論語新釈 （講談社学術文庫）

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投稿者：ちこ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、中国の春秋時代に活躍した思想家であり、哲学者であり、また儒家の始祖でもある孔子の思想、語録などを纏めた『論語』を読み易く、現代邦訳した一冊です。『論語』は、孔子の弟子が孔子の死後に編纂したものですが、孔子の思想を伺い、孔子の人格に接することができる唯一の書とされています。したがって、世界中の多くの人に読み継がれ、愛読され、「宇宙第一の書」あるいは「人類の語では賞讃しきれないほどりっぱな書物だ」といわれている名著です。ぜひ、この機会に、中国古代の思想、また我が国にも大きな影響を与えた孔子の思想と人格に触れてみては如何でしょうか。

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投稿者：間人太子　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

日頃耳にするけど、ふとした時に自分の言葉として理解し噛みしめたい、そんな言葉がこの一冊にまとめられています。
「われ十有五にして学に志す。三十にして立つ。四十にして惑はず。五十にして天命を知る。六十にして耳順（したが）ふ。七十にして心の欲する所に従へども矩（のり）をこえず。」とは孔子のような域に到達した人でさえも、七十の老齢に至るまで修業を積み、人格の向上をはかられたという人生の奥深さや厳しさを私たちに教えてくれます。
フリガナつきの本文や漢文に加え、分かりやすく書き下した「通釈」、各言葉の意味「語釈」およびその言葉の背景などを説明した「解説」がそれぞれついています。
とにかくこの本には現代の社会でも古くて新しい教訓がぎっしり詰まっています。
「学んで思はざれば則（すなわち）ちくらく、思うて学ばざれば則ちあやふし。」
「故（ふる）きを温（たず）ねて新しきを知れば、以（もっ）て師となるべし。」
など、改めて読み返してみるとまだまだ自分に足りないものがあることを気づかされ、読み進めていくうちに今まで見えていなかった世界が広がります。人生の師としていかがでしょうか。