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- カテゴリ:幼児
- 発売日:1972/03/01
- 出版社: 岩崎書店
- サイズ:29cm/31p
- 利用対象:幼児
- ISBN:4-265-90907-8
紙の本
ひさの星 (創作絵本)
秋田のはずれのひさというおとなしい女の子の話。そのひさがどうして水に落ちて流され、そして天の星になったか…。【「TRC MARC」の商品解説】
ひさの星 (創作絵本)
紙の本 |
セット商品 |
- 税込価格:15,694円(142pt)
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紙の本
本当の強さとは
2005/11/14 03:20
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:チャミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
胸に響くようなストーリーと方言交じりの温かな語り口調。読む人の心に残る作品を生み出すことで定評のある斉藤隆介さんと、ふんわりとした優しい画を描くことで人気のある岩崎ちひろさんのコンビが作りあげた絵本。
無口でひかえめなひさ。体中噛み傷だらけで家に帰り、叱られても多くを語らない。後に、ひさが大きな犬に襲われそうだった赤ちゃんをかばって怪我をしたことが判明するのだが、決して言い訳をせず、また自慢もせず、彼女は優しさと芯の強さをあわせもつ女の子として描かれている。
そして、ある大雨が降った日。三つの政吉がびしょぬれで泣いている。
「ひさが、ひさが」と言い続けて。
最初はひさが政吉を川に落としたと勘違いした大人たちだったが、後にひさが政吉をかばって身代わりになったことが分かるが…。
本当の強さってどんなことだろう、と気づかせてくれる絵本。
何かいいことをしたら自慢しなくちゃ自分の評価につながらないとか、成功したことをひけらかしたり、失敗しても他人のせいにしたり…そんな人が多い今の世の中。
何か違うとは感じながらも、そうしないと負け組みになる。
そうしていないとステップアップできない。
少しでも人より一歩先を行かなくては。
競争社会で生きていく以上、そうせざるを得ないこともある。
そして、そんな弱肉強食の社会で生きていると、ギスギスした気持ちになってしまいそうだ。
この絵本では、強さというのは、弱者を守ることだと教えてくれる。そして、それが優しさであり、人の心に確実に何かを残すということも。
いじめやセクハラ、差別など、今の世の中、弱者を傷つけることが多い。
この絵本を読んで、何かを感じた子供たちが、そんな嫌な風習を少しでも変えていってくれるといいなぁと思う。
紙の本
斉藤隆介
2015/10/22 16:20
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
斉藤隆介さんの作ったおはなしなんですね。
主人公の女の子がけなげで泣けてきました。
自分のこどもにはこんなに強くならなくていいよと思ってしまいます。
紙の本
自己犠牲を美とするのではなく・・・
2022/09/21 16:20
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
「花さき山」や「モチモチの木」で知られる斎藤隆介さんの作。
本書は絵がいわさきちひろさんなので、「花さき山」などとは随分印象が異なりますが、昔語りにありがちな?涙を誘う「イイ話」。
一読すると、「自己犠牲」を尊ぶ「昭和の道徳」的な内容で、こうした価値観を子どもに押し付けるのは、なんか違う。今の時代には合わないような気もします。
しかし、今の時代に合わせた読み方もできるように思えてきました。
大人の子どもに対する向き合い方です。
大人が読んで考えるための絵本なのかもしれません。
紙の本
よい絵本
2002/06/13 17:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:麒麟 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『モチモチの木』の作者、斎藤隆介さんの文に、岩崎ちひろさんの絵で描かれた作品です(『モチモチの木』は、私の子供のころは教科書に載っていて有名でしたが、今もまだ載っているのでしょうか)。
絵本には「よい絵本」という帯がついています。
大人が薦める「よい絵本」とは、子供にとってどうなのだろう、やたらと善良な心を押しつけすぎてはいないかと、多少疑問に思います。
さて、この本はというと、帯が紹介するように、とにかく良いお話です。
人を助けたり、良い行いをしても、それを自ら言うこともなく、静かに人を想って暮らす「ひさ」という少女の物語です。
ひさが良い子すぎて、とても子供とは思えないくらいなのです。
それだけ、現実の、今を生きている子供に、ひさのような立派な心を持った子供がいないということかもしれません(子供だけでなく大人でも、そうそう立派な人はいませんが)。
嫌味なくらい良い話なのですが、岩崎ちひろさんの絵が加わることによって、神秘的で静かな、独特な世界ができあがっているので、善意のおしつけも何も感じることなく、受け入れることができました。
斎藤隆介さんの文章も、方言が上手い具合に、空気を和らげているのかもしれません。
帯が紹介しているように、「よい絵本」なのだと思います。