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紙の本
ヨーロッパの住宅史の入門
2001/03/31 22:09
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投稿者:sfこと古谷俊一 - この投稿者のレビュー一覧を見る
古代ローマの複合高層建築物であるインスラを中心として、中世フランス・中世ドイツ・近世イギリスなどの集合住宅の構造と思想について述べたものです。
貴族・豪商の館といえば、庭つき一戸建の建物を想像してしまいがちですよね。しかし実際にはラテン系の都市文化においては、富めるものの屋敷と貧困なものの住宅とがひとつの建物として成立していることが、ローマ時代よりありきたりのことであったのだそうです。
五・六階建の粗悪な集合住宅が立ち並び、夜中には高層建築の崩れる音がうるさい……というような恐るべきローマの市街。道を歩いているさいに建物が倒れてくる可能性を考慮する必要があるというのは、センスオブワンダーを感じます。
フランスの町屋の構造や、ドイツの商館の構造などもあり、巻末には古代ローマの発掘された各種市街と一般建造物の簡単な地図などがありまして、図版的に理解しやすいのも良い点でしょう。