紙の本
まだこれからの話なのか
2002/07/19 22:45
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投稿者:ばんばん - この投稿者のレビュー一覧を見る
この話は、「ケインとアベル」の後、「大統領に知らせますか」につながる。
女性初のアメリカ大統領を目指すこととなる女性を主人公とした、作品である。
その政治の裏側的なところもさることながら、会話の軽妙なやりとりが最も心惹かれる。
さすがに元国会議員。いや日本では国会議員というのは今、ほめ言葉ではないか…
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新潮文庫では廃刊らしいのでブックオフなど古本屋でしか手に入らないらしい。ケインとアベルのオチってスポンサードのこと?実はケイアベまだ読んでません
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『ケインとアベル』の続編。この作者、確か逮捕されて最近釈放されたような気がしましたが、いずれにせよ作品は素晴らしいです。これはアベルの娘が生まれてからベビーシッターに教育を受け、家族との関わり合いがあり、恋愛、結婚、起業、そして政治の道へ・・・と言う、ある女性の一生をつづった壮大なストーリーです。こんな親子2代に渡る壮大な物語を描けるとは、なんと言うすごい脳みそなんでしょ、この作者。と思ってしまう。
政治の裏の世界とかなんとなく嫌いだったけど、これを読んでからなんかそう言う偉い人の立場もちょっと分かるようになってきて興味が沸いてきました。あと、このベビーシッターの教育が素晴らしいので、子供の指導に役立つかも?
それにしても最近こう言う一生をつづった物語って少ない気が…。こう言う近代文学を読むと人生で一番活躍できるのは30代後半から40代と言う気がするんだけど、最近の若いのが良いみたいなのはなんなのか・・・。
と言うわけで、『ケインとアベル』を読んだ後にオススメです。
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カインとアベルの続編のような、サイドストーリーのような…。カインの娘のお話です。読み応えがあります。そして時間を忘れてしまう一冊です。
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私の手元にあるのは第22版で平成二年発行。初版は昭和58年だそうだ。
アメリカで大統領選挙が行われるたびに書棚を掘り返して読みたくなってしまうのが本書。合わせて、同じ著者の『めざせダウニング街10番地』も面白いんだけど。
アメリカの大統領選挙は長い。今回は民主党の候補者選びの段階から日本国内でも注目が高かったので最初から最後までニュースを賑わせていたけれど、予備選挙とかいろいろあって一年以上かかっただろうか。
バラク・オバマ氏が民主党候補に挙がった時点で、なんかオバマ大統領誕生みたいな気運もあったくらい今回は民主党に有利な選挙だったけれど、ハイライトはともかく、要するにどういう仕組みで大統領選挙が行われたのか分かった人は少ないのではないかと思う。
日本のような間接選挙だと自分たちの手で首相を選ぶことは出来ない。そのシステムどうこうはともかく(でも、小学生に『なんで麻○総理大臣はクビにならないの?』と聞かれると大人としては非常に困る)一応、自分たちで代議士を選んで、その総人数が国会に反映されて……というのは小学生でも一応習うことだ。でも、アメリカの選挙はその点、ものすご〜〜〜〜くわかりにくい。
そのわかりにくい選挙を一から説明してくれるのが本書『ロスノフスキ家の娘』であります。
この本はアーチャーの小説『ケインとアベル』の続編にあたり、アベル・ロスノフスキの娘、フロレンティナ・ロスノフスキが女性初のアメリカ大統領に就任するまでを書いた長編。最初の方は『ケインとアベル』の後半と時間を重ねて、後には40歳になったフロレンティナが政治家を志す姿を中心に描いていく。
とにかく色んなプロットがあって、女性主人公なりのロマンスがあったり、成金の(アベルは無一文からホテル王に成り上がった超成金)移民の娘として上流社会に受け入れられない屈辱を味わったり、才能にも美貌にも恵まれたフロレンティナが天狗になりすぎてぺシャンとされたりと、とにかく飽きない。
もちろん、アメリカンドリームとか、引退間近の、党を異にした老議員との友情とか、いきなり防衛関係に取り組んでタカ派になったり、ベトナム帰還兵の窮状を見かねて福祉派に衣替えしたりとか政治色もちゃんとある(それも、とんとん拍子にうまくいきすぎなところもある……)のだが、ライヴァル政治家の老練な手管、駆け引きに、ある意味正直で率直なフロレンティナが煮え湯を何度も飲まされる場面に立ち会っていると、最後の方にはこぶしを握り締めながらフロレンティナを応援してしまう。「負けるな!フロレンティナ!」
