紙の本
内容が深い
2016/11/17 22:17
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投稿者:がんちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
天文学だけの話でなく、その頃の政治や学問、日常生活まで、断片的な事柄がつながって、その全てに宗教が色濃く関わっていてることがよくわかる。また、開きページの枠のデザインはすべて同じものでも色使いはどれひとつ同じものはない。作者のこの本にかける思いが、緻密な絵からも伝わってくる。
紙の本
安野 光雅さんの絵本
2017/07/17 17:02
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投稿者:冬みかん - この投稿者のレビュー一覧を見る
安野 光雅さんの精緻な絵で天動説について読む。子供のために作られた絵本ですが、大人も教養として十分楽しめます。ページの隅々までじっくり楽しめます。
紙の本
大人にも。
2018/12/17 15:56
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投稿者:ROVA - この投稿者のレビュー一覧を見る
最後のページで安野さんがこの本に込めた想いを語られている。
天動説が「ただの昔の人の迷信」と気にもかけられない状況を危惧している。
天動説がきっちり否定されるまでの間には多くの悲しい出来事があり
悲しい運命を辿った人々の想いがあって、今の地動説がある。
物事の表面だけでなく、背景も見なければ、と感じさせられます。
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人々にとって、当たり前だと信じていたことがひっくり返るのは、ある意味でとても恐ろしいことだったりするのです。
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児童書だがヨーロッパの歴史の本。中世から近代にかけて、地動説が駆逐されて天動説が優勢となっていく過程のストーリー。錬金術師やフーコーの振り子の話なども。小学校1年生娘に3晩かけて読み聞かせたがおとなしく聞いていた。
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絵本の出来は何によって決まるのかは分からないが、この絵本はいわゆる絵本ではない。子供に読み聞かせたり、人としての道や心のあり方を分かりやすく説いたようなものではない。そういう意味では、よくできた絵本とは言えないかもしえないが、何をもってこの絵本を読ませるか、または大人自身が読むかによっては大変な教養に通ずるものだと思う。
天動説から地動説への逆転を分かりやすく描いたものではなくて、今の私が「歴史」というものをどう見つめるか、を教えてくれる大切な教材である。歴史家のカーは「歴史とは過去との対話である」と言ったが、まさにその金言が凝縮されているような深みがある。
娘の絵本を選びに立ち寄った本屋で素敵な作品と出会った。まさに一期一会、神様ありがとう。
17/3/1
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『君たちはどう生きるか』で一番教えたい内容が凝縮してる!
こんな本を教材として使えるようになりたい!!
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地球が平らな板だった時代。
太陽も月も星も、地球の周りをおおっているガラスの板の上にあった時代。
つまり、「天動説」の時代、天が動いていた頃のおはなしです。
地球が太陽の周りをまわっている球体であることをわたしたちはすでに知ってしまっています。
二度と「天動説」の時代にもどることはできないのです。
いいえ、今のは間違いました。わたしたちは、天が動いていた時代を体験していないのですから、二度と、どころか、その時代を懐かしんで思い出すことすらできない・・・。
ですから、天動説から地動説への転換が(文字どおり、「天と地がひっくり返るほどの大きな転換」が)どれほどの衝撃的な出来事であったかを理解することなど、到底できるはずもありません。
想像力に頼るしかないのですね。
この本を読めば、未知の科学への困惑、驚き、抵抗感、そしてそれを切り開いていった人々の勇気を少しでも想像することができます。
(それはまた、わたしたち自身の「未知なるものへの態度」に道しるべを与えてくれもします。)
そして、「地球が太陽の周りをまわっていることを知っている」というときの、その「知っている」という言葉の響きの薄っぺらさが身にしみるのです。
地球はまわっていると主張して自由を奪われた人々がいたこと、地球が自転していることを、科学の力で証明しようとした人々がいたこと、地球がまるいことを示すために、命をかけて船出していった人々がいたこと・・・
そうやって多くの犠牲が払われて、多くの罪がおかされたことを知っていることのほうが、ずっとなにかを「知っている」ことのような気がします。
