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紙の本
人間の証明
2001/09/06 21:51
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投稿者:まみ君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
たとえば人が信じられなくなったときあるよね。裏切られて、偶然で、運命で、わざと、裏切られたとするよね。そういうときにこの「小説」を読んだらまた、明日からどうにか生きていこうと思うよ。西条八十の詩、美空ひばりや村田ひでおの唄ばっかりつくってんじゃないんだから。詩人の声をうまくひとつのストオリィーとして完成させた、自然な運命の絡み合いを人の死を通して語っている。詩は長いストオリィーなんだ。思えばこの小説がでてきた頃は、「戦後」が死語になりつつある頃だった。それは実感できない遠い歴史上の出来事だった。やがて「悪魔の飽食」へと続き、戦争の意味を問いかけた。いろんなことが過ぎ去っていった。悪い記憶も衝撃も、幸せだったことも。しかし人間はおそらく、すべての人間に対して鬼になることはできない。