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紙の本
伊勢物語 上 (講談社学術文庫)
著者 阿部 俊子 (全訳注)
「伊勢」は、時世が藤原北家の権力確立に流動している中で没落して行く貴族の一人の男が、誇高く男の純情を歌った愛の歌物語である。地域的にも対人的にも彼は多面的行動的である。情...
伊勢物語 上 (講談社学術文庫)
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商品説明
「伊勢」は、時世が藤原北家の権力確立に流動している中で没落して行く貴族の一人の男が、誇高く男の純情を歌った愛の歌物語である。地域的にも対人的にも彼は多面的行動的である。情(こころ)は繊細で悲哀にみちていても、待ち耐え忍ぶ女の想(おもい)とは異質である。又彼は造形された人物でなく実在のきらめく歌人である。が、顔や肉体や生活を持たない。虚実の間に形像から開放され抽象されている。「伊勢」が愛好されるのはこの辺に秘密があるようである。【商品解説】
目次
- 1.しのぶのみだれ
- 2.ながめくらしつ
- 3.むぐらの宿に
- 4.月やあらぬ
- 5.わが通ひ路の
- 6.白玉か
- 7.かへる浪かな
- 8.あさまの嶽に
- 9.から衣
- 10.たのむの雁も
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紙の本
我が国の有名な恋歌を集めた『伊勢物語』の現代語訳版です!
2020/03/05 10:05
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、我が国の古代の有名な歌物語として知られる『伊勢物語』の現代語訳版です。講談社学術文庫では、この膨大な歌物語を上下巻2巻に纏められています。上巻である同書では、『伊勢物語』が人々から愛好される理由の一つである、藤原政権下で没落していく貴族の一人の男の、誇り高い純情な心持を描いた恋歌が集められています。実は、伊勢物語の魅力は、この歌を詠む一人の男が実在のきらめく歌人であるにも関わらず、顔や肉体や生活を持たない、虚実の間に形像から開放され抽象されている点にあるとも言われています。ぜひ、この不思議な印象を同書から味わっていただきたいと思います。
紙の本
故阿部俊子氏の伊勢物語研究の集大成
2017/04/09 07:59
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:片島諒 - この投稿者のレビュー一覧を見る
底本が学習院大学蔵伝定家筆本で巻末に定家本に無い章段を大島本や谷森本から補うという方式は岩波の日本古典文学大系と同じ。ただこの本は現代語訳が付いたり仮名遣いが歴史的仮名遣いに統一されていたりと古典大系よりは一般向けを意識した構成になっている。それでも84段の『ひとつ子にさへありければ』から業平は伊登内親王の一人子で行平は同母兄ではなく異母兄だったのではないかと推定するなど研究者をも唸らせるような鋭い指摘もある。