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悪ガキ四人がいとおしい
2003/04/26 11:08
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投稿者:大東数矢 - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公のチャーリー・バケットの家の近くにウィリー・ワンカ氏のチョコレート工場があるのだが、その工場の門はいつも閉ざされていて、工員が出入りするのを見たものは誰一人いない。でも、工場の機械は動いていて、製品が荷物専用のドアから運び出される。わかっているのは、とても小さな人々が工場で働いているらしいこと。
そのチョコレート工場に子どもが五人、父兄同伴で招待される。そのうちの一人がチャーリーで九十六歳六か月のジョーじいさんが付き添いである。
ほかの四人のガキどもは、とんでもない個性派で憎たらしい悪たれだ。食いしん坊で肥満児のオーガスタス・グループ。ほしいものがあると床に寝こんで金切り声をあげるベルーカ・サトル。チューインガムを一日中かんでいるバイオレット・ボードガール。テレビ狂でギャングが大好きでおもちゃのピストルを腰にさげているアイク・デービー。
そして著者のダールは、こいつらをこてんぱんにやっつける。たとえば、バイオレットは試作品のガムを食べて大きなブルーベリーにされ、ベルーカはダストシュートに放り込まれてごみだらけになる。
しかし、ぼくには、こいつら四人がとてもなつかしくいとおしい。だれだって、テレビの前から離れられなくなったり、ほしいものはほしくてほしくてたまらなかった。
チャーリー以外の子どもたちが、ひどいめにあいながらも、ともかく無事に工場から出てきて大型トラックに満載のお土産をもらい家路についたことが、ぼくには本当にうれしかった。
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チョコレート工場の秘密とは?
2002/08/09 17:19
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投稿者:ルルド - この投稿者のレビュー一覧を見る
子供の頃学校の図書館で夢中になって読んだ1冊です。
みんなが大好きなチョコレートを作っている工場を見学できる金の券を見つけた5人の子供達。そのなかでもチャーリーだけが優しい心を持っていた。
貧しくても心が豊かなら幸せになれる可能性があることをこの本から学んだ気がした。子供向けファンタジーだけど、お金や自分の利益に目が眩んで悪いことをしてしまう人間の弱さが書かれていたりと大人になってから読むとただ楽しいだけのファンタジーとはちょっと違って改めて感動した。
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夢と自助の物語
2002/05/12 05:53
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投稿者:キイスミアキ - この投稿者のレビュー一覧を見る
90歳以上の老人4人や両親と共に暮すチャーリー少年。彼の生活は貧しく苦しいものだったが、家族の皆はチャーリーに対してとても優しかった。生活を切り詰めてお金を貯め、チャーリーの誕生日にはとびっきりのチョコレートをプレゼントしてくれるのだ。
チャーリーたちにとって、一番の苦しみは空腹、薄いキャベツのスープやジャガイモだけでは、とても満腹にはならない。しかも、彼らの家のすぐ近くには、お菓子作りの天才ワンカ氏が所有する、世界一のチョコレート工場があって、毎日甘い匂いが風に乗って流れてくる……。
チョコレート工場の見学ができる金券を手に入れたチャーリーは、ジョーじいさんをお伴に、毎日外から眺めていた工場の中に入る。他に招待された4人の子どもたちと一緒に、ワンカ氏のあとについて工場の奥深くへ進むチャーリーの目前には、とびっきり甘くて、とことん奇妙な世界が広がっていた!
どの国の童話だったか、主人公の兄弟たちが悪戯をやめないものだから、祖母が彼らを豆に変えてしまい、最後には豆スープにして食べてしまったという話を読んだ記憶がある。このお話は、とにかく怖い。読んでいる子どもが、愉快さや爽快さを感じることはけっしてなく、決定的な恐怖心を抱かされてしまうくらいだ。愉しくもなんともないお話だが、この物語に秘められている、大人から子どもへのメッセージは単純明快である。《悪戯が過ぎると大変だ、親の言うことは良く聞きましょう》これではつまらない。
『チョコレート工場の秘密』は、イギリス生まれで、後にアメリカで活動した作家、ロアルド・ダールによって書かれた童話である。この作品も、前述の童話に負けない恐怖が、本文がはじまった途端に、読者に襲いかかってくる。表紙のカラフルなイラストと、本文の薄暗い雰囲気の挿し絵とのコントラストがとても激しい。とにかく、気味の悪い挿し絵が、怖いのだ。
イラストのチャーリー少年を見て感じるのは、伏し目がちで控え目だということ、そして、瞳の表情が失われてしまっているようだということ。童話に登場して、強烈なお仕置き──豆にして食われるような──を受けるような、典型的な悪戯好きの少年にはけっして見えない。
チョコレート工場の奥深くで繰り広げられる見学は、見学というよりは、冒険と呼ぶ方が相応しいほど荒々しくて危険なもの。チャーリー少年は、工場の機械などを見てまわるのではなく、天才ワンカ氏によって創りだされたチョコレートの川や湖などの世界を進み、ドイルの『失われた世界』やヴェルヌの『八十日間世界一周』に登場する、チャレンジャー教授をはじめとする冒険小説の主人公と同じような冒険を、たっぷりと味わうことになる。
この冒険の中で、チャーリーは様々なものを見て、最後にはとても大きな幸福を手に入れる。このチャーリーの冒険を見ていると、チョコレートの川が流れているほど、突飛で現実にはありえないような世界を冒険しているのに、どこか現実の世界に似通った出来事が起こっていること、その出来事によって引き起こされた感情は、現実のものとそっくりそのまま同じであることに気がつく。
そして、ロアルド・ダールの素晴らしい才能によって存在する、この素晴らしい本を読み終えたときには、夢の世界みたいなチョコレート工場が、けっして想像の世界だけに終わっていないように感じさせられてしまっている。
ダールは、チャーリーのように子どもで貧しいといった弱い立場の人間を通して、私たちが──特に子どもたち──が困難に陥ったときに、どのように対処すればいいのかを『チョコレート工場の秘密』という、とびきりたのしいお話の中に書き残している。彼は、特別な才能を持った作家ロアルド・ダールであると同時に、特別に心優しい一人のおじさん、ロアルド・ダールだったのである。
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甘さへの憧れ
2002/04/12 09:37
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投稿者:pu-taro- - この投稿者のレビュー一覧を見る
私は小学生の時にこの本に出会いました。主人公の気分になりきって、板チョコレートを片手にこの本を読んでいました。
本書には夢が詰まっています。夢とともに教訓も詰まっています。甘味というのは人間の憧れでした。これは洋の東西を問うものではないと思います。しかしそのことを今の日本人は忘れてしまっています。本書を読むと食べる感動、憧れという感覚が蘇って来ます。飽食の時代に慣れきって、食べることを当たり前の用に感じている子供達に読んでもらいたい一冊です。
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逃げ込むのはいつも文学
2001/05/16 13:30
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投稿者:呑如来 - この投稿者のレビュー一覧を見る
小学校時代夢中になって読んだロアルド・ダールの傑作。
彼の作品はどれも小気味がよく、ユーモアに溢れています。本書はその中でも痛快で、想像の世界が現実と対等に存在していた幼年時代を思い出します。恋愛よりも楽しいことがたくさんあった頃の冒険譚です。