紙の本
「六の宮の姫君」が好かった
2019/10/14 22:14
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
芥川龍之介が得意にしている王朝物の短編集、羅生門が収録されているものは読んだことがあったが、今回は「地獄変」「邪宗門」「藪の中」などが収録されている短編集。地獄変は何とも言えない作品、芸に命を懸けた男のあまりといえばあまりの業、あまり知らない作品であったが「六の宮の姫君」の何とも言えない、儚さ悲しさ、「二人小町」の小町二人の没落の愉快さ、「運」「竜」もとても楽しく読めた。王朝ものにしては岩波文庫は語句の解説があまりないので「これはどういう意味であろうか」と困ってしまうことがあるので、図書館で借りた全集の語句解説を手元において読み進めた。
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「地獄変」「藪の中」が好き。芥川は羅生門やら鼻やら道徳的なものより、こういう独白調で語られるミステリっぽいやつのほうが絶対面白いよ!独白であるからこそ、真意が見えなくて人間のリアルがひしと感ぜられます。
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邪宗門・藪の中が好きです。
未完なのが残念!気になる〜><
藪の中はすごく道徳的・哲学的。
社会生活上同じような思いを何度もして、『こうゆうことを言うんだな〜』って冷静に思ってしまいます。
芥川のネガティブな人間観察。共感します。
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芥川の作品として完成度で考えた場合は地獄変が一番ではないかと。芸術至上主義とはこのことでしょう。ザ文豪。
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最強の短編集。彼以上に短編をうまく書ける人ってもう出てこないんじゃないかとすら思う傑作っぷり。キッチリした起承転結っていう展開がベタだけど、そのぶん凄さがわかる。鼻とか羅生門みたいな教科書的な話より「地獄変」「藪の中」みたいな背筋が凍るやつのがおもしろい。
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芥川龍之介が好きです。
人の裏の本質を描いているようで。
特に地獄変は大好きです。
炎の中で汗まみれになってよがる色白の女が本当に眼に浮かぶ。
最高傑作です。
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群盲の象をなでるいう意味がよくわからなかったんだけど、たくさんの盲人が象を手で触った印象だけから象について述べるということから凡人には大人物の全体を把握することはできないという意味に転じたみたい。日常会話で使わない日本語の知識を地道に増やしていくのはなかなか楽しいんだけど、使いたいとき、思い出したいときに思い出せないジレンマに陥るんだな。俺は吝嗇(りんしょく)で慳貪(けんどん)だ なんて使わないもんね。→けちで思いやりがない。
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教科書に出て来た芥川竜之介。顔がかっこいいよね。
羅生門は当時理解出来なかったので、難しいイメージがあった。
ところがぎっちょん読んでみると、意外と難しくない。
おすすめは、表題の「地獄変」「邪宗門」「藪の中」です。「邪宗門」は未完の作品でクライマックスのこれからっていところで終わっちまいます。「おい!」ってツッコミを入れたくなりますが、非常におもしろいです。因みに邪宗とはキリスト教のことらしいです。
芥川は、これらの作品で、古代の物語を大正時代に蘇らせたのだった。
ところで、音読してみるとわかるけど、確かに芥川の文章は完璧かもしれない。
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典雅に語られる人生の皮肉、運命の深淵。芥川といえば王朝ものだ!原典である『宇治拾遺』『今昔』と読み比べるのも興深い。が、未完の「邪宗門」には、読むたびにため息が出てしまう。梗概だけでも添えてあれば。龍之介め…。
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「妄想姉妹」に出てきた本を読んでみようシリーズその2。
『藪の中』
藪の中の真実は誰にもわからない。
結局誰が正しいのか?
誰もが嘘をついているのか?
小説の前半はサブ的人物が見たまんまの状況説明、
後半はメインの3人がそれぞれ独白するという形なんだけど
どれも疑わしい。
となると前半の証言も怪しいんじゃないか?
本当に3人しか関わってないのか?
もっと別のところに真実は隠されているんじゃないか?
でも、やはり真実はわからない。
この話の不気味さって
「一人の人が書いた」って統一性が無い感じがする部分なんだと思う。
世の中って、こういうことが多いんかなぁ。
「裏の世界では何が行われているかわからない」
という意味じゃなくて。
ごく身近なところでも
自分の目で見たもの以外は確証を持てる事なんてほとんど無い訳で。
…そうやって世界を疑い続けたら
生きていけないよな−、とかぼんやり思いながら。
『地獄変』は昔読んだことがあるかな。
『藪の中』以外の小説については、まぁ、追々。
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藪の中;1921年(大正10年)。
上質なサイコミステリのよう。古今の推理小説を探しても、これだけシャープな短編は稀だと思う。無駄のない研ぎ澄まされた構成に、常套句になるだけのことはあると納得。1つの殺人に3つの解釈、真相は今も…。
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初めてまじめに芥川を読んで、その偉大さを知りました。私的には「藪の中」と「袈裟と盛遠」が特に秀逸だと思いました。登場人物が順番に語っていく形式が好きなのかもしれない。「藪の中」は真相が最後まで分からないけど、私的には殺された男の話が真実だったのではないかと。もしくは全ての話が嘘のどちらか。「袈裟と盛遠」は二人の倒錯めいた愛情の描写が本当に凄い。「邪宗門」が未完なのが残念すぎる。とにもかくにも大正期にこれだけクオリティの高い短編を書いていた芥川はほんと天才だな!
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高校時代、国語の教科書で読んだ時はよく分からなかったけど
大人になってこうゆう文学作品をじっくり読んでみると面白いです。
特に藪の中が好きで感想文を書いた思い出が(笑)
文章も分かりやすいし読みやすい。
なんといっても芥川調の暗さが独特でたまりません。
真相は藪の中…答えは読者の心でそれぞれ出てしまう。
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そろそろ「藪の中」を読まなきゃいけないと思って購入しまんた。
ワタクシ、あんまりいわゆる「文学作品」って読まないんです。
そんな文学部日文科生。文学部崩壊の危機ですな。
いやー、面白い! 芥川素敵すぎる☆ 読み応えありまくりすてぃ。
芥川のことだから結末に何かあるだろう、って先が気になる感じが最高によいですな。
「藪の中」以外にも読んだことのない作品があったので、なかなか教養の勉強になりました。
好きな人を嫌いになるためにウン○を盗むってネタ、教養に富んだ小話に使えないかしらん?
それにつけても「邪宗門」の続きが読みたきことよ。ムキャー!
【目次】
運
道祖問答
袈裟と盛遠
地獄変
邪宗門
竜
往生絵巻
好色
藪の中
六の宮の姫君
二人小町
解説 中村真一郎
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今 読み返してみても 新鮮に面白い!
芥川さんの作品は斬新で スゴイと思う。
人の心の裏側や 黒い部分、理不尽なこと・・・
人間の 光と闇の部分について教えてくれる 教科書的な存在。