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紙の本
名探偵とアメリカの敗北
2004/03/17 23:14
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投稿者:SlowBird - この投稿者のレビュー一覧を見る
エリート警視の父と、推理作家でもあるインテリ探偵の息子が連続殺人の謎に挑み、そして敗れるという、もしかすると問題作と言っていいの? 名探偵はすべてが終わるまで謎を解き明かすことはできず、ただし事件の周縁をなんとかなぞることが出来た。それをクィーン名義で書いたのは、昨年日本でも出版の相次いだT.スタージョンと言われているらしい。
発表された1963年、日本では戦後は終わったと言われて久しいが、まあ冷戦真っ只中ではある。物語の発端は、ある資産家の子息の失踪する1940年頃になる。その20年後に起きる殺人の犯人に、登場人物の推理は辿り着けない。作者はその迂回された道筋を明に暗に提示する。
それでも探偵と警察システムは、幸運にも不運にも見舞われつつ一応の形式上の結論を見いだすのだが、それ以上の本質には触れずに紙数が尽きたということか。
もし彼らが1940年代に訪れた世界の一つの破局についてもっと深い関心を抱いていれば、事件の多様な背景に思い至ることができたはずなのだ。その傷跡は米国社会の底流に深刻な影響をもたらしていたはずなのだが、作中ではこれには徹底して触れられない。そしてもう一つの敗因は、階級社会の下半分側に対する関心の低さであり、警視はこれを認識していながら事件と絡めて考えないのはもはや作為的としか思えない不自然さ。作者が直接に言明しないために、この「名探偵というシステム」への異議は隠されたままになっているが、ここにスタージョンの意図があるように見えるのは考え過ぎだろうか。
物語にチェスのイメージ付けをしているのは、作者のミステリ観の現れと思えるが、一応ここからのインスピレーションが探偵の超人性を引き出す小道具にもなっている。
紙の本
はったり
2001/08/06 11:05
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投稿者:女王 - この投稿者のレビュー一覧を見る
奇妙な屋敷で起こる陰惨な殺人と犯人からの挑戦状。古典的な設定にサイコスリラーの要素をまぶした後期代表作。SF作家、シオドア・スタージョンの代筆であることは有名な話。
紙の本
操る者と従う者
2017/12/14 22:27
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投稿者:J・P・フリーマン - この投稿者のレビュー一覧を見る
殺人の実行犯は最初から明かされた状態で、殺人の指示を出している人間が伏せられた状態で話は進んでいく。エラリイは黒幕の正体を推理していくという少し風変わりな作品。黒幕の正体は見つかった証拠品のことを考えればすぐにわかります。