紙の本
ドイツの哲学者ニーチェによる代表的な作品です!
2020/05/01 10:16
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、1883年から1885年にかけて発表されたドイツの哲学者フリードリヒ・ニーチェの後期思想を代表する著作です。岩波文庫からは上下2巻シリーズで刊行されており、同書はその下巻です。表題となっている「ツァラトゥストラ」とは、ゾロアスター教の開祖の名前であるザラスシュトラ(ゾロアスター)をドイツ語読みしたものです。ただ、同書はゾロアスター教とは全く関係がありません。同書の内容は、山中で10年もの歳月を過ごしたツァラトゥストラが十分に知ることができたと悟り、人々に説教を行うために山を降りようとします。彼は道中で出会った隠遁者との対話で神の死を再認識し、街中で綱渡りを見るために集まった民衆に語りかけ、超人の思想を教えようとしますが失敗に終わります。一方、綱渡りの大道芸は失敗して転落事故が起きます。ツァラトゥストラはその遺体を背負って埋葬しようとし、また弟子を求めるために説教を継続することを決意します。この後、ツァラトゥストラの物語が延々と描かれていきます。同書を読まれることで、ニーチェの思想を垣間見ることができます!
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投稿者:げっぷ5号 - この投稿者のレビュー一覧を見る
傑作。下巻ではついにツァラトゥストラの口から永劫回帰の思想が語られる。そして、感動の結末が待っている。
読みやすく、平易な言葉で書かれているので哲学書が苦手な人でも安心して読める。
紙の本
時代でしょうか
2020/08/09 19:33
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投稿者:ケロン - この投稿者のレビュー一覧を見る
ところどころ女性蔑視的なところを感じてしまうのは、こちらの理解が悪いからなのでしょうね。
現代っぽく、「ジェンダー的に正しい」翻訳を希望(笑)
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下巻くらいになると「…もうわかったよ!」ってイライラしてくるのが玉に瑕ですね。読み終えた時の達成感はある。
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ニヒリストとは、純粋なる魂の持ち主が矛盾に溢れた世界と向かい合うべく、自らをスタイル化した結果なのだろう。
ナイフのように尖ってはいるが、とってもナイーブな人達が多い。そういうニーチェに共感するのは僕だけではないだろう。
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下巻です。ニーチェ的な思想というのが、ぼくの頭の中を随分と支配していました。そこから抜け出すのには随分と期間と労力がかかった気がする。すごく毒の強い本です。
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授業では「ツァラトゥストラはかく語りき」で習ったけど、
現代でそんな風にゆう人はいないですよね。
「こう言った」ていう表現でぜんぜんいいと思います。
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ツァラトウスラが山から下山し、人々と再び交流する
万人に向ける一言一言が重い
著者ニーチェは、最終章の出版時に発狂したため、妹が出版
人間の極限状態で描かれた、人間の生き方を問うストーリ
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人間の「限界」を体現してくれている本。
そのため「これ以上面白い本は存在しない」と思うことになる。
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永遠回帰のテーマは、一切の自らの意志を放棄する「他力」を全く逆回しにした、同一の到達点のように感じた。突き詰めることと手放すこと、真逆に進んでなんで同じところに行き着くのだろう。不思議だけど、そこで生まれる全てを肯定する圧倒的なエネルギーは、なにか人間の普遍的なところに触れているのかもしれないと思った。
ツァラトゥストラの生は、僕自身にも少なからず気付きをもたらしてくれた。思わず笑い出したくなるような転換が、体の奥底からこみ上げてくる。この本に出会ったことを感謝したい。
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イギリスに住んでいるときに日本語が恋しくなったら読もうと思って携行していた本。
どうにか読んだけど、真に理解したとは言えない。
あと3回くらい読まないとだめそう。
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(下)は永遠回帰をより強調。
・世界は深い。・殻を持つこと(美しい外観・賢明さを身につける)も必要である。・世界には汚物があるが、世界が汚物だとは言えない(その汚物に知恵が潜んでいる)。・最上のものを学ぶべき。・不治の病人の前では無理に医者になるな。・おしゃべりのあるところは花園となる。・権力を持つということは汚れるということ。それをわかって権力を持つべき。・多くを中途半端に知ることはよくない。・他人の思い過ごしで賢者になるより、自分の責任でばか者であるほうがまし。偉大さを求めるのは偉大ではないから。・貧しい者が幸いだとは真理ではない。・どこへ行くかを知っている者だけが、どれが良い風向きか、自分にとって順風かを理解する。あなたが失敗してもあなた自身が失敗というわけではない。・恐怖感ではなく勇気を人間の原初とする。・喜びは永遠回帰を欲する。←円環の意志(生をもう1度願う)・動物は言葉を持たないが自然との関係が直接的で永遠回帰に近い。・昼の仕事が必要。→外に出ろ。
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ニーチェが求めている人間の典型って、たとえば漫画『ヘルシング』の登場人物みたいなもんだと思うとわかりやすい。
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「読書力」の35ページにある本…
法政大学第一中・高等学校で岩井歩教諭が実践した、定期テストに読書問題を取り入れた実践。
22冊目…高3の定期テストに
斎藤孝さん、大絶賛の本
でも…私には、何を言わんとしているのか、さっぱりわかりません。
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「否、否、三たび否!」
「おお、嘔吐! 嘔吐! 嘔吐!」
「晩餐」の章からの畳みかけるような勢いがすごい。
ツァラトゥストラの元へ訪ねてきた「ましな人間」たち。しかしツァラトゥストラの求めた人物は彼らではなかった。彼が求めたのは、これから彼の園を尋ねるであろう彼の「子ども」たちである。彼のこれまでの説教はすべて、この「子ども」たちのためにある! 彼は説く。この「子ども」たちのために、「ましな人間」は踏み越えられるべき橋となるように。そのために富み貧しくなるように。
「永劫回帰」というのは、たぶん、こういうことだろうか。
ある一瞬。「この時が永遠に続いたらどんなに素晴らしいだろうか!」と思うようなある一瞬。
その瞬間は過去と未来に「糸で貫かれ、深く愛しあっている」。一つのよろこびに「然り」と言うことは、すなわち一つの嘆きにも「然り」ということだ。
「すべてのよろこびは、万物の永遠を願う」
悟りのようで、やはり実感としてはちとわからんが、ツァラトゥストラが言いたかったのは、すべての「よろこび」は「万物の永遠」を志向するべきである、ということなのだろう。きっと。