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悪魔と美少年
  • みんなの評価 5つ星のうち 5 1件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:1977.12
  • 出版社: 旺文社
  • サイズ:16cm/285p
  • 利用対象:一般
  • フィルムコート不可

紙の本

悪魔と美少年 (旺文社文庫)

著者 松永 伍一 (著)

悪魔と美少年 (旺文社文庫)

税込 352 3pt

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みんなのレビュー1件

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評価内訳

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紙の本

詩人が綴る夭折者たちへの鎮魂の書

2011/09/18 17:00

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ぶにゃ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 3年前に松永伍一さんが亡くなったとき、若年期に読んだこの文庫本をもう一度読み返してみようと本棚を探したのだが、なかなか見つからずに諦めていた。ところが、3月の大地震の際、本棚の上に天井近くまで積んでいた文庫本の群れが崩れ落ち、後日、その後片付けをしている最中、カバーに赤坂三好の燃えるような絵が描かれた懐かしいこの本が目に入った。嗚呼、あったあったと、嬉しかった。3年間、僕はたぶん心の中で、ずっと探し続けてきたのだろうと思う。

 震災後、僕は小説の類がまともに読めなくなっていた。お気に入りの作家たちを読んでも、「だからどうした」とした感想しか湧かない。たとえ面白いと感じても「だから、それが、どうした」という案配で、これは精神的に危険な兆候である。読書の時間が急激に減少した代わりに、毎日の晩酌の量が激増した。こいつも危険である。僕は、かつて夢中になった詩人たちに助けを求め、彼らの詩集を一頁一頁丹念にめくる作業をはじめた。そのなかの三人ほど、この書評欄に投稿させていただいたが、そうしているうちに、娘から借りていて途中で中断していた長編ミステリーを再び読み進めようという気分にもなり、その書評もなんとか書いて投稿することができ、僕はようやく日常に戻った。いちど増えた晩酌の量はなかなか減らずにいるけれど。

 そんななかで、生きていることを噛み締めるように少しずつ少しずつ読み続けた評論集がこの『悪魔と美少年』である。十三編の、いずれも凄絶な生き様を貫いた詩人や芸術家たちへの鎮魂歌、墓碑銘が収録されている。著者の「覚書」には、この文庫本が『荘厳なる詩祭』と『絶望の天使たち』という二冊の評論集から好ましいと思うものを選び抜いた作品集であることが書かれている。そして、毒の多い本だから青春への贈り物にはうってつけだ、とも。どれも絶版になっているので、この毒が若者の間に蔓延することは現代では難しいかも知れないが。

 以下に、それぞれの題名と、人名、享年などを記しておく。

「荒淫のはての孤独祭」
  藤田文江 詩人 1933年(昭和8年)病死 享年25歳
「悶絶のうた」
竹村浩 詩人 1925年(大正14年)泥沼で変死 享年24歳
「花骸の執念」
  淵上毛氈 詩人 1950年(昭和25年)病死 享年36歳
「非転向の鞭」
  陀田勘助 詩人 1931年(昭和6年)獄死 享年29歳
「海は凍っていた」
  長沢延子 詩人 1949年(昭和24年)自殺 享年17歳
「悪魔と美少年」
  村山槐多 詩人・画家 1919年(大正8年)病死 享年22歳
「無声慟哭」
  宮沢賢治 詩人・童話作家 1933年(昭和8年)病死 享年37歳
「化石の蝶」
  田中稲城 作家 1943年(昭和18年)病死 享年32歳
  勝野ふじ子 作家 1944年(昭和19年)病死 享年29歳
「信仰の悲しみ」
  関根正二 画家 1919年(大正8年)病死 享年20歳
「行倒れ淀君」
  岡本宮子 浄瑠璃太夫 1902年(明治35年)病死 享年34歳
「ちりめん花模様」
  細井和喜蔵 文筆家 1925年(大正14年)病死 享年28歳
「咳しても一人か」
  尾崎放哉 俳人 1926年(大正15年)病死 享年41歳
「宝石のような虹」
  奥居頼子 学生 1925年(大正14年)病死 享年15歳

 どうだろうか。ずらりと並んだ題名を眺めただけでも、何かしら感じ伝わるものがあるのではないだろうか。恥ずかしい話だが、30年以上前、初めてこの本を開いたとき、知っている名前は宮沢賢治と関根正二、あとは『女工哀史』の作者としての細井和喜蔵だけだった。その細井にしてもこんなにも若く亡くなっていたとは思いもしなかった。

 松永さんの文章は時に攻撃性にあふれ、時に詩情に満ち、読む者を突き放したり、引っ張ったりしながら、みずからの魂を吐き出すように綴られている。あたかも、そうせずにはこの先一歩たりとも歩むことはならないと、自分自身に枷をはめているかのように。この作品群の最初の一行は、そんな著者の信念が凝縮されている。「天才とは天才でない人間に嫉妬を誘発する小動物である」(悪魔と美少年)。「死者への旅――それは形なき核を求める恋情に充ちた探検ではあるまいか」(化石の蝶)。「生き急ぐ者にとって、その生理を温めてくれる沃野などあろうはずがない」(信仰の悲しみ)。等々。

 鎮魂歌といい、墓碑銘といい、それは死者との対話から始まる。死者に語るべき言葉を持ったとき、初めて人は、亡き人を弔うことができるのだろう。
 3年経って、ようやく僕は、松永さんに語りかけることができるような気がする。                       

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