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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:1983.5
  • 出版社: 集英社
  • レーベル: 集英社文庫
  • サイズ:16cm/362p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-08-760086-6
文庫

紙の本

呪われた町 上 (集英社文庫)

著者 キング (著),永井 淳 (訳)

呪われた町 上 (集英社文庫)

税込 796 7pt

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みんなのレビュー28件

みんなの評価4.0

評価内訳

紙の本

小野不由美さんの『屍鬼』と合わせて読むとよい!

2007/06/07 06:29

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Yostos - この投稿者のレビュー一覧を見る

初期のスティーヴン・キングの作品、原題は『Salem’s Lot』。
かつてブラム・ストーカーが描いた『ドラキュラ』のような吸血鬼が現代に現れたら?というのは今では割と使い古された設定だけれど、これを70年代中期にリアリティを持って描いているのだからやはり先駆的な作品だと思う。
描かれているのは吸血鬼により町が崩壊して行く姿だが、アメリカの地方都市で軍隊に入るしか生活の場がないフリントのような町を重ねてみることもできる。とするとここで吸血鬼として描かれているものの意図は……というのはちょっと読みすぎだろう。
何故こんな本を今ごろ読み出したかというと、以前読んだ小野不由美さんの屍鬼』を最近読み返し、これがこのスティーヴン・キングの作品のオマージュであることに気がついたから(最初のページに”To Salem’s Lot”って書いてあるのだけどね)。
こちらのほうが、日本のありそうな過疎の町を舞台にしているだけによりリアル。しかもあくまで善と悪の対決だったスティーヴン・キングの作品と比べると、こちらは最後はデビルマンのように人の本性の恐ろしさもでて、より怖く悲しい。
成人男子の一般的な血液量は約5リットル。これを一気に飲み干すことは無理。その前に血液の20%を失うとショック症状を呈するのでそれくらいの殺されるまでの吸血量だとすると、約1リットル。一回で殺されてしまうケースもあるが、大抵ヒロインの女性は数回に渡る襲撃を受けるので3〜4回で1リットルと考えると、丁度缶コーヒー一本分くらいを一回で吸われる勘定に……なんて怖いリアルに読ませるうんちくがたくさん出てくる。
暑くなってきたので、まずはスティーヴン・キングの作品、で次に小野不由美さんの作品を読むと良いかと。

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紙の本

怖がりたい、あなたに。

2002/12/09 09:49

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:葉月 - この投稿者のレビュー一覧を見る

わたしは、恐怖に鈍感な人間だとしばしば思う。

有名無名の多くのホラー映画を見たけれど、どれも「怖い」と実感出来るほどの恐怖感はなかった。
本に関しても、話題になったオカルト本や心霊体験集、ホラー小説をいくつか手にとってはみたものの、さしたる感動もなく記憶の彼方へと追いやられていった。
当時の自分は、正直「恐怖」という娯楽に落胆し、見下していたように思う。所詮人間が作り上げる恐怖などこの程度のものだ、と。そんな風に高をくくっていた。
そんな時、キングという作家を知った。
知らない人間はもぐりだ、と言われるほどに、すでにスティーブン=キングという作家は、日本でも有名なホラー作家となっていた。
「へぇ、そんなにすごいホラー作家の作品なら、一つ読んでみようじゃないか」
そう思って手にとったのが、この「呪われた町」だった。

家に帰って制服を着替え、さっそく部屋に寝転んで読み始めた。
最初の印象は、いやに読みやすいな、というものだった。読みやすいから、どんどん読み進んだ。
しかしページを捲るごとに、自分が緊張していくのが感じられた。
この緊張感はなんだろう?
わからないまま、まるで操られているように、一心不乱に読み進んだ。
母親の「ごはんよー」という声すら聞こえなかった。
いきなり肩を叩かれて、飛び上がるほど驚いた。
いぶかしげな顔の母親に、興奮しきった声でわたしは叫んだ。
「すごい面白い本を買っちゃった!」

夕食を終えると、また自室にこもって続きを読んだ。
読めば読むほど、手に力が入る。
結局その日の内に、上巻を読み切った。
半徹夜の頭で学校へ行き、またその帰りに同じ本屋へ寄って下巻を買った。……わたしの悪い癖だ。いつも上巻だけ買って、後で下巻も買うべきだったと後悔する。

眠い頭で、それでもまた熱心に下巻を読んだ。
背中がゾクゾクした。
読み進めるのにためらいがあるのに、読まずにはいられない。
何かに憑かれたように本を読むわたしを、家族が呆れた目で見ていた。
読み終わった途端、激しい脱力感と、まだ何かに追われているような、そんな感覚に陥った。
慌てて周囲を見回し、不浄へ向かう時も廊下の闇に怯えた。
—— わたし、怖がっている!?
初めての経験だった。

キングという作家のこの作品に出会い、わたしはようやく恐怖を知った。

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紙の本

吸血鬼現る

2001/08/29 19:24

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:王様 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 吸血鬼伝説を現代に甦らせるという大胆不敵な試みを成功させた傑作。古典的なディティールが、現代アメリカの田舎町で生き生きと再現されている。小野不由美が「屍鬼」でオマージュを捧げたのも記憶に新しい。

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2005/01/11 02:37

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2005/06/18 18:38

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2005/07/24 14:29

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2005/10/30 15:47

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2006/01/28 16:16

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2006/01/31 13:37

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2006/12/25 01:43

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2008/10/14 21:54

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2010/08/23 17:46

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