クライマックスはまず民主党内での大統領候補になるための選挙、そして大統領選挙だが、広大なアメリカを演説しながら行脚して(遊説なんて言葉、日本くらい狭い国土じゃないと作られないよね、多分)ボロボロのヘロヘロになりながらも頑張って、選挙結果に一喜一憂してはまた次の選挙区に向かうという果てしない選挙期間の長丁場に付き合っていると、ようやくアメリカの選挙というものが見えてくるのだ。
同じように『めざせダウニング〜』の方では、もっともっとわかりにくい英国の議員選挙の���界が垣間見える。(もっとエゲつない足の引っ張り合いも見られます)
ともあれ、もう一回読んで、あのアメリカ大統領選挙を追想してみるのも楽しいのでは。
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アーチャーの作品のほとんどはイギリスが舞台だけど、この『ロスノフスキの娘』は珍しくアメリカの話だ。
あの『ケインとアベル』のアベルの娘がアメリカ史上初の女性大統領を目指す話。もちろん作中にケインとアベルやその他の人々も出てくる。
この話で私は初めて大統領選挙の仕組みについて知った。
アベルの一人娘であるフロレンティナ・ロスノフスキは紆余曲折を経て政界入りをし、やがて女性初の大統領を目指す。
そのためにはまず予備選挙に勝利して、自分が所属する党の指名候補にならないといけない。
この予備選挙でフロレンティナが自身最大のライバルと競り合う場面は実にスリリング&ドラマティックで、私が好きなシーンの一つだ。
TVで何度も中継されたオバマ&クリントン戦のような、巨大スタジアムでのまるでお祭り騒ぎのような指名シーン。あの熱狂ぶりがこの作品内でも熱く描写されている。
各州の代表が「南部の中心である偉大なアラバマ州は、○○候補に28票を、○○候補に17票を投じます」などいった調子で、実に芝居がかった宣言とともに投票していくんだけど、それがまたクサいんだけど実に興奮する。
フロレンティナはイリノイ州シカゴ出身なのだが、このイリノイ州が党大会で投票する時の倒れるほどクサいセリフには感動すら覚えた。
この辺りはコッテコテの京劇でも楽しむつもりで読むととても楽しい。
「結局は主人公が勝って大統領になるんでしょ?」と思ったけれど、でも二転三転して最後までハラハラさせられた挙句にたどり着くラストのどんでん返しに「な、なんといういけずで話作りの上手い作者なんだ……!」と心底唸った。
アーチャーの作品はいつも上品で静かなユーモアが漂っている。そして読後感がいい。そこが私が彼の作品が好きな理由のひとつでもある。
辰巳四郎氏の渋くて品のある装丁が大好きだ。
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「ケインとアベル」の続編。ケインの娘の話。だけどやっぱり政治色も。アーチャー作品の中でも特に女性好みでは?胸躍る展開。
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『ケインとアベル』の続編。
単品でも 問題なく 楽しめるはず。
アメリカの話。
ジェフリー・アーチャーぽい政治色。
主人公の性格がすき。
女性ですので 憧れます
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『ケインとアベル』は私のお気に入りの本で、この第二弾の上巻もすごいスピード感で一気読みさせてもらった。
『ケインとアベル』と重複してるこの上巻だったけど、
あの背景にはこんなことがあったのか、とか
ああ、こんなこともあったよなー。
って、第二弾ではあるけど、二つの小説『ケインとアベル』と『ロスノフスキ家の娘』を同時に楽しめた感じ。
いやー、でもここに登場してくる人物はみんな頭がよ過ぎて、ほんと別世界。
フロレンティナもリチャードも、アベルと同じ無一文からビジネスを成功させた野心家なのは頭が下がる。
次から次にいろんなことが起こるので、ほんと読んでて楽しかったけど、やっぱり『ケインとアベル』と比べてしまうと、なんて言うか壮絶なドラマの度合いが違うなぁー。と思ってしまう。
下巻はどうなっていくか楽しみだ。
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『ケインとアベル』の続編にあたる作品。
アベルの娘フロレンティナの誕生から始まり、
前半は彼女の目から見たケインとアベルの物語が展開する。
おかげで、『ケインとアベル』を未読の読者でも、
支障なくこの小説を楽しむことができる。
『ケインとアベル』を読んだことがある人にとっても、
違った目線から見たこの物語はたいへん興味深い。
この辺の気配りはアーチャーの上手さが光る。
もちろん、『ケインとアベル』を事前に読んだほうが、
よりこの小説を理解できるし、楽しむことができる。
やがてフロレンティナはホテルの会長→アメリカ下院議員→上院議員と、
幼少の頃の夢を実現すべく成功への階段を上っていく。
巧妙な政治的罠にはまり、大統領への道は絶たれたかに見えたが!?
