永遠平和のために (岩波文庫)
永遠平和のために
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目次
- 永遠平和のために
- 第 一 章 この章は、国家間の永遠平和のための予備条項を含む
- 第一条項 将来の戦争の種をひそかに保留して締結された平和条約は、決して平和条約とみなされてはならない。
- 第二条項 独立しているいかなる国家(小国であろうと、大国であろうと、この場合問題ではない)も、継承、交換、買収、または贈与によって、ほかの国家がこれを取得できるということがあってはならない。
- 第三条項 常備軍(miles perpetuus)は、時とともに全廃されなければならない。
- 第四条項 国家の対外紛争にかんしては、いかなる国債も発行されてはならない。
- 第五条項 いかなる国家も、ほかの国家の体制や統治に、暴力をもって干渉してはならない。
- 第六条項 いかなる国家も、他国との戦争において、将来の平和時における相互間の信頼を不可能にしてしまうような行為をしてはならない。
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紙の本
ドイツの哲学者カントの平和についての具体的な考えが理解できる貴重な作品です!
2020/05/02 11:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『純粋理性批判』、『実践理性批判』、『判断力批判』の三大批判書で知られるドイツの哲学者カントによって1795年に著された一冊です。同書は、フランスとドイツがバーゼルの和約を締結した年に出版された作品で、バーゼルの和約は将来の戦争を防止することではなく、戦争の戦果を調整する一時的な講和条約に過ぎなかったことを批判しています。そして同書では、「このような条約は永遠の平和の樹立には不完全であり、永遠平和の実現可能性を示す具体的な計画を示すことが求められる」と説かれています。本書はこのような平和の問題が論考され、カントの平和についての考えが記された貴重な作品と言われています。
紙の本
カントの思いを垣間見た
2020/04/20 18:40
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆきき - この投稿者のレビュー一覧を見る
「世界平和」は、人類のだれもが憧れる永遠のテーマだ。
そのテーマに対し、カントはこの本をとおして具体的な道筋を開いた。
数百年前のカントの思いを、じっくりと読み進めながら考えてみたいと思う。
紙の本
世界の永遠平和をどのように実現するのか
2004/12/19 09:05
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:未来自由 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ここ数年、カント著『永遠平和のために』がよく引用されている。平和のための国際連合の必要性を、1795年時点で提言した先見性は、今も色あせない。約100年後に国際連盟、第二次世界大戦後に国際連合が誕生した史実とも合致する。
カントの求める永遠平和は、けっして空想の産物ではない。世界の永遠平和に向けて人類が進むことを、具体的に立証するために本書は書かれた。
とりわけ、国際連合の目的は、平和のためにあるという主張は卓見だ。イラク戦争をしたがるアメリカに最後まで抵抗したのが、国際連合だったことを考えれば、すべての国が永遠平和の立場にたてば、平和を守ることも不可能ではないと思われる。
残念なことに、いまだに世界の永遠平和は実現していない。いまだに戦争を起こす国家がある。カントは、なぜ戦争が起きるのかの分析もしているが、そこには人間性悪説ともいえる観点があり、納得できない部分も含んでいる。
カントは、付録で「永遠平和という見地から見た道徳と政治の不一致について」という項で、道徳と政治の問題を述べている。
政治家の不道徳ぶりを告発する内容であると同時に、道徳を守らない政治家が横行するもとで戦争が引き起こされる可能性を指摘している。
そして、秘密のある政治は永遠平和の方向に反することを指摘している。
日本の政治の腐敗ぶりは、この間の日歯連の献金問題にもあるように、政治家の嘘と不誠実な態度に如実に表れている。
そして、そんな政治家を野放しにする小泉政権は、アメリカによるイラク戦争を手放しに支持し、推進する立場にある。
政治と戦争の問題を考えるとき、カントの「道徳と実践」という哲学的考察の鋭さに共感する。
難しい表現や哲学的論理が多々あり、一息で読めるという内容ではない。しかし、今日にも十分通用する提起であり、一読されることをお薦めする。
紙の本
二十世紀末の民族紛争の遠因になった可能性がある問題作
2021/06/29 23:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読人不知 - この投稿者のレビュー一覧を見る
カントは、キリスト教の価値観に立脚して世界を認識し、世界のすべては神の被造物である人間が利用する為にあると看做す。
他の宗教の哲学や理念、価値観をキリスト教の枠に無理やり押し込む強引な理解は、他の価値観を貶め、無理解よりも酷い。
どうやら、カントは英国が嫌いらしい。戦争債の発行、植民地を批難、英米法を貶す記述では、感情的な表現が目につく。
民主主義を至上のものとするが、フランス革命を否定し、急激な変化は望まないようだ。
近隣の多民族国家、他宗教、多文化国家を認識できない視野狭窄は、時代背景を考えれば、ある程度は仕方がないとも言える。
だが、「ひとつの民族にひとつの国家」と民族自決を当然のものとする姿勢が、民族対立を煽る理論であることを自覚できていないきらいがある。
カントのこの理論は、二十世紀の冷戦後、民族主義の台頭と民族自決に基づく内戦の遠因となった可能性がある。
旧ユーゴスラヴィアなど、東欧の民主化の際、民主主義に基づく住民投票が、地域紛争と民族浄化の契機となった。
聖書で最も人間を大量に殺したのは、悪魔の誘惑ではなく、神の正義である。
十八世紀末に国連の登場を予言……いや、本書を読んだ者がカントの理論を参考に作ったのかもしれない。
その国連も、現在は微妙な立ち場にある。
民主主義は、みんなが「戦争しよう!」と言い出した場合、止められない。
例えば、NATO軍のコソボ空爆は、外野の民主主義国家の集まりが、話し合いではなく暴力で民族紛争を鎮圧した。
民主主義による平和構築の限界をどう解決するかが、今世紀の課題かもしれない。
より多くの人々を殺すのは、悪ではなく、別の正義である。
戦争で生き残る人の属性は、善悪ではなく、守備力の高さと運の良さ、戦場からの物理的距離。
善悪は相対的なもので、どちらもゼロにはならない。
紙の本
実現可能性は低いが・・・
2019/04/12 10:30
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
公衆は永遠平和を求めている。歴史上の平和条約は単なる休戦協定であったため、道徳的政治家は常備軍を時とともに全廃されなければならないと考えるべきと唱えている書。