紙の本
示唆に富む物語
2022/10/18 17:40
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
児童文学の名著と走りながら、岩波少年文庫などで紹介されていると、少し敷居が高く感じるケストナーの物語。それが、読みやすい絵本になった。
地球をわが物顔で支配し、戦争やもめ事を繰り返して解決できない人間に業を煮やして開かれる「どうぶつ会議」は、示唆に富み、いろいろ考えさせられる。
絵本と言っても文字は小さくぎっしりと詰まっている。
いわゆる絵本の読み聞かせ会などには向かないかもしれない。就寝前の読み聞かせや大人の読み直しには良さそうだ。
一つつけ加えれば、会議に出るのは雄たちで、荷物を準備するのは「おくさん」たち。
これが書かれた時代を思えば、こうした感覚は普通だったのだろうが、ジェンダーステレオタイプが動物にまで反映されていることに引っかかりを覚えてしまった。
人間の愚行という全体テーマが古びていないだけに。。。
投稿元:
レビューを見る
小さなころ、こいつをくり返し読んでいました。
大好きでした。
大人になってもこれは忘れないだろうと思っていました。
子供を愛し、子供を尊敬し、子供のために怒る。
そんな「大人」が書いた、子供たちへのメッセージにして、本来子供を守るべき「大人」たちに対しての、ユーモアに溢れすぎた皮肉。あるいは宣戦布告。
投稿元:
レビューを見る
動物たちの説得の手法がいささか強引だが(笑)、いよいよ切羽詰らないと何も行動を起こせない人間の大人の姿が現実的。
結末については「絵本の世界」と言うことで…読み物として楽しめる。
投稿元:
レビューを見る
絵本「どうぶつ会議」の原書が出版されたのは1949年。第二次世界大戦が終わって4年後のことです。絵本はユーモラスな動物たちの絵であふれていますが、メッセージは真剣そのもの。子どもたちのために、平和を求める動物の果敢な行動を描く物語です。世界中の動物が集まった会議で、白クマは高らかに宣言します。「われわれは、戦争や、貧困や、革命が、二どとおこらないことを、要求します」
続きはこちら
GUEST 069/劇作家・演出家・平田オリザ:スミスの本棚:ワールドビジネスサテライト:テレビ東京
http://www.tv-tokyo.co.jp/wbs/blog/smith/2013/01/post141609.html
投稿元:
レビューを見る
ブクログのフォロワーさんが絵本を登録していて、「これは何かある!」と興味だけで読んでみました。
かなり昔の絵本なんですね。
相変わらず愚かな人間に、動物たちが業を煮やす。
45年近く前の本(原作は第二次世界大戦の後に書かれたらしい)ですが、今も相変わらずの人間なのです。(悲)
追記:スミスの本棚で紹介されたんですね?なるほど。
投稿元:
レビューを見る
先日テレビで紹介していた本です。
題名も作者も表紙の絵も知っているけど、
呼んだことないかも…。
今度呼んでみよう!