最終的に『新版 大統領に知らせますか?』へつながっていくんですね。
アーチャーの作品を読んだ後は、
次にどんな小説を読んだらいいか困ってしまう。
彼の後に下手な小説にあたってしまうと、
穴ぼこだらけに見えてしまうのだ。
それだけ彼の作品はよくできていて完成度が高いという証左なのであった。
これは上下巻両方読んだ上での感想です。
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上巻のほとんどは前作でわかっているストーリーだったのがちょっと残念。やけに政治、特に大統領選の話が多いので、下巻ではそういった方面にいくのかな。
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上巻は「ケインとアベル」のダイジェストでフロレンティナ中心に語られる。前作を読んだばかりだったら少々退屈かもしれない。前作のようにジェットコースターではないから。しかし前作で語られなかった隙間が埋められる。上巻終盤から一気に盛り上がるが、熱中したのは終盤に入ってから。下巻が本領か。
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先日『女は「政治」に向かないの?』(秋山訓子著/講談社)という本を読んでいたら、野田聖子の章で彼女が政界転身を決める頃に読んでいたのが『ロスノフスキ家の娘』だったと書いてあり、どんな本なんだろうと読んでみた。
1930年代に移民でホテル王として成功しつつあった家に生まれた女性・フロレンティナの人生が90年代半ばまで延々と綴られていく。この小説が世に出たのが1980年代前半でありながら、過去から1996年くらいまでを描くというちょっと不思議な感じ。
フロレンティナは人並み以上のお金にも美貌にも恵まれていたし、努力もして才媛として成長する。ちょっとした失敗があったことも書いているけど、それも人として成長する肥やしにできるようなこと。それらがなければただの人間離れした「すごい人」という印象になっていただろう。
次から次へと進んでいく彼女の人生は、ほぼ順風満帆でありながら面白く読み進めることができる。アメリカにはこういう一人の人物の年代記のような小説がけっこうある感じがする。翻って日本では、歴史上とか実在の人物を題材にしたもの以外ではあんまりない気がする。ちんまりとした私小説びいきの文学界の風潮がこんなところにも影響しているのかもしれない。
最初に戻って、なぜ政治家・野田聖子とこの本が関係があるかというと、フロレンティナは自分でアパレルの会社をやり実家のホテルの経営にも大きく関わり、その後、下院議員、上院議員となり最後の最後には大統領へと昇り詰めるから。それが1996年の選挙の後のこと。その就任のしかたはやはりアメリカの有権者たちが女性大統領を自らの投票で選ぶのは非現実だという作者の見方が反映されてのことだろうか。選挙で女性大統領が選ばれるというドラマチックなストーリーでいいじゃないかと思う。だが、この小説では20世紀のうちにフロレンティナという女性大統領が誕生するわけだけど、現実は未だ誕生していないことを考えると作者の見方が反映されたほうがリアリティありということか。
フロレンティナは気持ちのよい女性に描かれているが、人生をともにした夫のリチャード、幼なじみで長らく彼女を友人として支え続けたエドワードなど、誠意と理解のある男性がいるのもいい。
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『ケインとアベル』の続編です。アベルの一人娘で才色兼備のフロレンティナが、こともあろうに父親の仇敵ケインの息子リチャ-ドと恋に落ち、カリフォルニアで駆け落ち結婚、ビジネスの成功を勝ち取るまでのくだりは、前作を振り返りながら「過去1934-1968年」の章で語られていきます。ケインもアベルもこの世を去り、リチャ-ドとフロレンティナの目の覚めるような挑戦は「現在1968-1982年」の章で展開されていきますが、果たして二人の思惑どおりに事が運ぶのか、下巻への期待が膨らみます。