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書店員レビュー
「大学に入るため」の...
ジュンク堂書店吉祥寺店さん
「大学に入るため」の勉強ではありませんが
大学に入った後も社会に出た後も、ずっと続いていく人生のなかで「考えるための」勉強を
高校生のうちから始めておくということはとても意味のあることです。
そのために、この筑摩書房の「高校生のための三部作シリーズ」はぴったりだと思います。
シリーズの中でも『高校生のための批評入門』は様々な視点からものを考える訓練をするためにはぴったりの本です。
たしかな目をもつ編者によって集められた51の短編読み切りのアンソロジーは、年月を得ても色あせないテーマとそれぞれの文体の魅力を持っていて、純粋に読み物としても十分楽しめます。
更に別冊の「思索への扉」を読むことによって、自分が読むだけでは気付かなかった着眼点、思考へのきっかけに気づかせてくれます。
「「私」を、世界の中に考える主体としておくこと―これが批評のはじまりです」(本分より)
大人になってから読んだ方が楽しめるかもしれませんが、ぜひ高校生の内にこのシリーズを手にとって、家に置いてほしいと思います。
学参M