子供達もきっと読みたがる(*^_^*)
投稿元:
レビューを見る
「子供の本は世界の架け橋」http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4772190376で読みたくなった。
会議や書類にうつつをぬかし、肝心の子供たちのための世界をちっとも作れない人間たちに業を煮やした動物たちが行動を起こす話。
子供のころに読んだことがあるかどうかわからなかったんだけど、表紙を見て思い出した。
背景の黒とゾウの目が赤いのが怖くて読まなかったんだ。
会議に出るのはみんなオスだとか、人種に配慮しているようでいて動物たちの名前はみんなヨーロッパ系だとか、その方法はいいのかとか、時代の限界はあれど、何を描こうとしていたのか背景を知ってからみると感慨深い。
そんな寓話なのに児童向けの物語としてきちんと成り立っているのはさすが。
動物の移動やキリンの部屋のせいか、頭の中にダンボの汽車のシーンの曲が流れた。
ライオンのパーマネントやワニの歯医者やクジラのバスは、ドリトル先生や映画のオズっぽい。
ミッキーの著作権はオッケーなんだろうかどきどき。
前書きもあとがきもなく、かろうじて中表紙がある以外は小さめの文字で余白は極力少なく、最初のページから最後のページまでぎっしり絵と話がつまっている。
それでも少しは落としているけれど、できるかぎり元の本の内容をいれたかったんだろう。
この、とにかく入れるよ!という作りが好きだ。
絵本版のいいところは、絵がカラーで見られるところ。
条文は少年文学全集版のほうが納得できる。http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4001150581
投稿元:
レビューを見る
息子に読み聞かせする用に買ったつもりがなかなか読みごたえがあり、一気に読み終えてしまった。
とともに、ま~いろんなことを考えさせられる。
それこそ領土問題とか介護とか年金とか老後とか、
子育てとか税金とか仕事とか人生とか。
とにかくいろんなことが詰まっているから、
読むたびに違う感想が持てそうです。
といっても難しいものでもなく、とりあえず、
動物たちの描写にニヤニヤしてしまいます。
投稿元:
レビューを見る
150921読了。
『飛ぶ教室』の作者でお馴染みのケストナーの童話。人間は、何度会議をやだても決まらない。子どもたちのために!と動物たちが世界中から集まって会議を開きます。
書類がいけない、制服がいけないと次々と要求の議決を出す動物たち。人間のややこしさを表していてとても興味深かったです。
最後は、人間の会議で国境をなくす、戦争をなくす平和な議決がなされます。
児童文学は、きれいな理想の話があってこそ、と思います。とてもいい話。
絵も色彩がはっきりしていてとても可愛らしかったです。
投稿元:
レビューを見る
長い!
時代背景まで考えて読むと まあ納得
題名でもっとかわいい話かな?と思ったのに。。。
子供にはどう響いたのでしょうか。。。
投稿元:
レビューを見る
動物たちの姿を通じて戦争をする人間を批判する、やや社会的は内容の絵本。子供に読ませたいと思い購入した。
投稿元:
レビューを見る
「ケストナー自身かつては子どもだった。そして彼は、たいていのおとなとはちがって、そのことを忘れなかった。」
を表している話だと思った。何度も登場した「子どもたちのため」という言葉から彼が子どもが好きなんだということが伝わって来た。子どもがいなくなって大騒ぎになり、悲しんでいた大人たちだが、大人になると自分がかつて子どもだったことや誰のためということを忘れてしまうのだろうか。私は忘れたくないので、大人になったらこの本を手元に置いておきたいです。
『動物会議』では子どもがすばらしくかわいい存在として描かれているのに対して、『ばらされたオートバイ』や『魔法をかけられた電話』では子どもが愚かな存在でもあることを描いていて、ただ子どもを神聖視しているのではなくありのままを描いているように思いました。
投稿元:
レビューを見る
環境問題を扱った本を読むと、ときどき出てくる「動物会議」
ケストナーにも興味があるので、読みました。
子どもの将来を憂うケストナーの気持ちが伝わってきます。
投稿元:
レビューを見る
人間どもはなんど会議を開いてもひとつにまとまる事ができない。しでかしたことは、戦争、革命、ストライキ、飢饉。これでは人間の子どもたちがかわいそうだ。見かねた世界中の動物たちがついに立ち上がります。子どもたちのために。一か月後のきょう、どうぶつ会館で会議を開くのです。
--------------------
これは、大人がまず読むべき絵本です。初版は1954年。この絵本の出版から長い月日を経た現在においても人間の大人たちは相変わらずです。
動物たちの怒りをわが身に受け止めながら背筋を伸ばして読みました。
くり返し読みたい絵本です。
投稿元:
レビューを見る
人間の大人たちは、会議はするが、戦争と革命と飢饉無くすことができない。人間の子供たちの幸せを願って動物たちは会議を開くことにする。そして、人間の大人たちに4つのことを約束させる。
1.国境をなくす。2.軍隊を無くし戦争はもうしない。3.けいさつは、学問が平和のために役立っているかみる。4.政府の役員と書類の数はできるだけ少なくする。5.子どもをいい人間にすることは一番大事な仕事だから、教育者が一番高い給料にする。
今でも考えさせられるテーマです。