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評伝谷崎潤一郎 | 笠原伸夫 著 | |
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一枚の写真-三つの場所 | 瀬戸内晴美 著 |
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紙の本
他者の犠牲の上に成り立った被虐の世界。
2002/07/14 01:51
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投稿者:凛珠 - この投稿者のレビュー一覧を見る
谷崎文学は分かり易いので嬉しい。分かりづらい純文学は、つまらないと思っても、単に自分に見抜く力が無いからではないかと思ってしまうから。自分の未熟ゆえに作品をけなすようなことはしたくないし、かといって心にも無い賛辞を贈るのも性に合わないのだ。
そして本書を読み、谷崎潤一郎の人となりの断片が窺われた。谷崎は実際にも被虐嗜好があり、好いた女性を崇拝していたようだ。だが彼は、最初の妻を邪魔者のように思い、別れたあとは意中の女性を妻にするために再婚したばかりの新妻を離別した(協議離婚とはいえ)。当時の彼の書簡には、男のエゴイズムが満ち満ちているという。本書に書かれていないところでも、恐らく谷崎は自分の作品世界の為に、人々(特に女性)を犠牲にしてきたのではないか。他の作家もそんなものだったろうとは思うが。