サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

e-hon連携キャンペーン ~5/31

「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。

電子書籍化お知らせメール

商品が電子書籍化すると、メールでお知らせする機能です。
「メールを登録する」ボタンを押して登録完了です。
キャンセルをご希望の場合は、同じ場所から「メール登録を解除する」を押してください。

電子書籍化したら知らせてほしい

  • みんなの評価 5つ星のうち 未評価 1件
  • あなたの評価 評価して"My本棚"に追加 評価ありがとうございます。×
  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:1979
  • 出版社: 新潮社
  • レーベル: 新潮文庫
  • サイズ:16cm/357p
  • 利用対象:一般
  • フィルムコート不可
文庫

紙の本

他人の血 (新潮文庫)

著者 ボーヴォワール (著),佐藤 朔 (訳)

他人の血 (新潮文庫)

税込 440 4pt

予約購入とは

まだ販売されていない電子書籍の予約ができます。予約すると、販売開始日に自動的に決済されて本が読めます。

  • 商品は販売開始日にダウンロード可能となります。
  • 価格と販売開始日は変更となる可能性があります。
  • ポイント・クーポンはご利用いただけません。
  • 間違えて予約購入しても、予約一覧から簡単にキャンセルができます。
  • honto会員とクレジットカードの登録が必要です。未登録でも、ボタンを押せばスムーズにご案内します。

予約購入について詳しく見る

ワンステップ購入とは

ワンステップ購入とは、ボタンを1回押すだけでカートを通らずに電子書籍を購入できる機能です。

こんな方にオススメ

  • とにかくすぐ読みたい
  • 購入までの手間を省きたい
  • ポイント・クーポンはご利用いただけません。
  • 間違えて購入しても、完了ページもしくは購入履歴詳細から簡単にキャンセルができます。
  • 初めてのご利用でボタンを押すと会員登録(無料)をご案内します。購入する場合はクレジットカード登録までご案内します。

キャンセルについて詳しく見る

このセットに含まれる商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

あわせて読みたい本

この商品に興味のある人は、こんな商品にも興味があります。

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

この著者・アーティストの他の商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

紙の本

新しい目覚めと苦悩

2010/06/06 23:33

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:SlowBird - この投稿者のレビュー一覧を見る

生きているだけで、存在するだけで人を傷つけてしまう。それはよく分かっていることだとしても、例えばボーヴォワールの生きた時代ではどうか。主人公は一人のプチブル階級の青年だが、家を出て工場で働き、労働運動に身を投じる。しかしフランスでの社会主義運動の昂まりと同時に、ドイツではナチスが勃興し、戦争の気配が漂う。集会、ストライキ、パンフレット、そして占領下の抵抗運動。いつしかそれらの指導的立場に置かれていき、彼を信頼する者、心を許せる者も周囲に集まってくる。しかしその活動は、警察に、憲兵隊に追われるものでもある。
戦争という形の中での軍の兵士や士官であれば、強制された運命を呪うことも出来たかもしれないが、誰に頼まれたのでもない活動のために、そういう暗い運命に見舞われること、そういう運命に人々を引き連れていくことにどんな恨み言が吐けるだろう。そんな苦悩はどこから生まれてきたのだろう。
動機は純粋な人類愛や正義感であり、その行動は称賛されているにも関わらず、様々な悲劇の積み重ねによって押し潰されそうになっていく。これは人類にとって新しい種類の苦悩なのだろうか。なるほどかつての王侯や貴族は平民の死や不幸に思い悩むことはなかったかもしれない。神の御業を不幸と嘆くには勇気が要ったかもしれない。市民革命後の世界が続き、資本家やファシストが権力の座に就くようになり、平民の敵が平民である時代になって生まれた感情なのかもしれない。
その苦悩に彼らは耐えられないかもしれないし、耐えて同じ道を進み続けながら苦悩を引き延ばすのかも知れない。あるいは、世間の片隅に生まれたささやかな不幸を、拡大して見せているだけのことかもしれない。しかしこれ以降の時代で、若者達を支配した意識であったことには違いない。「愛と正義の」というとヒーローものでよく使われそうなセリフだが、実は僕らは「愛か」「正義か」の二択の狭間にいたらしい。戦争が起きると分かっていながら傍観していたとしたら、それは愛か正義か、それともどちらでもないのか。
それに彼らも(僕らも)いつまでも若者ではない。戦争が終わった時、苦悩の記憶はどのように息づき続けるのだろう。歴史など無かったように振る舞うこともできるし、沈黙の底に沈み込んでしまうこともあるだろう。いつでもその選択肢は目の前にもあったにもかかわらず、彼らはそれを選ばないできた。その解決法は、愛する人が傷ついたり死んだりすることを耐えることでもなければ、忘れることでもはないはずだ。本作の大きな問いかけではないだろうか。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。