感応は官能だなんて、そんな言葉でもって読者を、つまり私のことだが、納得させてしまう力量の持ち主はざらにはいない)。

 そうではなくて、謎めいた兄の死の意味を探っている主人公(朝倉ユキ)の意識の矢がいつか自分自身へと向かっていくその転換点、本書のキーワードの一つを使えば「変換」の瞬間を、私が見逃してしまっていたからなのだと思う。もしかするとこれは、あの『シックス・センス』みたいに、ネタをばらすわけにはいかない種類の作品なのかもしれないのだけれど、友人の本田律子がユキに「コンセントは、あんた自身なんだよ」と言うあたりでやっとそのことに気づいた。

 読後、すこし冷静になって(別に冷静になどならずともよかったのだが)ふりかえってみると、本書にはいくつかの「過剰」がある。たとえば、いずれもユキが好感を抱く三人の男たちのこと。「他人にとって仏様は物です」と語るプロの葬儀屋と、「人間の体って、死なないんですよ」と語る清掃会社の美しい青年、そしてどこか機械を思わせるところがあって「未来は過去の相似形や」と語る精神科医の山岸峰夫。彼らに共通するのは、いずれも「死」ではなくて「死体」を扱う技術を身につけていることだ。

 あるいは、ユキの職業が金融関係のフリーライターに設定されていることの意味。ハードディスクやOSといったコンピュータ用語が作品中に頻出するのは解る。だが、なぜ株、相場なのか。「よく聞かれる質問だ。株って面白いの? 面白いに決まっている。この世界の裏側を動かしているシステムなのだ」。

《ずっとヒステリカルな動きを示していた相場が、だんだんと、ある全体性をもち始めているような気がした。…お金の世界が変わりつつある。それは人間が変わりつつあるということと同義なんだろうか。人間の心のヒダに分け入って、過去のトラウマを分析している人はもちろんこんなことを知らない。…世界はパラレルに存在している。どこかで、誰かが世界を支えている。何らかの役割を担って。いや、違うのかもしれない。誰もがどこかの世界に属し、何らかの力を発揮して、それぞれに世界を支えているのかもしれない。ある者はお金で世界を支え、ある者は魂を送ることで神話的世界を支えているのだ。》

 そして「世界は感情でできている」という断言。このあたりに、この作品にこめられた「過剰」を開くヒントがあるに違いない。断固違いないとは思うのだが、それを解き明かしたところで何になるのだろう。要するに、これは紛れもない傑作なのだ。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

官能小説かも

2000/09/04 21:58

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ユーレカ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ひきこもりのはてに餓死した兄の幻影をひきずっている主人公ユキ、という設定なのでいまはやりのトラウマ小説なのかと思っていると、最後にやられてしまいました。
 ユキの生きる現実は、いろいろな次元が交差する世界で、死臭をかぎながらも生臭くいきています。精神分析医の国貞との交わりはかなりエロ小説っぽくてもうけものかも。
 でも、コンセントとしてのユキが感応する異次元の世界っていったいなに?
 ランデイさんは日常のなんでもないところにも異次元を垣間見るちからのある人だと思います。そのなにげない生活の場面をコラムで書いているんだと思います。それを小説にすると、こんなにおおげさなことになるんでしょうか。
 異次元に感応するとくべつな存在をつくらないと、物語ははじまらないのでしょうか。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

母性と父性の相剋をみた

2000/07/27 11:51

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:FAT - この投稿者のレビュー一覧を見る

 この本、結構、読後感が二つに分かれるんじゃないだろうか。エンディングは、爽快というか痛快だから、さっぱりした読後感をもたれる人もいるだろう。しかし、僕の場合は違った。夜中に読み始めて、明け方に読み終わったのだが、頭の中に「黒い固まり」が残っている感じがして、その日一日ぐったりしていた。その後、「自分にとってのコンセントとは?」をずっと考えているのである。
 とはさておき、連続して読んだからかもしれないが、この本の主人公ユキと心理学者の国貞との関係から、『ハンニバル』(「羊達の沈黙」の続編)のハンニバルとクラリスの関係を想起してしまった。勿論、前者では母性が父性を、後者では父性が母性を飲み込むという対照的なものではあるが、結局、「物語」を始めると、この「母性と父性」の対立というモチーフが、やっぱり出てきてしまうものなのだと、改めて実感して次第。
 ちょっと、牽強付会かな?

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

どうしてこんな小説にみんな騙されるのだろう?

2002/06/04 07:31

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:イカレ=ポンティ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 読後の評価はどうあれ、ここに書き込まれた膨大な数の書評が、この作品の存在を特徴付けている。読んだ後に何かを言いたくなる作品であるとしたら、もうそれだけでその小説の存在価値はあるというものだ。

 しかも聞くところによると、当代きってのプロの本読みたちが、無視したり「まあまあなんじゃないの〜」と流すことなく、猛烈に評価したりあるいは貶めたりと、激しく反応しているそうではないか。

 そうなると、著者のコラムもエッセイも読んだことがない、しかも流行に疎い私でも、少しは気になる。ということで、とてつもなく遅ればせながら、ブックオフで100円で売っていたので読んでみました。

 確かに、短い文を重ねていく書き方は読みやすく、入り込んでいきやすい。文章自体も下手とは思いませんでした、むしろ上手いと思ったくらい。テーマの選択も「現代的」で一般受けしそうですね。

 しかし、なんか「あざとさ」を感じるのは私だけでしょうか。どこかで(おそらくネット上で)仕入れた情報を、適当にちりばめてそれっぽく仕上げてるような印象が、読みながらずっとつきまとっていました。

 トランス状態の描写やセックス描写を読めばわかるが、この人は実際にはこういう体験をしていない。それでも、そういう事情に詳しくない「識者」を欺くくらいの文章力を、この人はもっている。

 私としては、情報以上のものを読者に提供できなければ、小説という形式を選択する必要はない、と考えます。「カイタイセヨ」のような、一見気のきいたキーワードも鼻につく。

 う〜ん、もっとはちゃめちゃで、もっとソリッドで、もっと自分の問題として引き受けた、どこかへと突き抜けてしまったような小説かと思ってた。情報と頭で書くのでもなければ、体験だけで書くのでもない小説。

 それにしても、どうしてこんな小説にみんな騙されるのだろう? 
 

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

小説 ランキング

小説のランキングをご紹介します一覧を見る