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いい年なのについつい図書館に行って好みの絵があったりすると読んでしまいます。普段なら可愛らしい子どもの世界に触れて、昔を懐かしんで満足してしまうのですが、この絵本は結構読み応えがあり、教えられる事がたくさんありました。学校で天動説の話を聞いたときは昔の人ってやっぱり今の人と違ってなんにも知らなかったんだなという感想しかもてなかったのが、これを読んで、天体について真剣に考え続けてきた人の努力を知って、自分の方がよほどなんにも知らなかったんだなということが分かりました。(笑)
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「天動説を信じていた時代の人々の世界の捉え方」に焦点を当てた珍しい絵本です。
地球が太陽の周囲をまわっていることは、今では小学生でも知っている常識です。物知りな子なら、ガリレオが地動説を唱えて宗教裁判にかけられたことや、その350年後、ガリレオの正しさを認めたキリスト教会が彼の有罪判決を取り消したことまで、知っているかもしれません。
科学史上もっともドラマティックなこのエピソードは、ガリレオを科学好きな子供たちのヒーローにしました。しかし、それはともすれば、ガリレオの知見を受け入れられなかった昔の人々を見下してしまう結果になりがちです。「そんなこともわからなかった昔の人は、なんて馬鹿だったんだろう」と。
それではいけない、と作者は絵本を通して私たちに語りかけます。自分で宇宙を観測したわけでもないのに、「地動説は当たり前」と言うのでは、ガリレオを裁判にかけた人々と何も変わらない。それでは天動説の時代から何も学んでいないことになってしまう、と。
「昔の人びとがまちがっていたことを理由に、古い時代を馬鹿にするような考え方が少しでもあってはいけません。今日の私たちが、私たちにとっての真理を手に入れるために、天動説の時代はどうしても必要だったのです。」(あとがきより)
なぜ昔の人は天動説を信じていたのか。なぜ地動説を受け入れるまでに、これほどの犠牲と時間が必要だったのか。その歴史を知って初めて、地動説を理解したと言うことができるのです。地動説を唱えて火あぶりにされたブルーノのような犠牲者を再び出さないためにも、歴史を知ることが大切なのだと作者は強調します。
科学の進歩がスピードを増し、10年前の常識が今日には通用しなくなる、そんな時代に私たちは生きています。私たちに必要なのは、知識そのものよりも、知識の信憑性を見極めることのできるリテラシーと、変化を受け入れることのできる柔軟性なのかもしれません。この美しい絵本は、そう諭してくれているように思えます。大人が読んでも面白い、奥の深い絵本です。
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タイトルは「天動説の絵本」ではありますが、
内容は天動説が信じられた時代のこと(思想など)が
読める絵本です。
わかりやすくなっておりますので、
西洋のことに興味がある方にはオススメです。
絵も雰囲気のあるもので、
違和感なく読み進めることができるかと存じます。
現代では、命の危機に瀕することなく
多くの知識を得ることが可能ですが、
それは今までの素晴らしい先人あってのことだと
感じます。
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ブックトーク用。
正しかろうが間違っていようがどうでもよくて、その場が丸く収まればいい、というような状況はよくある。多数決の民主主義。少数派の意見は抹殺される。
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ギリシャ神話とかが好きな私にはたまらない1冊だった!
地球が全宇宙の中心だと信じていたころの人びとが考えていた世界を
そんなに難しくなく、丁寧な絵で描かれています。
低学年が自分で読むには、少し長いし文字が小さいです。
読み聞かせてあげるには、とても良いかもよ
なんせ、結構これは途中で寝てくれた(笑)
つまらないのではなく、何となく切なく、何となくゆったりとした雰囲気になるからです。
昔、あれ?私って誰?なんで私は私なんだろう?
なーんて考えた事がある大人も楽しめる絵本だと思います。
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安野さんの「天動説が信じられていた頃とは何が信じられ何が行われていたのだろう」な絵本
平らで海の果てにはすごい滝があるとか信じられてた頃に
「地球ってまるいんだよ」とか言っても信じてもらえなかったんだな〜
時代が変われば
何が正しいかとかも変わっちゃうんだなぁ
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たまたまこの時代に生まれたのに過ぎないのだ、とわかった。ガリレオの時代に生きていたら、ガリレオの言うことを信じなかったかもしれない。