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やぶから棒 夏彦の写真コラム
  • みんなの評価 5つ星のうち 5 1件
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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:1982.3
  • 出版社: 新潮社
  • サイズ:20cm/213p
  • 利用対象:一般
  • フィルムコート不可

紙の本

やぶから棒 夏彦の写真コラム

著者 山本 夏彦 (著)

やぶから棒 夏彦の写真コラム

1,188(税込)

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評価内訳

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紙の本

やっと中流になったのに

2008/11/16 10:24

17人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る

昨今、格差社会論ばやりである。「小泉竹中の敷いた新自由主義的政策のおかげで一気に所得格差が進行した、戦後われわれが達成した理想社会=一億総中流社会はいまや崩壊し、我々はすさまじい格差社会に陥りつつある」てな具合のバカな議論が、あちこちで意図的に流されたのが今から5年くらい前か。それをあっさり論破したのが大竹文雄で、彼はあっさりと「統計上日本社会で格差が拡大しているように見えるのは、新自由主義的政策が原因ではなく、社会の高齢化が原因である。年金しかもらわない高齢者のみ世帯が増えれば、世帯当たりの所得は外見上下がったように見える。そしてこの所得の低下は何も最近始まったわけではなく20年以上前から始まっていた」と論じたのである。この勇気ある若手学者の姿勢に私は正直感動した。そしてこれは私の身近な例で、ちゃんと確認できる。私の両親はすでに80歳前後である。もらっているのは年金のみで世帯所得は300万円未満だ。つまり堂々たる「貧困層」だ。じゃあ、彼らが貧困かといえばさにあらず。金融資産は1億円を超え、今では高級住宅地となった都内の某所に50年以上に購入した自宅を所有している。毎年のようにいった海外は老齢もあるが、もう「生き飽きた」として、今は毎月のように温泉地に旅行している。これが「元中学教師」の今の姿である。教員の給与なぞ、昔も今も低いが、金研貯蓄に励み、私の指南よろしく退職金を全額当時はやりの「一時払い養老保険」につぎ込んだら、10年で退職金が倍になって、こうなったんである。日本の「貧困層」の少なからぬ部分が、こういう世界的に見てもす垂涎の「豊かな老後」を送っている幸せな人たちであることを諸君もイメージできなければならない。

それにしても、なぜこんな「格差社会論」が流行るんだろう。最近では格差社会論が「大竹理論」で論破されて分が悪くなったとおもったのか「日本社会貧困論」まで飛び出した。連中の主張は益々過激化しているのである。しかし、」言葉が激せば激するほど内容は次第に空疎なものとなっていく。

そこで本書である。本書で今は亡き名コラムニストの山本夏彦さんは「中流幻想こそ、諸悪の根源である」と喝破した。昭和57年5月15日のコラムで「日本人の9割が自分を中流だと思っていると聞いて、向田邦子さんは学校給食のせいだと思った」と筆を起こす。「皆で同じものを食べて30年もたてば、(皆わたくしたちは平等だと)そう思うようになる」「給食のなかった戦前は、みんな弁当を持ってきた。弁当ほどその家の貴賤貧富をあらわすものはない。時々弁当を持ってこない貧しい家の子もいた。忘れたと言ってひとりで校庭で遊んでいたが、誰も弁当を分けてやるものはなかった。友に弁当をめぐんでもらって恥ずかしくないものはないから、子供心にも見て見ぬふりをしたのだと、向田さんはそれはそれで仕方がない」と書いていたとする。そしてやおら山本翁は「けれどもみんなが(平等で)中流になるのは、結構に似て結構でないと私は考える。以前は最下級は最上級をうらやまなかった。裏長屋の住人はお屋敷の住人に、また小学校卒は大学卒に関心を持たなかった。そもそも比較しようとしなかった。貧乏人千人に金持ち一人、小学校卒百人に(帝国)大卒一人なら、以前はどこへいっても貧乏な正小学校卒ばかりでのびのびできたが、今は洗うがごとき貧乏はなくなった。高校を出ないものは稀になった」と筆を進めるのである。そして「以前は婚礼の披露を一流ホテルでするなんて、昔は並みの勤め人は考えもしなかった。今は考える。無理をすれば出来るから出来ない家は出来る家を憎むようになった」と社会が「平等らしく」なることが、かえって社会をぎすぎすさせたと真実をえぐってしまのである。そして止めは「以上、羨望嫉妬こそ民主主義の基礎である。まなじりを決して、以前は思いもよらなったことまで(格差だ、貧困だ)とねたんで呪って、心の休まる日がないのが我ら中流である。20万円の月給取りはウン十万円の医師(や高級サラリーマン)の収入を許すことが出来なくて、正義を持ち出して、その正義が嫉妬の変身したものだとおもわなくなった(身に覚えのある人、手をあげて!)。それを指摘すると怒るようになった」と痛快に格差社会論を一刀両断してみせる。そして自称正義派の致命傷に塩を刷り込むがごとく(笑)、「醜いことは他人の生活をうらやむこと、尊いことは奉仕して恩に着せぬこと、素晴らしいことは感謝の念を忘れぬこと、と、私が言っても信じないなら、福沢諭吉が言っている」

私は、このコラムは、コラム中の最高傑作だと信じる。これを読んでいたからこそ、私は格差社会論が出ても、それを冷笑する心の余裕が持て、皆と和してまなじりを決するようなことにもならなかった。広い視野を維持することができたのである。

昨今、「相対的貧困」なるけったいな定義を持ち出して、「日本の子供は貧困ワーストだ」と叫ぶ馬鹿が出てきた。貧困に相対的なものなんてない。絶対的貧困のみが貧困である。そうでないと貧困に失礼である。そもそも日本から絶対的貧困がなくなったから、こういう流言飛語が流行るのである。「かにこうせん」ブームと聞いて「ウルトラマンの新兵器」かと勘違いする人もいるそうだが、本当の貧困が知りたかったらブラジルのリオデジャネイロのファベーラへ行け、フィリピンのスモーキータウンへ行け。そして本当の貧困を括目してみることだ。日本が如何に恵まれた社会かわかることだろう。

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