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紙の本
孤愁の岸 下 (講談社文庫)
著者 杉本 苑子 (著)
【直木賞(48(1962下半期))】【「TRC MARC」の商品解説】誰のために? 何のために? 慣れない重労働に、疫病で死ぬ者200名、巨大な権力に捨身の抗議をぶつけて...
孤愁の岸 下 (講談社文庫)
孤愁の岸(下)
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商品説明
【直木賞(48(1962下半期))】【「TRC MARC」の商品解説】
誰のために? 何のために? 慣れない重労働に、疫病で死ぬ者200名、巨大な権力に捨身の抗議をぶつけて屠腹する者50名。未曾有の難工事は薩摩藩士の死屍累々の上についに完成するのだが――。泥海の中に潰え去った男たちの無念に、平時のいくさの惨酷さを見事に描き切った著者の代表作。【商品解説】
目次
- 母の丁銀
- 宵時雨
- 馬蠅庄屋
- 頭巾の男
- 見積りくらべ
- 陶鈴
- 壁の裏
- 断絃
- 伊吹颪
- 風に哭く声
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紙の本
やはり痛ましい最期だった
2018/06/29 22:46
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投稿者:pinpoko - この投稿者のレビュー一覧を見る
とにかく重厚の一言につきる作品だった。
終章での平田の部下との静かなやりとり、その後に続く彼なりの決着のつけ方は胸に迫るものがあった。田島屋との交渉時から、ひょっとして・・・とは思っていたが、武士の誇りを捨て去った処置は、前途に希望を失った尾関の行動と不思議に繋がっているように思えてならない。善も悪もそれを行う本人にすれば紙一重のようなものなのだろう。
とても好きな作家だった杉本苑子さん。お亡くなりになられてとても残念だが、その原点でもある本作品を読めて本当に幸せだ。不条理な怒りに捉われたとき多分思い出してまた読むだろう。