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紙の本
長州藩はコメディの舞台となる
2002/01/26 08:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:フォックス - この投稿者のレビュー一覧を見る
激動の時代に翻弄されて、人々は冷静な判断力を失いがちである。その様子は周りから見ると滑稽であり、まるでコメディを見ているような感覚にとらわれる。そのコメディの堂々たる主役を務めるのが高杉晋作であった。
吉田松蔭の死後、その遺志を受け継いで後の伊藤博文、井上馨、山県有朋といっしょに、武士の身分の高低を超えて一丸となって革命へと突っ走るのである。司馬遼太郎は、当時の幕府の制度、藩という統治機構について現代との比較を例に挙げながら丁寧に説明をしている。幕末の政治制度全般に対する深い理解が得られるだろう。
高杉晋作は決して聖人君子では無く、この物語に登場する妻、お雅との関係は、現在の基準に照らせば気の毒な部分も多い。それでも健気に高杉を支えるこの女性の存在は、高杉を取り巻く人物のなかでもひときわ気になった(とても美人だったそうである)。
紙の本
松蔭と晋作の違い。
2001/11/16 02:48
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投稿者:LR45 - この投稿者のレビュー一覧を見る
松蔭は思想中心であったのに対し、晋作は理想実現のためには実力行使が必要であると考える。下関で連合艦隊と戦ったのも、そのあらわれである。
話はずれるが、松蔭編から晋作編に移り、少し粗野な感じが目立ち始め、わかりやすくいうと少し面白くなくなってきた気がする。
紙の本
長州武士の誇りが晋作を突き動かす。 日本の夜明けは、もう目の前だ。
2022/04/14 10:15
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mitu - この投稿者のレビュー一覧を見る
「わしは一生、困ったと思ったことがなく、口に出したこともない」ーーその晩年、高杉晋作は述懐した。
まわりの仲間たちも、晋作が困ったという言葉を吐いたのを見たことがないという。
仲間を糾合し、異国の代表と堂々と渡り合い、あらゆる敵から変幻自在にその身を隠し、次の時を待ち、時を作る。
明治維新の出発点ともいえる奇兵隊を創設しながら、そのリーダーの座におさまることなく、あっさりと人手に渡してしまう権力への淡白さ。
しかし、誰よりも長州武士であることに誇りを持って行動していた晋作。
その立ち振る舞いや胆力は、奇想天外にして縦横無尽。そして、激動の時代の本質を見極めながら、舵取りをしていく。
謹厳実直な師匠・松陰に、自由闊達な弟子・晋作。対照的なこの師弟に共通するのは、汲めども尽きない圧倒的な人間力。ヒューマニズムだ。
師が志半ばで見ることができなかった日本の夜明けまであとわずか。
時代の申し子・晋作はいかに行動するのか。