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紙の本
終わりよければすべてよし?
2004/11/18 23:41
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投稿者:あんず86 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ミス・ビアンカシリーズ4作目です。
一読後の感想…う〜ん? なんだかますます、都合よく話が動いていないだろうか…?ってところです。
以前の巻でも思ったことですが、主人公たちが危機や困難に陥ると、すぐさまどこかからか救いの手がのべられてきて、事件そのものが即解決、という面があるんですね。
この巻ではもっとそれを感じてしまいました。
今回は、塩坑に閉じ込められた八歳の少年テディーを救いに、はるばる出かけたミス・ビアンカとバーナードでしたが、とんだ邪魔者がついてきて…それが数学教授ジョージと、地質学教授のケアフィリーという、一風変わった道連れでした。
この二匹はこの救出行に疑問を抱いていて、絶えずミス・ビアンカに異を唱えるのです。数学教授はメモ帳に可能性を数字でその都度書き記したりするし、はっきりと言葉で否定もします。地質学教授にいたっては、囚人友の会の会員ですらもない、ただ塩坑というものを見てみたいから、という理由でくっついてきたに過ぎないのです。
そんな二匹がついてきた今回の冒険…最初からケチがついていました。はるばる鉄道に乗っかって、やっと辿りついた塩坑の駅…何とか発見した扉を通り、長い果てしない階段を乗り越えて(ねずみの身で、階段を降りるとはこういうことか!と一種驚きを持って思いました)、やっとこさ到着した塩坑だったのですが。
ついてすぐに判明したのが、ここはいまや使われていない、廃坑なのだという事実。
件の数学教授が冷たく、言い放つ言葉に、ミス・ビアンカの希望もしぼみます。
ここで長い中断があり…数週間、ねずみたちは何の希望もなくここで過ごすのですが。…といっても結構、快適そうです。食料はあるし(何故かろうそく?)、お酒もある(これもろうそくについていた雫?)、これも何故か? 残っていたミニチュアの街。
ねずみたち格好の家です。それぞれが好きな家を選んで、寝泊りしたり。状況も忘れて、詩を作るものもいたりして。せっかく作ってきた、婦人部会のお手製の手袋にちゃっかりくるまってしまうものもいたりして…
こういう、せっぱつまった状況でも、それなりに楽しんでしまう、というところがこのシリーズの面白さなのかもしれません。
そして突然、訪れた突破口。それは例によって、何の脈絡もなく(?)ミス・ビアンカに救いの手をのべてくれた存在による情報から、でした。
まぁここまではそれでもいいんです。ここからがまた…スピードアップして、とんとん拍子に話が進んでしまいます。やっとこさ少年を見つけて、そこに忍び込んだミス・ビアンカなのですが、思ったほどの危機もなくその場も切り抜けてしまうし。あれれ?と思ったときには、もうこの話の終わりが見えていました。
あっけない幕切れでした。テディーを助け、ふたたび列車に首尾よく乗り込んだねずみたち一行でしたが、また逆転が。
あわやというところで再びの危機か?と思ったけれど、そこはまあ何のこともなく切り抜けて。
最後の大逆転!? ええー!? そんなことが…?っていう感じでした。まさか○○のぼうやの××××が…!とは全く思いもしませんでした。
うーむ、いいのかね?と思ったけど、まあハッピーエンドなのでいいでしょう。終わりよければすべてよし、ってわけですね。